今年最後の零戦話 : BUN(98/12/25 23:23)
re:今年最後の零戦話(ゴメン、長文) : 佐藤利行(98/12/29 18:48)
re:今年最後の零戦話(ゴメン、長文) : EOS(98/12/31 00:33)
re:今年最後の零戦話(ゴメン、長文) : 佐藤利行(98/12/31 22:23)
今年最初の零戦話? : EOS(99/1/5 01:44)
re:今年最初の零戦話? : 佐藤利行(99/1/5 19:02)
re:今年最初の零戦話? : BUN(99/1/5 22:49)
re:今年最初の零戦話? : BUN(99/1/5 03:51)
re:今年最初の零戦話? : EOS(99/1/5 12:57)
ラバ空のA6 : かDo(98/12/29 03:12)
re:ラバ空のA6 : SUDO(98/12/29 16:45)
re:ラバ空のA6 : かDo(98/12/30 02:34)
re:今年最後の零戦話 : dg(98/12/28 13:20)
B29の尾部20mm : ささき(99/1/13 05:33)
何で20mmは評判悪いのかな? : BUN(99/1/15 18:30)
re:何で20mmは評判悪いのかな? : 佐藤利行(99/1/16 16:12)
re:何で20mmは評判悪いのかな? : Navy(99/1/17 23:11)
re:何で20mmは評判悪いのかな? : 佐藤利行(99/1/19 18:07)
re:20mmは? : dg(99/1/20 12:13)
20mm炸裂弾は時代の必然じゃあ・・・? : BUN(99/1/20 00:25)
re:20mm炸裂弾は時代の必然じゃあ・・・? : 佐藤利行(99/1/20 19:40)
re:20mm炸裂弾は時代の必然じゃあ・・・? : BUN(99/1/20 23:26)
re:20mm炸裂弾は時代の必然じゃあ・・・? : 佐藤利行(99/1/21 09:57)
20mmといえば・・・ : ヤマト(99/1/23 02:32)
機銃はやっぱり20mmだなあ。 : BUN(99/1/23 16:08)
ムヒー : ヤマト(99/1/24 19:40)
細かいことでごめんなさい。 : BUN(99/1/26 00:20)
re:細かいことでごめんなさい。 : ヤマト(99/1/26 01:37)
re:ムヒー : ヤマト(99/1/24 20:03)
またいいわすれた : ヤマト(99/1/24 20:36)
re:今年最後の零戦話 : EOS(98/12/27 03:33)
岩本氏の零戦は? : BUN(98/12/27 08:13)
re:岩本氏の零戦は? : EOS(98/12/27 16:27)
re:岩本氏の零戦は? : SUDO(98/12/28 00:40)
re:今年最後の零戦話 : かDo(98/12/26 15:57)
re:今年最後の零戦話 : BUN(98/12/26 18:28)
re:今年最後の零戦話 : SUDO(98/12/27 01:40)


887 Root [898] [896] [895] [891] [888]
今年最後の零戦話
BUN(98/12/25 23:23)

 大和だけではなくて実は、零戦にも食い足りない部分があるのです。

1 零戦は「ゼロライター」なのか?
零戦は果たして、世に言われるほど撃たれ弱い戦闘機なのでしょうか。
主翼に無防御のインテグラルタンクを持つ疾風等に較べると、
21型までの零戦には主翼付け根付近を除いて空中火災の原因となる燃料タンクがありません。
また火災以外にも本来安定性の高い機体でもあり、かなりの損傷に
耐えられたのではないでしょうか?(樫村機なみの片翼帰還の例もありますよね)
燃費の悪い栄21型を搭載した際に増設された翼内タンクが
ゼロを「ライター」にさせたのであって、本来零戦は言われるほど脆弱でなかったのでは?

2 二号零戦の評価

 32型は陸上使用を前提に採用されたとの説がありますが、当時の記録フィルムに
瑞鶴を発艦する32型が写っています。あの切断翼も艦上での取り扱いの為であるはず、
航続距離も艦爆を援護するには十分、32型は立派に艦上戦闘機であり、
また、そのように使われていると思います。
 また22型は「最もバランスのとれた型」との評価がありますが、
ただ重くなっただけの21型に過ぎません。駄作といえるこの型が人気があるのは
ひとえに「美人」だからかな?

3 52丙型は駄作なのか?

 重いの遅いの武装が不揃いの、と評価の低い52丙型ですが、
米軍に評判の良かったFM2に較べて飛行性能は十分リードを保っています。
空戦ではF6FよりFM2優位とする評価もあるのですから、
1000馬力級艦戦として十分な性能を保持していた、と評価すべきでしょう。
 非効率的と批判される13ミリと20ミリの混載の問題も、
米軍も採用したエリコン系のMG−FFLの弾道は13ミリと遜色無く、
また、20ミリ5挺を搭載するのは明らかに無理。13ミリのみでは対大型機は苦しい。
ですから結構合理的な選択だったように思えませんか?
 13ミリを降ろした写真も残っていますが、あれは重い52丙の軽量化の為ではなく
生産が間に合わず非搭載となったものと当時の機銃の生産事情から推察します。
スピットもMe109もFw190もB29の尾部銃座も混載です。

4 零戦は後継機に悪影響を与えたか?

 旋回性能の良い零戦の評価が高い為に烈風はいたずらに翼面積を増やし、
艦攻のような機体になった、と言われていますが、本当でしょうか?
 翼面積や、寸法を比較すると末期に開発された超二千馬力級の戦闘機達と
さして違いはありません。ハー43やハー44を積んだ機体というのは
あの程度が当たり前で、しかも艦戦なのです。
 むしろ、馬力強化はそれに見合った機体の大型化を伴った方がうまく行く、という
良い教訓(96艦戦からの切り替え時)を零戦は残したと言って良いのでは?

零戦に贔屓の引き倒しかもしれませんが、皆様、如何お考えでしょうか?

BUN


898 [887] [900]
re:今年最後の零戦話(ゴメン、長文)
佐藤利行(98/12/29 18:48)

皆さん、こんにちは^^/、議論ボードはお久しぶりです。
「大和vsアイオワ」の話題が面白そうだったのに出遅れたので、こっちに
参加です。

それで「零戦」ですが、
>零戦は果たして、世に言われるほど撃たれ弱い戦闘機なのでしょうか。
ふふふ、僕の考えは、それは搭乗員の技量次第だし、それが零戦の欠点だと
思っています(笑ってる場合か^^;)

「1 零戦は「ゼロライター」なのか?」ですが、根本的に戦闘機の防弾な
ど、所詮は最初の一撃に耐えられる程度と思ってます。
自動消化装置は一度作動すればお終いだし、防漏タンクも戦闘機クラスでは
12.7mm弾の数発に耐えられる程度で、多数の命中弾を受けたり相手が20mm炸
裂弾だと効果は薄いです。
また防弾板も機体全周を覆っている訳ではないですから、7.7mmでも装甲の
隙間からパイロットの頭部にでも当たれば、それで一巻の終わりです。

別に防弾艤装は無用と言っている訳では無いです、仮に不意に一撃を受けて
も、その後、反撃するなり、不利な状況を脱せるだけの速度や加速や上昇力
や急降下性能や横転性能を持った機体ならば、防弾は最初の一撃に耐えられ
るだけでも、十分にその使命を達します。
逆に、そのまま撃たれ続ける様な機体では少々の防弾装置があっても無駄で
す、それなら、まだ重量増加を避けて軽快な運動性を残した方がマシ・・・と
なるのが大戦後期の日本機でしたね^^;
また、仮に乗ってる機体が一流でも、見張り能力に劣り、容易に相手に奇襲
されて、為すすべもなく撃たれ続ける未熟なパイロットだと、どんなに機体
の性能が優れていて防弾艤装が優秀でも、また無意味です。

それで防弾の点で、零戦が初期の頃に致命的な弱さが出なかったのは、まさ
にパイロットの技量の賜で、彼らは見張り能力に優れ、容易に敵機からの奇
襲は受けず、仮に射撃を受けても、漫然と撃たれ続けずに、機体の持つ類い
希なる運動性能を武器に不利な状況を脱せるだけの技量を持っていました。
(それに零戦でも致命部にさえ当たらなければ「被弾−>即、炎上」とは
 ならなかったのはパイロット手記からも伺えます)
仮に奇襲されても敵機の最初の一撃に耐え、その後、反撃に移れる。これを
零戦では防弾装備の代わりに搭乗員の優れた技量と見張り能力、機体の持つ
類い希なる運動性で補ったと思ってます(ただ、それも限界があったから、
ソロモンなんかで、徐々にベテラン搭乗員を失っていった訳ですけど)

