もし西側諸国が介入すれば、それはソ連との全面対決に発展します。まして、内陸国ハンガリーに有効な軍事的支援を行うには、NATOの空陸の大部隊をチェコやポーランドなど東側衛星国の領土を通過させなくてはならない。それだけで第3次世界大戦は必至。 68年のプラハの春のときにも、西側諸国は手を出せませんでした。例え、ベトナム戦争や第3次中東戦争が無かったとしても、介入には二の足を踏んだことでしょう。 当時でもNATO諸国にとって東欧のソ連軍の大部隊は相当な脅威でした。航空機等、兵器の性能は西側に比べていくらか劣るものの数量が多い。特に戦車の数で3対1以上の格差があり、NATOは東側の侵攻を阻止するのが精一杯だったのです。
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