それで重要なのはWW2の総力戦の時代では、一部のベテラン・パイロット
だけでは戦争が成り立たない事です。戦争が長引けば、促成栽培の新米パイ
ロットが続々と部隊に配属されて来ます(むしろ彼らが主力になっていきま
すきます)。彼らは空中での見張り能力に劣るし、咄嗟のときの回避機動も
下手です、判断力も劣ります。
そうなると、彼らが戦闘に生き残ってベテランになっていくには、敵機の一
撃に耐えられるだけの防弾装備と、名人芸などなくても劣位を挽回出来る適
度な性能を持った機体が必要になって来ます。さらに機体の性能だけで無く
無線装備を完備し編隊戦闘に長け、不利な状況でも無線で僚機やベテラン機
の援護が受けられれば(そして、それまで耐えられる防弾装備があれば)、
新米パイロットも戦場で生き残り経験を積んでベテランに育っていきます。
「平凡なパイロットでも戦場で生き残れる機体」、これが、零戦のライバル
F6Fと米軍戦闘機隊の強さだし、対する零戦と日本戦闘機隊の脆さだと
思ってます。

で!「零戦の撃たれ弱さは、搭乗員の優秀な技量と類い希なる運動性能が
防弾装備の代わりになっていた為」と考えます。これが未熟なパイロットに
変わると、彼らの乗る零戦は、容易に敵機に捉えられ、機体の運動性も生か
せず、ロクな回避機動も出来ないまま、無線装備の不備から味方の援護も受
けられずに、最後には火だるまになって墜ちて行きます。
第二次世界大戦の様な総力戦では、未熟なパイロット達が主流なんですから
彼らが生き残れてベテランになっていける様な機体や組織で無ければあの総
力戦には勝てないと思います、その点で、対するライバルのF6Fはまさに
「総力戦で勝てる名機」だったし米軍組織は「総力戦で勝てる軍隊」だった
と思ってます(少し脱線)。

総合評価ですけど、僕は零戦は「サラブレッド」だし「研ぎ澄まされた名馬」
だと思っています。ただ名馬だけに、それなりの騎手が乗らないと、馬体の
良さを十分に発揮出来ません。零戦で言えば、類い希なる運動性を手足の様
に使いこなせるベテランから、騎手が未熟なパイロット達にとって変わった
時、この機体の弱い部分(貧弱な防弾、速度性能の不足、急降下性能や高速
横転性能の悪さ)ばかりが目に付く機体になってしまったと思います。
ただ、これも戦訓を盛り込んで、どんどん改良して性能向上していけば良か
ったのですが、それが出来ない所が「零戦」に限らず、日本機全般の欠点だ
し、日本の航空界、ひいては日本の国力の限界だと思ってます。
(なんか脱線してるかな^^?)

ただ、ベテランが乗った零戦は、終戦間際まで恐るべき戦闘機だったのも
事実の筈です。
1000馬力少々の機体で、初期の機体より空戦性能自体は対して向上していな
いのに(対する米軍は新型機が続々と登場しているのに)、これは驚異的な
事だとは思います。
だから機体単体として見れば確かに零戦は優れた設計の「名機」だとは思っ
てますけど、ただ総力戦を勝ち抜く機体として見ると零戦は「名機になれな
かった機体」が僕の評価です。
(長文ゴメン、これでも一生懸命短くまとめたんですって^^m)

52型丙と後継機も、色々と意見があるけど、まあ、ここまでで^^;


900 [898] [901]
re:今年最後の零戦話(ゴメン、長文)
EOS(98/12/31 00:33)

どうも初めましてEOSと申します。

>で!「零戦の撃たれ弱さは、搭乗員の優秀な技量と類い希なる運動性能が
>防弾装備の代わりになっていた為」と考えます。

確かに零戦に限らず空中戦闘に於いては、搭乗員の見張り能力こそが勝敗を
決するもっとも重要な要素であり、奇襲攻撃を受けない事こそが生存性を考
える上で一番大事な事だと思います。この点は今回誰も指摘しなかった事で
すね。ただこれは全ての時代の全ての国で行われた空中戦闘に共通する事で
す。日本だけが搭乗員の能力を当てにして耐弾能力を無視した機体を作って
いいという事にはなりません。またそれを許すならば極端な話、「パイロッ
トは優秀なのだから武装は7.7mm2丁で充分」とか「常に先制攻撃をかけられ、
逆に食らう事はないのだから機体性能はどうでもいい」という事にもなって
しまいます。

もう一つ言うなら、佐藤さんがいう「類い希なる運動性」というのが具体的
にどの様なものを指すのかよくわからないのです。

>仮に不意に一撃を受けて
>も、その後、反撃するなり、不利な状況を脱せるだけの速度や加速や上昇力
>や急降下性能や横転性能を持った機体ならば、防弾は最初の一撃に耐えられ
>るだけでも、十分にその使命を達します。

零戦の「類い希なる運動性」というのはこの局面では役に立たない能力なので
しょうか?  また零戦が第一撃に堪えられるだけの耐弾能力がなかったら、

>仮に射撃を受けても、漫然と撃たれ続けずに、機体の持つ類い
>希なる運動性能を武器に不利な状況を脱せるだけの技量

をあってもダメという事にもなってしまいます。

最後に私は零戦が「サラブレッド」だとか「研ぎ澄まされた名馬」だったとは
思っていません。確かに出現当初は、世界レベルとそう差がない栄エンジンと
徹底した軽量化によって優れた機動性を誇りましたが、2000馬力クラスのエン
ジンを搭載した機体が出てくると、そのメリットもなくなってしまいました。
これは複葉機が新型の全金属単葉機にかなわないのと同じレベルの話だと私は
思います。






901 [900] [902]
re:今年最後の零戦話(ゴメン、長文)
佐藤利行(98/12/31 22:23)

>どうも初めましてEOSと申します。

はじめまして佐藤利行です。以後、よろしくお願いします。

>で!「零戦の撃たれ弱さは、搭乗員の優秀な技量と類い希なる運動性能が
>防弾装備の代わりになっていた為」と考えます。

>>確かに零戦に限らず空中戦闘に於いては、搭乗員の見張り能力こそが勝敗を
    (中略)
>>す。日本だけが搭乗員の能力を当てにして耐弾能力を無視した機体を作って
>>いいという事にはなりません。またそれを許すならば極端な話、「パイロッ
>>トは優秀なのだから武装は7.7mm2丁で充分」とか「常に先制攻撃をかけられ、
>>逆に食らう事はないのだから機体性能はどうでもいい」という事にもなって
>>しまいます。

ちょっと誤解を受けた様な気がしますので補足説明です。
日本機の設計者が搭乗員の技量をあてにして耐弾性を無視した訳ではありません。
零戦で言えば防弾が無かったのは、軍の要求仕様に無かったのと、現実に過酷な
要求性能を満たす為には防弾を施す余裕などなかったからです。
(零戦に欧米並みの防弾と強度と武装を与えたら、この機体の重量や空戦性能が
 がどうなるかは52型丙/53型丙で実現しました)
ただ、その事が緒戦期にはボロが出ず「無敵零戦」「ゼロ神話」が出来上がる程
に活躍できたのは、日中戦争からの古参搭乗員と彼らに猛訓練で鍛えられた優秀
な若手搭乗員の「腕」でカバー出来たからだと思ってます(見張り能力然り)
また緒戦期では数的にも機材的にも、さほど連合軍機に対して劣勢では無かったし
なによりも勝ち戦の中の押せ押せムードでしたから「撃たれるよりも撃つ場面の
方が多かった」から耐弾能力の低さはボロが出なかったと思っています。
(ただ、被弾して呆気なくベテラン機が墜ちる様はハワイ空襲時から既に見受け
 れらます。)
で、逆に大戦後半で撃たれ弱さが露見したのは、未熟な搭乗員が増え、機材でも数
でも連合軍機に劣勢になっていき「撃つより撃たれる機会の方が激増したから」と
思っています。

>「パイロットは優秀なのだから武装は7.7mm2丁で充分」
これはこれであった筈ですよ。
実戦で威力を発揮するまでは「20mmは百害あって一利無し」が実戦部隊(横空
あたり)の搭乗員達の評価だった筈です。

>もう一つ言うなら、佐藤さんがいう「類い希なる運動性」というのが具体的
>にどの様なものを指すのかよくわからないのです。

これは低・中高度での175kt以下でのドッグ・ファイト(格闘戦)能力と思って
下さい(単に旋回半径が小さいとかの単純な話ではなく、パイロットの操舵に
対する機体の応答なども含めた、あらゆる特殊飛行での操縦性能です)
零戦を捕獲して徹底的に調査した米軍レポートでは(以下は丸メカニックの受け
売り)F4UやF6F-5との比較では175kt以下での零戦の運動性は「驚異的で、比較
にならない」としています。この領域で零戦の機動に追従できる米軍戦闘機は
終戦の日まで存在しません。
ただ200kt以上の速度域では操舵に要する力が大きくなって(特に補助翼が重く
なるのは有名)コルセアやF6F-5の方が運動性で優位に立つと丸メカニックの米軍
レポートにあります。
この点は、結構、世間で誤解されている様に思うのですが、零戦は、その最高
速度(560km強)の全速度域で驚異的な運動性を誇った訳じゃ無い筈です。
200kt(360km)以上ではかなり運動性が落ちます。(これ「Ace of Pacific」って
言う太平洋戦争モノの空戦フライトシュミレータで再現されているんですが、高
速域での零戦の旋回はとっても重かったです。)

>零戦の「類い希なる運動性」というのはこの局面では役に立たない能力なので
>しょうか?  また零戦が第一撃に堪えられるだけの耐弾能力がなかったら、

>>仮に射撃を受けても、漫然と撃たれ続けずに、機体の持つ類い
>>希なる運動性能を武器に不利な状況を脱せるだけの技量

>をあってもダメという事にもなってしまいます。

零戦でも第一撃で必ずしも墜ちる訳ではありません、致命部にさえ命中しなけれ
ば、なんとかしのげます、ただ防弾のある機体よりも致命的被弾を被る確立は高
いし、脆いと言うだけです。
それで敵機の追撃をかわして反撃するのに、先の書き込みでは「旋回性能」を入
れませんでした(「優れた速度や加速や上昇力や急降下性能や横転性能(<-これ
はマズかったかな?、坂井氏の著書で敵弾回避に横転はバカって書いてあった様
な気もする^^;)を持った機体」としました)、確かに小回りが効くのは射弾回
避には大いに役に立ちます。
ただスロットル全開で急降下して逃げるよりは、それ相応の技量が必要と思って
います。ベテランなら敵機との間合いや射撃のタイミングで巧みな回避機動が可
能でしょうが(硫黄島上空で坂井三郎氏が15機(でしたっけ?)のF6Fを相
手に逃げ回った話があったと思いますが)、平均技量以下の搭乗員が運動性だけを
武器に敵機の追撃をかわして反撃に移るのはかなり難しいと思ってます。
ついでに旋回での射弾回避はある意味で危険です。零戦の様な余剰馬力の少ない
機体だと、旋回では速度や高度を維持出来ません。急降下して逃げるにしても、
急上昇して逃げるにしても速度のエネルギーは高度に変換出来るし、高度(位置)
のエネルギーは速度に変換出来ますが、旋回ではその両方を失ってしまいます。
闇雲な旋回は、結局、速度が落ちて高度も落ちて、にっちもさっちも行かなくな
るのがオチと思ってます。

>最後に私は零戦が「サラブレッド」だとか「研ぎ澄まされた名馬」だったとは
>思っていません。確かに出現当初は、世界レベルとそう差がない栄エンジンと
   (中略)
>これは複葉機が新型の全金属単葉機にかなわないのと同じレベルの話だと私は
>思います。

まま、見方は人によって様々だと思います。
僕が零戦にこんなイメージを持っているのは、一つには神経質なまでに余分な重量
や強度を削ぎ落として軽量化した機体設計が、タフで戦場での酷使に耐える軍隊の
軍用馬よりも、馬体にギリギリの能力を求める競馬の競走馬に近い印象を持った
もんですから。後、丸メカニックでFw190の記事を読んだ時、クルト・タンク氏の
設計哲学として(以下、丸メカニックNo.50からの引用)
『軍用機のなかで戦闘機は、陸戦で言えば騎兵の馬に似ている。戦場での馬は、
 なによりも戦場の過酷な環境のなかで生き、戦い、敵を倒すために働かなけ
 ればならない(中略)戦場での馬は競馬の馬では無く、騎兵の馬でなければ
                 ^^^^^^^^     ^^^^^^^^
 ならない』
これを読んだ時に「零戦の設計は「騎兵の馬」でなく「競馬の馬」だな」と
感じた次第です。
ちなみに、零戦と対比する米軍戦闘機については、西部劇で騎兵隊が乗ってる
軍用馬みたいなイメージを持ってます。

・・・・またまた長文失礼しました。
たぶん今年最後の書き込みになると思います、みなさん良いお年を^^/


902 [901] [905] [903]
今年最初の零戦話?
EOS(99/1/5 01:44)


佐藤さん、それからWARBIRDの皆さん明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願いいたします。

さて本題に入りますが、まず戦闘機の防弾性について佐藤さんと私の間にはいくぶん
認識の差があるようですね。


> 日本機の設計者が搭乗員の技量をあてにして耐弾性を無視した訳ではありません。
> 零戦で言えば防弾が無かったのは、軍の要求仕様に無かったのと、現実に過酷な
> 要求性能を満たす為には防弾を施す余裕などなかったからです。

というよりも零戦の設計当時には戦闘機に防弾装備を施すという考え方自体が一般的
ではありませんでした。
戦闘機に防弾性が配慮されたのは、バトル・オブ・ブリテンのさなかに戦訓からドイツ
空軍が座席のヘッドレスト部分に7mm厚の装甲板をつけたのが最初で、すぐにイギリス
空軍のパイロットたちが現場レベルでそれを真似をしだしました。座席装甲に続いて
セルフシーリングのタンクも実用化されて英独両国の戦闘機に装備され始めました。
米軍はと言うと、これらの影響を受けて開発中のF4Fに座席装甲は施しましたが、
セルフシーリングの方は採用されず、大戦直前に慌てて改造する羽目になりましたが、
結局間に合ったのは大西洋艦隊所属機だけで、零戦が戦った太平洋艦隊所属機には
セルフシーリングはついていませんでした。
つまり戦争前半に零戦の防弾性が問題にならなかった最大の理由は「みんなそうだった
から」です。
それが戦争後半になって問題視されるようになったのは、各国が自国の戦闘機の防弾性
を向上する流れに日本海軍が乗り遅れてしまったからだと思います。

> (零戦に欧米並みの防弾と強度と武装を与えたら、この機体の重量や空戦性能が
>  がどうなるかは52型丙/53型丙で実現しました)

問題はエンジンだと思います。大して出力向上のないエンジンの範囲内で武装強化とか
外板増厚とか防弾とかやろうとするのだから、無理は当たり前なんです。
かといって防弾と強度と武装を現状維持で機体性能も同じく現状維持の方がマシだった
とも私には言えません。2000馬力級のエンジンを備えた新型機に対してどのみち
機動性の面でももはやアドバンテージはないからです。




> >「パイロットは優秀なのだから武装は7.7mm2丁で充分」
> これはこれであった筈ですよ。
> 実戦で威力を発揮するまでは「20mmは百害あって一利無し」が実戦部隊(横空
> あたり)の搭乗員達の評価だった筈です。

この「20mmは百害あって一利無し」というのは有名な話ですが、現場レベルでの
バカげた保守性の表れとする見方と、12.7mmクラスの中口径がベストだと言いた
かっただけ、とする見方がありますね。これはこれで面白い話ですが脱線になる
ので後日。


> これは低・中高度での175kt以下でのドッグ・ファイト(格闘戦)能力と思って
> 下さい(単に旋回半径が小さいとかの単純な話ではなく、パイロットの操舵に
> 対する機体の応答なども含めた、あらゆる特殊飛行での操縦性能です)
> 零戦を捕獲して徹底的に調査した米軍レポートでは(以下は丸メカニックの受け
> 売り)F4UやF6F-5との比較では175kt以下での零戦の運動性は「驚異的で、比較
> にならない」としています。この領域で零戦の機動に追従できる米軍戦闘機は
> 終戦の日まで存在しません。
> ただ200kt以上の速度域では操舵に要する力が大きくなって(特に補助翼が重く
> なるのは有名)コルセアやF6F-5の方が運動性で優位に立つと丸メカニックの米軍
> レポートにあります。
> この点は、結構、世間で誤解されている様に思うのですが、零戦は、その最高
> 速度(560km強)の全速度域で驚異的な運動性を誇った訳じゃ無い筈です。
> 200kt(360km)以上ではかなり運動性が落ちます。(これ「Ace of Pacific」って
> 言う太平洋戦争モノの空戦フライトシュミレータで再現されているんですが、高

零戦の方が翼面荷重が低く当然失速速度も低いのだから、より低速の領域で力を発揮
できるのはある意味当たり前ともいえます。また高速で舵が重くなるのも、その速度
域での機動を配慮していないからでしょう。
私が前回「複葉機が全金属単葉機にかなわないのと同じレベルの話」と書いたのは、
そこら辺を指しているんです。


> 『軍用機のなかで戦闘機は、陸戦で言えば騎兵の馬に似ている。戦場での馬は、
>  なによりも戦場の過酷な環境のなかで生き、戦い、敵を倒すために働かなけ
>  ればならない(中略)戦場での馬は競馬の馬では無く、騎兵の馬でなければ
>                  ^^^^^^^^     ^^^^^^^^
>  ならない』
> これを読んだ時に「零戦の設計は「騎兵の馬」でなく「競馬の馬」だな」と
> 感じた次第です。
> ちなみに、零戦と対比する米軍戦闘機については、西部劇で騎兵隊が乗ってる
> 軍用馬みたいなイメージを持ってます。

確かにそうですね。同感です。そういう意味では零戦は確かに「サラブレッド」
でした。


それでは、またよろしくお願いいたします。






905 [902] [906]
re:今年最初の零戦話?
佐藤利行(99/1/5 19:02)

EOSさん、BUNさん、皆さん、明けましておめでとうございます^^/

で、本題です^^

>>日本機の設計者が搭乗員の技量をあてにして耐弾性を無視した訳ではありません。
>>零戦で言えば防弾が無かったのは、軍の要求仕様に無かったのと、現実に過酷な
>>要求性能を満たす為には防弾を施す余裕などなかったからです。
>というよりも零戦の設計当時には戦闘機に防弾装備を施すという考え方自体が一般的
>ではありませんでした。
    <中略>
>それが戦争後半になって問題視されるようになったのは、各国が自国の戦闘機の防弾性
>を向上する流れに日本海軍が乗り遅れてしまったからだと思います。

そうですね、EOSさんのご指摘はごもっともです。
僕も世界的に戦闘機の防弾が本格的に装備され始めたのは欧州戦からと思って
います、英米の戦闘機も欧州大戦前の計画では防弾は重視してはいなかった筈で
欧州戦の戦訓から防弾艤装をメーカー側に慌てて要求した様です。
日本機の方はと言うと、太平洋戦争が始まってから計画された機体では、遅れば
せながらも防弾艤装はかなり強く要求されています。ただ、日本の場合は対米戦
の前に中国大陸で中攻隊の甚大な被害を経験しているので、防弾の必要性には
もっと早くから目覚めてもよかった筈で、この点で、要求仕様を決定する用兵者側
の軍高官に、もっと先見の明や見る目がある人材がいればとは思ってます。
(日本機の防弾に関しては色々と言いたい事もありますが、本題と外れるので
 また後日^^)

>>(零戦に欧米並みの防弾と強度と武装を与えたら、この機体の重量や空戦性能が
>> がどうなるかは52型丙/53型丙で実現しました)
>問題はエンジンだと思います。大して出力向上のないエンジンの範囲内で武装強化とか
>外板増厚とか防弾とかやろうとするのだから、無理は当たり前なんです。
>かといって防弾と強度と武装を現状維持で機体性能も同じく現状維持の方がマシだった
>とも私には言えません。2000馬力級のエンジンを備えた新型機に対してどのみち
>機動性の面でももはやアドバンテージはないからです。

同感です。
52型丙では、重量増加に対する性能維持の保証として予定していた栄31型(水メタ
噴射付き)への換装が果たせなかった点で、計画自体が破綻しています。
また、仮に過去との比較で1000馬力級艦戦として十分な性能を保持していたとしても
この機体の出現時期では2000馬力級艦戦が主力なのですから、これに対抗出来なけ
れば意味がありません、52型丙の登場時期ではライバルはF6FやF4UであってF4F
ではありませんから、平均的な技量のパイロットが搭乗し、これらの機体とせめて拮抗
出来る性能でなければ一定数揃えても有効な戦力とは成り得ない筈です。
(ただ、それでも52型丙が一定数量産されたのは、それだけ部隊での武装と防弾の
 要求が切実だったって事でしょうか・・・)
また、やっと栄31型に換装した53型では、出力が予定を下回った上に満足に作動
しなかったのでは話になりません。
(でも、同じエンジンの隼3型では、ちゃんと稼働して部隊でも歓迎されているのに、
 ちょっと53型の結果には納得がいかない私です^^)

>零戦の方が翼面荷重が低く当然失速速度も低いのだから、より低速の領域で力を発揮
>できるのはある意味当たり前ともいえます。また高速で舵が重くなるのも、その速度
>域での機動を配慮していないからでしょう。

そうですね。
零戦が高速で舵が重くなるのは、低速での効きを優先して大面積の補助翼を採用
した事、主翼の強度不足(高速で無理に操舵すると主翼がたわんで効きが悪くなる)、
後は操縦系統の剛性不足(剛性低下方式で有名、これはわざとですが)と聞いた
覚えがあります。
零戦の優れた空戦性能は「奇跡」と言うより、防弾や高速での運動性能や機体の
強度とか、いろいろな面での性能と引き換えにして得られた結果だと思います。

ではでは・・・・・こちらこそ、本年もよろしくお願い致します。


906 [905] なし
re:今年最初の零戦話?
BUN(99/1/5 22:49)

 いやあ、零戦話は尽きませんね。

> また、仮に過去との比較で1000馬力級艦戦として十分な性能を保持していたとしても
> この機体の出現時期では2000馬力級艦戦が主力なのですから、これに対抗出来なけ
> れば意味がありません、52型丙の登場時期ではライバルはF6FやF4UであってF4F
> ではありませんから、平均的な技量のパイロットが搭乗し、これらの機体とせめて拮抗
> 出来る性能でなければ一定数揃えても有効な戦力とは成り得ない筈です。

 そうでもない、と私は思います。沖縄本島上空で零戦を追っかけてた戦闘機の中にはは第7艦隊の
護衛空母から発進したFM2も多数ありました。そしてそのFM2の評価が結構高いのです。
 それに、もし米軍戦闘機と同程度の機数が確保できていたなら、圧倒的な敗北はあり得なかったでしょう。
 機体の性能のこの程度の優劣より、数と用法が、そしてそれを取り巻く環境が重要だったと考えます。
 また、20年以降の攻撃作戦における空中戦の顕著な敗北は、坂井三郎氏も言っているように
特攻作戦開始以来の急激な搭乗員の士気低下にも原因があるとも考えられます。
 米軍記録を見ると、日本側の戦記に描かれているほどには当時の零戦隊は勇敢ではありません。
 こうした総合的な劣勢の状況下で恐らく一回限りの最初の一撃に有効打を得るためには
52丙の武装は十分に意味のあったことでしょう。敵最新鋭機を圧倒できなくても存在意義はあるのです。

> (ただ、それでも52型丙が一定数量産されたのは、それだけ部隊での武装と防弾の
>  要求が切実だったって事でしょうか・・・)
その通り、だと思います。要求があり零戦はそれに何とか対応したのです。
中口径多銃装備等の発想は面白いですが仮想戦記の中でこそ実施できることでしょう。

> また、やっと栄31型に換装した53型では、出力が予定を下回った上に満足に作動
> しなかったのでは話になりません。
> (でも、同じエンジンの隼3型では、ちゃんと稼働して部隊でも歓迎されているのに、
>  ちょっと53型の結果には納得がいかない私です^^)

 私もそう思って前にここでエンジンの選定についての考察を述べさせてもらいました。
でも53型って量産されてますよね。三菱5604号機〜5853号機は53型のはずです。
計器板右上ににメタノール計が配置されている機体がそうだと思うのですが・・・余談だな。 

 また別の話になりますが、F86で計画されたのも、F9Fやスカイレーダーが
搭載したのも、エリコン系の20mmと思います。独系のはその後の銃ですよね。
 米軍が自軍の兵器をどのように評価していたかは戦後の装備に反映されています。
 搭載機銃の20mmへの移行や、空母の対空火器の変更等1945年8月までの視点で
しかも日本の側から見た場合とは真実は若干異なるような気がします。
 ブローニングM2系が名銃であることは全く否定しませんが・・・。

BUN


903 [902] [904]
re:今年最初の零戦話?
BUN(99/1/5 03:51)

 あけましておめでとうございます。
フィアットのG50あたりには操縦者背面のアーマーがあったような・・、
と新年早々のつっこみは切り上げて、本題に入りますが、

 米軍にブローニングの12.7mmが多用されたのは他に適当な航空機搭載機関砲が
単純に無かった、だけなのではないでしょうか。米軍機の搭載機銃の流れを見て行くと
20mmを全面的に採用したくとも量産性とのせめぎ合いでその都度挫折し、F86の20mm化も
計画倒れに終わり、ようやく現在の20mm口径に到達した、ように見えます。
 そして、その20mmは我が二号銃と同じ、エリコンのMG−FFL系ではないでしょうか。
ブローニングの評価は戦記の中で語られる「神話」の匂いがします。


 また、開戦当初の日本軍搭乗員の技量についてですが、世界水準から見て、「平均的か、やや劣る」と
見た方が冷静なのではないでしょうか。例えば他のインフラも影響しているとは言え、着陸速度の高い
新世代の機体を乗りこなすことが遂にできなかった(あるいはそんな事が重大な新型機への批判となり得た)ことが
その集団の水準をある程度語っていると思えます。
 他にも、「日本の神技パイロット」に対しての具体的な疑問はあるのですが、それは本意ではないので、
要するに、定量化できない搭乗員の技量という切り口で零戦を語っては危ないのではないか、と思うわけです。

 開戦時、零戦に乗って戦った搭乗員達はごく普通の訓練を積んだパイロット達だった、しかし、
彼等が挙げた戦果は注目すべき内容であった。と言うところから考えたいのですが。

と、雪で深夜まで離陸しない747の中で考えて、実は結論が出ませんでした。
ごめんなさい。

BUN


904 [903] なし
re:今年最初の零戦話?
EOS(99/1/5 12:57)

こんにちわBUNさん。

> フィアットのG50あたりには操縦者背面のアーマーがあったような・・、
はい、新年早々ツッコミをどうも(笑)
ただ基本的な状況は前回書いた通りだと思うのです。

>  米軍にブローニングの12.7mmが多用されたのは他に適当な航空機搭載機関砲が
> 単純に無かった、だけなのではないでしょうか。米軍機の搭載機銃の流れを見て行くと
> 20mmを全面的に採用したくとも量産性とのせめぎ合いでその都度挫折し、F86の20mm化も
> 計画倒れに終わり、ようやく現在の20mm口径に到達した、ように見えます。
>  そして、その20mmは我が二号銃と同じ、エリコンのMG−FFL系ではないでしょうか。
> ブローニングの評価は戦記の中で語られる「神話」の匂いがします。
私は素直に中口径多銃主義の有効性をとります。米軍が本気で20mmを考え始めたのはF86以降
つまりジェットの時代に入ってからだと思います。大型化し構造も強固なジェット戦闘機に対して
は、相対的に12.7mmはかつての7.7mm程度の威力でしかなくなってしまったからこその転換だと
思うのです。従って同じ20mmとはいってもWW2当時のそれとは意味合いが違っているのでは
ないでしょうか?
付け加えるなら米軍が本格的に採用した20mm機関砲であるM39はドイツのMG-213を母胎とする
ものだったと思います。



>  また、開戦当初の日本軍搭乗員の技量についてですが、世界水準から見て、「平均的か、やや劣る」と
> 見た方が冷静なのではないでしょうか。例えば他のインフラも影響しているとは言え、着陸速度の高い
> 新世代の機体を乗りこなすことが遂にできなかった(あるいはそんな事が重大な新型機への批判となり得た)ことが
> その集団の水準をある程度語っていると思えます。
>  他にも、「日本の神技パイロット」に対しての具体的な疑問はあるのですが、それは本意ではないので、
> 要するに、定量化できない搭乗員の技量という切り口で零戦を語っては危ないのではないか、と思うわけです。
ある程度定量化する手段はあります。鞍数、つまり飛行時間です。開戦当時の日本パイロット
の飛行時間は500ないし1000時間程度だったと思いました。

昼休み終わっちゃうので、今回はここまでにします。


896 [887] [897]
ラバ空のA6
かDo(98/12/29 03:12)

 ところで、『ラバウル烈風空戦録』の外伝3「最後の零戦」に出てくる四二型乙ですけど、A6の主翼に果たして7.7oが6門(片翼3門)も積めるのでしょうか?九九式を各1基ずつ搭載するスペースだけ空けた(と思う)A6に、3門ずつに実弾をあんなに沢山積めるのでしょうか?個人的には無理だと考えるのですが・・・どうでしょうか?重量は兎に角、スペースが無いような気がするのですけど・・・
 あ、これってA&Qネタ?


897 [896] [899]
re:ラバ空のA6
SUDO(98/12/29 16:45)

>  ところで、『ラバウル烈風空戦録』の外伝3「最後の零戦」に出てくる四二型乙ですけど、A6の主翼に果たして7.7oが6門(片翼3門)も積めるのでしょうか?

54/64型や52丙型で20mm+13mmの装備です、だったら7.7*2は楽勝でしょう
挿し絵からは外翼部>おそらく燃料タンクの間隙部位、に一丁備えている様に見えます

そんなコトするなら13mm*6とかにすればいいのにね(笑)


899 [897] なし
re:ラバ空のA6
かDo(98/12/30 02:34)

> 54/64型や52丙型で20mm+13mmの装備です、だったら7.7*2は楽勝でしょう
> 挿し絵からは外翼部>おそらく燃料タンクの間隙部位、に一丁備えている様に見えます
 あ、そっか。でも、弾薬が・・・

> そんなコトするなら13mm*6とかにすればいいのにね(笑)
 確かに・・・そういや、あの世界で単発戦闘機に13oを全然搭載していないのは何故なんでしょうか?やっぱり、烈風(あの写真模型ってN1K2−Jの部分改修版?)に搭載した新設計の20oのせいでしょうか?


895 [887] [907]
re:今年最後の零戦話
dg(98/12/28 13:20)


> 1 零戦は「ゼロライター」なのか?
> 零戦は果たして、世に言われるほど撃たれ弱い戦闘機なのでしょうか。

デビューした時代には、敵の機銃が7.7mm−12.7mm位ですから、至近距離から打ち抜かれたりしなければ、帰還できるという程度だと思います.敏腕のパイロットが撃たれずにいたので、これで済んだのであって、防御はお寒いと思います.

> 2 二号零戦の評価

> 航続距離も艦爆を援護するには十分、32型は立派に艦上戦闘機であり、 また、そのように使われていると思います。

空母上での取り扱いの便宜を考えたのが、全幅11mのシリーズですから、このとおりだと思います.

>  また22型は「最もバランスのとれた型」との評価がありますが、 ただ重くなっただけの21型に過ぎません。駄作といえるこの型が人気があるのは ひとえに「美人」だからかな?

WW2初期の、名人パイロットの活躍時期に多く運用されていたのが21型であり、22型ですから、どうしても甘美で楽しく懐かしいエピソードが多くなります.「幸運な型」といえるかも知れません.

> 3 52丙型は駄作なのか?

エンジン出力の飛躍がないままに武装強化を強行した、製品企画の点で「駄作」だと思います.

> スピットもMe109もFw190もB29の尾部銃座も混載です。

英独の戦闘機に混載が多いのは、お互いに基地から戦場までの距離が近く、常に爆撃機と戦闘機の両方を常に意識する必要があったためではないか、と思います.その点では、WW2初期の英独機は、あらかた局地戦闘機であるともいえます.
ただ、英軍のA(7.7x4)・B(20x1&7.7x2)・C(20x2)翼パッケージは、武装転換を容易にする良いアイデアだと思います.B29の尾部砲座については、よくわかりません.

> 4 零戦は後継機に悪影響を与えたか?

エンジン選択の面で、「●●の一つ覚え」の習慣が発注側の意識に焼き付いたのが悪影響といえばいえますね.栄ったら栄、誉ったら誉ベースばかり.
金星ベースとか、火星ベース(雷電で苦労した?)、など機体企画の幅が欲しかった.

20mmについて、12試プロジェクトの段階でいきなり従来の7.7に加えて20mmを採用したのか、唐突に思えます.デボアチーヌの20mmに刺激されたのか、あるいは紙の上での破壊力を盲信した、空の「大鑑巨砲」を指向したのか・・・13mm級機銃の研究不足が惜しまれます.

零戦は軽戦闘機のひとつの頂点.あれで終わり.なのに、その成功神話に皆がぶらさがった・・・のかな?


907 [895] [908]
B29の尾部20mm
ささき(99/1/13 05:33)

>> スピットもMe109もFw190もB29の尾部銃座も混載です。
> 英独の戦闘機に混載が多いのは、お互いに基地から戦場までの距離が近く、常に爆撃機と戦闘機の両方を常に意識する必要があったためではないか、と思います.その点では、WW2初期の英独機は、あらかた局地戦闘機であるともいえます.
> ただ、英軍のA(7.7x4)・B(20x1&7.7x2)・C(20x2)翼パッケージは、武装転換を容易にする良いアイデアだと思います.B29の尾部砲座については、よくわかりません.
戦闘機の場合は「後落補正のいらない距離まで肉薄して集中打を叩き込む」という戦法も
とれますが、爆撃機の銃座は相手との距離を選ぶことができません。刻々と距離・方位の
変わる敵戦闘機に対し、重いばかりで発射速度が遅く、集束弾道を浴びせることができない
B29の尾部20mmは役に立たず、前線ではほとんど外していたようです。


908 [907] [909]
何で20mmは評判悪いのかな?
BUN(99/1/15 18:30)

 どうも20mm機銃は評判が悪いようですが、「宿敵」グラマンF6Fでさえ
夜戦型と後期生産型(F6F−5N、F6F−5後期型)ではイスパノ20mmを
標準装備しています。この20mmは夜戦に先に装備されたことで判るように、
地上攻撃用ではなく対航空機用の武装です。
 そして、更に評判の悪い12.7mmとの混載なのです。12.7x4、20x2
なのですが、この組み合わせ、いわゆる最悪の零戦、52丙型と一緒じゃないでしょうか?

BUN


909 [908] [910]
re:何で20mmは評判悪いのかな?
佐藤利行(99/1/16 16:12)

イスパノ20mmは、カタログ値だと発射速度も初速も速いし、見た目は
悪くは無いのですけどね?(ただ弾丸がエリコンより軽量弾の様ですが)

この銃、いいのか悪いのか、いまいち評価がよく分からんのです^^;


910 [909] [912]
re:何で20mmは評判悪いのかな?
Navy(99/1/17 23:11)

> イスパノ20mmは、カタログ値だと発射速度も初速も速いし、見た目は
> 悪くは無いのですけどね?(ただ弾丸がエリコンより軽量弾の様ですが)

> この銃、いいのか悪いのか、いまいち評価がよく分からんのです^^;


F4Uに地上攻撃用に20mmを4門搭載した場合,1門あたり20発という数値を見たことがあります。その後改善されたとおもいますが12.7mmほどばかすか撃てないというので嫌われたのでは?
Bー25でも固定20mmを4門搭載した例がありますが,故障続きで弾数もすくないのですぐ撤去したとニューギニア戦線での戦闘記録にあります


912 [910] [914] [913]
re:何で20mmは評判悪いのかな?
佐藤利行(99/1/19 18:07)

> F4Uに地上攻撃用に20mmを4門搭載した場合,1門あたり20発という数値を見たことがあります。その後改善されたとおもいますが12.7mmほどばかすか撃てないというので嫌われたのでは?
> Bー25でも固定20mmを4門搭載した例がありますが,故障続きで弾数もすくないのですぐ撤去したとニューギニア戦線での戦闘記録にありま

やっぱりM2なんかに比べると信頼性と携行弾数の少なさが嫌われたんですね。
(カタログ値だと初速が速いので、弾道性能なんかは良さそうなんですが)

ただ、日独の爆撃機がB−17みたいな機体を作って、もう少し防弾を頑張ってると、
やっぱり英米機も20mmが主流になっただろうか?
まあ、どっちにしろ史実での連合軍機は対地攻撃以外は12.7mmで十分でしたね。


914 [912] なし
re:20mmは?
dg(99/1/20 12:13)



> ただ、日独の爆撃機がB−17みたいな機体を作って、もう少し防弾を頑張ってると、
> やっぱり英米機も20mmが主流になっただろうか?

採用と改良のテンポはぐっと速まったと思います.
坂井さんでも、B17をしとめるのに骨をおっているのですから、
ボングとかマクガイア飛行士から
「日本の新型4発機に、12.7mmを数十発ぶちこんだけど、
燃えもしないでゆうゆうと飛び去った」などと報告があれば、
20mm・30mmはおろか、40mmボフォースを搭載する
計画がすぐに建ちあがると思います.


913 [912] [915]
20mm炸裂弾は時代の必然じゃあ・・・?
BUN(99/1/20 00:25)

 それって炸裂弾は不要、ってことかな?
 スピットファイアのa翼からb翼、c翼への移行、
Me109のMG−151からMG−151/20への移行を見ても
20mm級への口径拡大は時代の必然の様な気がしますが。
 米軍にしてもそうなのですが、しかし、夜間戦闘機から20mmを積み始めたってのは、
一体、どんな戦訓からなのでしょう?

BUN


915 [913] [916]
re:20mm炸裂弾は時代の必然じゃあ・・・?
佐藤利行(99/1/20 19:40)

>  それって炸裂弾は不要、ってことかな?
いや、不要って訳じゃ^^;
ただ、今の目から見ると、結果的には連合軍機は空中戦に限って言うなら
12.7mmM2の威力で事足りたって思えるんですけど。
日本はB-17やB-24の様な機体は量産出来なかったし、ドイツでも12.7mm
で墜とせない様な大型重爆は主力にはなれなかったから。
(ただ空中戦以外に対地攻撃とかもありますけどね、連合軍の戦闘機だと
 機種によっては、大戦末期には対地攻撃の方が主任務になってくる。
 12.7mm主流の米軍でもF4Uなんかは対地攻撃の威力向上の為に20mm
 x4門に換装したって丸メカなんかには書いてあります)
これが枢軸側だと、頭上を米英の大型機が大挙飛び回っていて、こいつが
12.7mmクラスの機銃じゃ容易に墜とせないんだから、航空機銃の大口径化
や空対空ロケット弾の装備化などは連合軍に比べて切実だったし、必然
だったと思います。(単座戦闘機の武装の変化の違いは、連合軍と枢軸側
では互いの環境の差だと思います)

後、12.7mmが主流の米軍で夜間戦闘機に20mmを積んだ話ですが、やはり
夜戦だと、相手は単座戦闘機より爆撃機が主になりますから、だから戦訓って
いうより、単純に威力の大きい20mmを積んだんじゃないでしょうか?
後、これも推測ですが、夜戦では、ある程度は弾丸威力が要求されませんか?
夜戦は昼間より1機の敵機に対する射撃時間が短い様な気がするのですが。

真っ暗闇でも、撃たれた方は弾丸が機体に命中したら気付くでしょう?、それで
直ぐに回避運動するでしょうから、そうすると当時の機上レーダの捜索範囲では、
急速回避した敵機をすぐには追尾出来ない様な気がするのですが・・・
(昼間なら目で追えて修正射撃が出来るけど、真っ暗闇の夜戦では難しくありま
 せん?)
だから、夜戦での機上レーダ射撃だと、ある程度一撃必殺性が求められる様
な気がするのですけど?


916 [915] [917]
re:20mm炸裂弾は時代の必然じゃあ・・・?
BUN(99/1/20 23:26)

 成る程、成る程。
と、いうことは、本来のお題に戻って、
「零戦の20mm搭載はそんなに間違いじゃない」ってことですな。
議論した甲斐があったというものです。
 よかったなあ、52丙よ。


917 [916] [924]
re:20mm炸裂弾は時代の必然じゃあ・・・?
佐藤利行(99/1/21 09:57)

> 「零戦の20mm搭載はそんなに間違いじゃない」ってことですな。

それなんですよ^^m
零戦試作時の日中戦争の頃なら「なんで20mmがいるんだ?」って思う
のだけど、やっぱラバウルで「12.7mmでB17が墜ちるか!」と言われた
「隼」と比べると「先見の明があった」って思わざるおえません。
ただ、もう一歩先見の明があって、ケチらずに最初から長銃身型で値段の
高いFFLの方を採用してくれてると、もっと良かったのだけど。
(さらに「MG151/20」が戦時中に国産出来てればもっとGOOD!)

52型丙の武装も、B−29なんかが出てきてるからしょうがないですね。
ただ機体とエンジンが・・・(せめて栄が水メタ噴射で1300馬力でも出して
くれれば^^;)
英米の重爆相手を考えると、やっぱ僕的には日独の環境なら20mmは
必須と思います。
ただMe262が主要したR4Mとか米軍が戦後に多用した2.75インチロケット
弾なんかの登場は、航空機銃の大口径化の流れを変えるものとして
面白いです。
あんなのが日独でも、もう少し早く出来ていれば、無理に機銃を大口径化
しなくても良かったかも。(ポッド装備にして撃ち終わったらポイ!でいいし)


924 [917] [925]
20mmといえば・・・
ヤマト(99/1/23 02:32)

飛び入り失礼。

かならずしも練度が高い連中ばかりとはいえない日本の場合、
射程が短く、当てにくい20mmは全体的なスコアを減らしたんじゃ
ないかな。FW190がエリコンを外した話からも、これが使い勝手の
悪いシロモノだったということが言えそうだし。
むしろ「7.7mmX2という軽武装であれだけの戦果を挙げた」
って評価したら、零戦の株も上がると思うんだがね。
(初期は弾数も60発に過ぎなかったし)


925 [924] [929]
機銃はやっぱり20mmだなあ。
BUN(99/1/23 16:08)


 成る程、MG−FF/一号銃は初期の零戦のスコアを減らしていた、と。
そうかも知れない。その方がゼロの名声は上がったかも知れない!
 でも、7.7mmの方が良かった、というのも何か最近言われ出したフィクションのような
気がするんですよ。主に坂井三郎氏の豪快な放談からだと思いますが。
 ちょっと極端な話だし、やはり60発弾倉だろうと、多少弾道が伸びずとも
あの銃は大戦前半の名銃といっていいでしょう。
 また、Fw190が外翼の機銃を降ろした型があるのは空戦性能向上の為でMG−FFが
悪かった訳ではないと思うのですが。
例えばエース、アドルフ・ガーラントのMe109F型は主翼の武装はMG−FFだし、
通常のF型がMG−FFを降ろした事に文句は言ってもMG−FFを悪くは言ってませんよね。

 各国の武装の変遷をよく見て行くと、どうしても「中小口径の多銃主義」なんて
どこにも見あたらない、というのが本当のような気がします。

 


929 [925] [933] [930]
ムヒー
ヤマト(99/1/24 19:40)

いえ、私「7.7mmのほうが良い」とまではいいませぬ。
そもそも日本製の火器の性能はすべていわずもがなですので。
まあ射程の短さと弾数の少なさは絶対的問題ですが。

初期には20mmの射距離の問題はそれほどでもないでしょう。
I−16 P−35 P−36などを筆頭に速度が遅く、運動性に問題が
ある機体が多いので、一方的に攻撃ができますから。
また艦戦のターゲットである、初期のSBD・TBFなども20mmで距離を
詰めて撃つのには問題なしです。

編隊空戦による戦闘開始距離の拡大・一撃離脱・米機の性能向上などに伴い
射程・命中率の問題が露出しだしたと思います。

なおBF109Fですが
軸内砲のみで主翼にはロケット砲以外に銃はなかったのでは・・・
(F1・MGFF F2・MG151/15 F3以降・MG151/20)
FWの件は同意見ですが、すでにMG151/20を採用した以上
FFがまったく使えないシロモノと見なされたことも原因のはずです。
すでにBF109Eの3(4)で射程と触発信管にクレームがついてたはず。
また大戦末期の高性能試作機では、のきなみMG151の15mmが
復活しているのも興味深いですね。(重量は20mmと同じ!)


933 [929] [934]
細かいことでごめんなさい。
BUN(99/1/26 00:20)

 基本的にその通りだと思います。
ただ、米機は開戦当初より高性能でしたし、搭乗員の質も日本と比較して
劣ることはありませんでした。飛行時間等も遜色ありません。

> なおBF109Fですが
> 軸内砲のみで主翼にはロケット砲以外に銃はなかったのでは・・・

F型にはエクスペルテン用に翼内武装を採用した型が少数生産されています。
ガーラントが一旦前線を去る直前に搭乗していた機体等がそうです。

> (F1・MGFF F2・MG151/15 F3以降・MG151/20)
> FWの件は同意見ですが、すでにMG151/20を採用した以上
> FFがまったく使えないシロモノと見なされたことも原因のはずです。

 MG−FFを外翼に装備し始めたのはA型中期からで、Fw190自体、当初の武装は
20mmを欠いていました。外翼への20mmの搭載は対爆撃機用の重武装と考えるのが
自然でしょう。対戦闘機戦闘の多かったフランス駐留部隊にに外翼武装無しのA型が多かったのも
これを裏付けていると言えます。
 また、発射速度、弾道の近似した30mmMk108が主用されてゆくのも、
(Me262が4門まとめて装備しているのもきっと発射速度と弾道の問題なんだろうなあ)
こうした武装の大口径化が有効だった傍証なのではないでしょうか?

> また大戦末期の高性能試作機では、のきなみMG151の15mmが
> 復活しているのも興味深いですね。(重量は20mmと同じ!)

 Me209UもMe309もMG131のはずですが、その後の計画機のことでしょうか。
だとしたら、勉強不足ですみません。

「20mmで落とせない敵には7.7mmも・・・」の件はごもっとも。
本当、そうなんですよね。基本的に賛成です。


934 [933] なし
re:細かいことでごめんなさい。
ヤマト(99/1/26 01:37)

当方少々説明不足でした(酔っ払いだムヒ)

>F型にはエクスペルテン用に翼内武装を採用した型が少数生産されています。
>ガーラントが一旦前線を去る直前に搭乗していた機体等がそうです。
そうですか。Gだけかと思ってました。

FW190の武装は当初7.7mm4挺でしたね。
外翼砲は対爆撃機用だったのか・・・

MG151/15の装備機は
プフィール
BF109Kのサブタイプ(たぶん)
Ta152(たぶん)
・・・だったはずです。

話がゼロからそれたので当方の発言はこれで終わりとさせていただきます。


930 [929] [931]
re:ムヒー
ヤマト(99/1/24 20:03)

あっ、言い忘れ。
上記の敵機は7.7mmが通用しますね。
(FFが通用しない敵に7.7mmが通用しないのが問題)


931 [930] なし
またいいわすれた
ヤマト(99/1/24 20:36)

上記の敵機と戦ったのは、比較的練度の高いパイロットですね(だらだら失礼)


891 [887] [892]
re:今年最後の零戦話
EOS(98/12/27 03:33)

Ans.qがなんか調子悪いのでこちらを久しぶりに覗いたら、面白そうな話題やってますね。
大和vsアイオワの方は時機を逸したようなのでこっちに書きます。

1 零戦は「ゼロライター」なのか?
確かに零戦の出現当初はセルフシーリングも背中の防弾板も必ずしも一般的とは言えなか
ったから、零戦が生まれたときから生存性を軽視して作られた、という言い方があったと
したら問題でしょう。問題はその後の対策を何も施さずに他国はもちろん日本陸軍にさえ
大きく遅れをとってしまった事だと思います。
結果的に、少なくとも1944年以降の零戦に関しては「ゼロライター」呼ばわりされても
仕方がない様な気がします。


2 二号零戦の評価
32型や22型に関しては素直に「進化」したと考えてもいいのではないでしょうか?
栄12型はエンジンの単純に出力が向上しただけでなく、過給器の改良で高高度性能も
上がっています。
最近読んだ岩本徹三氏の「零戦撃墜王」では、当時5航戦に所属して32型で珊瑚海海
戦を戦った彼は32型に関して「50発のドラム弾倉から200発のベルト給弾に変わ
って、性能少しだが向上した」というように肯定的な評価を下しています。ちなみにそ
の後ラバウルに配属となる時に「旧式の」21型をあてがわれて不満を述べています。
「旧式の」21型では4000m以上では性能が落ちて、当時の米軍機に対して不利だという
事のようです。


3 52丙型は駄作なのか?
FM-2との比較はあまり意味がないと思います。
また20mmと13mmの併用に付いてはやはり弾道性の違いから、とてもパイロットたちが実戦
でうまく使いこなせたとは思えません。やはりこの2種の機銃の併用は13mmの有効性を
認めつつも20mmを捨てられない(生産体制も含めて)用兵者の優柔不断の結果であるよ
うにみえます。


4 零戦は後継機に悪影響を与えたか?
確かに烈風が「超2000馬力級」のエンジンをつければ、あの機体でも良かったかもしれま
せんが、誉やハ43クラスでは、、、。



さいん


892 [891] [893]
岩本氏の零戦は?
BUN(98/12/27 08:13)

 岩本氏のあの戦記ですね。
でも岩本氏が32型と思っている機種は、本当に32でしょうか?
機動部隊の零戦は残された写真などから判断するとインド洋からの帰還時に
100発弾層装備の後期の21型に機種改変、というか破損疲労した搭載機の
入れ替えを行っている様子です。ですから岩本氏の記憶に残った機種改変とは
これのことなんじゃないか、と思っています。
 32型の量産開始時期を考えると、ちょっと無理もありますしね。
ただ、通説の量産開始時期はちょっと疑ってもいいようには思いますが・・・。
 その後北方に転勤し、ラバウルでの「撃墜王」時代まで21型で通した岩本氏は
32型を愛機とする機会は無かった、と、私は判断しています。
 あと、20ミリと13ミリの弾道特性はほぼ同じです。300メートル以内なら
同一の照準器を使用して何ら問題を生じません。けっこういい銃なんですよ二号銃は。

BUN


893 [892] [894]
re:岩本氏の零戦は?
EOS(98/12/27 16:27)

いやあさっそくツッコミが入ってしまいましたね。

32型の量産開始時期から考えて、珊瑚海の5航艦が32型であったはずはない、
という事は私も解っています。
ただ記憶の混乱はあるにせよ、いずれかの時期に岩本氏が32型に乗った可能性は
高いのではないかと思っています。でなければあのような書き方はできないと思う
ので。ただし22型や52型と勘違いしている可能性もあるのでなんとも言えませ
んけど。




894 [893] なし
re:岩本氏の零戦は?
SUDO(98/12/28 00:40)

> ただ記憶の混乱はあるにせよ、いずれかの時期に岩本氏が32型に乗った可能性は
> 高いのではないかと思っています。でなければあのような書き方はできないと思う
> ので。ただし22型や52型と勘違いしている可能性もあるのでなんとも言えませ
> んけど。

岩本氏は優位高度からの一撃離脱と言う
当時の零戦乗りとしては珍しい、でも堅実な戦法を取ってます
この戦術には32型は合致してると思うし
52型は32型のマイナーチェンジでしか無いのですから
32型の登場は正解だと思います。

では22型をどう考えるかですが
22型は「零戦」のアップグレードなんだと思う
すなわち、馬力向上させた21型であり
長い航続性能と優れた旋回性能と言う「零戦」の長所を受け継いだ戦闘機であって
あくまでも「高性能版零戦」で
32型の様に、戦術の転換すら要求するような機体では無い

「零戦」に馴れた用兵側から見れば「前動続行」で使える22型はありがたく
「考えるチカラ」の無い「日本人」の集団には
運用方法から戦略まで新たな物を要求される32型が好まれないのは当然だった
そう愚考します
52型の登場は「零戦」が戦場で通用しなくなったことから来る
否応無しの場当たり的対応であり、本来ならば、このタイミングで
54/64型の登場が望まれるトコロだったのかもしれません

なぁんて、無茶苦茶を考えたんですけど、笑って許してね☆


888 [887] [889]
re:今年最後の零戦話
かDo(98/12/26 15:57)

> 1 零戦は「ゼロライター」なのか?
> 零戦は果たして、世に言われるほど撃たれ弱い戦闘機なのでしょうか。
> 主翼に無防御のインテグラルタンクを持つ疾風等に較べると、
> 21型までの零戦には主翼付け根付近を除いて空中火災の原因となる燃料タンクがありません。
> また火災以外にも本来安定性の高い機体でもあり、かなりの損傷に
> 耐えられたのではないでしょうか?(樫村機なみの片翼帰還の例もありますよね)
 
 確かに・・・。私個人としては零式艦戦自体の問題ではなく、対戦した米軍機(P−40・F4F・F6F等)が余りにも防弾が強すぎた為だと考えています。あと、燃料タンクのほかにも、例えばF6Fの操縦席には乗員防護用の鉄板が有るが零式艦戦には無いなどの、搭乗員の安全性も含まれて、ああいった撃たれ弱いと言った評判が生まれたまではないかと、想像します。
> 燃費の悪い栄21型を搭載した際に増設された翼内タンクが
> ゼロを「ライター」にさせたのであって、本来零戦は言われるほど脆弱でなかったのでは?
 あと、「ライター」って言うのは(日本機を代表して)一式陸攻とセットになっていたのではないかとも思います。

> 2 二号零戦の評価

>  32型は陸上使用を前提に採用されたとの説がありますが、当時の記録フィルムに
> 瑞鶴を発艦する32型が写っています。あの切断翼も艦上での取り扱いの為であるはず、
> 航続距離も艦爆を援護するには十分、32型は立派に艦上戦闘機であり、
> また、そのように使われていると思います。
 艦上での取扱いという点では、二一型も翼端を折り畳んで格納できたので問題が無かったのでは?三二型で翼端が切られたのは操縦性向上の為ではなかったかと思うのですが・・・
>  また22型は「最もバランスのとれた型」との評価がありますが、
> ただ重くなっただけの21型に過ぎません。駄作といえるこの型が人気があるのは
> ひとえに「美人」だからかな?
 私もそう思います。発動機の出力を上げて燃費を悪化させ、燃料を沢山積んだ為防弾性も低くなり、挙げ句の果てに航続距離は二一型には届かず速力向上も殆ど無かったどうしようもない機体・・・私は、二二型をそう評しています(格好から言うと、私は三二型の方がカッコイイと思うのですがね)。
> 3 52丙型は駄作なのか?

>  重いの遅いの武装が不揃いの、と評価の低い52丙型ですが、
> 米軍に評判の良かったFM2に較べて飛行性能は十分リードを保っています。
> 空戦ではF6FよりFM2優位とする評価もあるのですから、
> 1000馬力級艦戦として十分な性能を保持していた、と評価すべきでしょう。
 これも、機体云々ではなく使用していた環境の問題でしょう。実際に米海軍が主力戦闘機をFM−2にしていたらFM−2の評判はがた落ちだったでしょう。あのへんの年代であの性能では軽空母搭載用の補助戦闘機として活用するのが筋だったのでは?
>  非効率的と批判される13ミリと20ミリの混載の問題も、
> 米軍も採用したエリコン系のMG−FFLの弾道は13ミリと遜色無く、
> また、20ミリ5挺を搭載するのは明らかに無理。13ミリのみでは対大型機は苦しい。
> ですから結構合理的な選択だったように思えませんか?
 機銃混載にすると、弾道の関係で難しくなるのでは?ヴェテランならば兎に角、あの頃では練度は低かったわけですし、全部統一した方が使えたのでは?
> 4 零戦は後継機に悪影響を与えたか?

>  旋回性能の良い零戦の評価が高い為に烈風はいたずらに翼面積を増やし、
> 艦攻のような機体になった、と言われていますが、本当でしょうか?
>  翼面積や、寸法を比較すると末期に開発された超二千馬力級の戦闘機達と
> さして違いはありません。ハー43やハー44を積んだ機体というのは
> あの程度が当たり前で、しかも艦戦なのです。
>  むしろ、馬力強化はそれに見合った機体の大型化を伴った方がうまく行く、という
> 良い教訓(96艦戦からの切り替え時)を零戦は残したと言って良いのでは?
 良い教訓かどうかは兎に角、A7が目茶苦茶に言われていたのは、登場時期の問題なのではないかと思います。A7の性能をみると、F6Fに対応するくらいでしょう。登場時期が同じF8F相手では艦上戦闘機としての是非は兎に角、戦闘機として対戦していたら勝負にならなかったのではないか?そこから尾が付き鰭が付きといった感じで悪評判がどんどんエスカレートしていったのではないか、と考えます。

 私としては、この位でしょうか。


889 [888] [890]
re:今年最後の零戦話
BUN(98/12/26 18:28)

 はい。32型の翼の短縮理由は空中性能もありました。というよりこちらが本命かな。
あと「ライター」というのは戦後の造語かもしれない、とA&Qに書き込んだのは私です。
あえて「 」つきで使ってみましたが御説の通りです。
 烈風に関しては皆さん各説お持ちのことと思います。ただ、F6Fは空中戦を戦うと
状況によっては以外とF8Fより強いかもしれませんよ。
鍾馗と同じ武装で大型化した末期の単発戦闘機を墜とせたか、も気になります。
 日米の搭乗員もなぜか口を揃えてコルセアより空中戦向きと語っていますし、
戦闘機というものはある程度速度が出て、十分に武装されていればまず合格、
さらに特殊用途(発着艦ですね)に適性があれば更に優秀、と他ならぬF6Fが教えてくれています。
最大速度域での10%程度の優速劣速は実はさほど問題では無かったでしょう。
つくづくグラマンと言う機体はロマンを吹き飛ばす性悪女(ヘルキャット)ですね。

 本屋で「もうひとつの零戦論」と副題を付けたビジネス書が売られていました。
ある一定のストーリーに引き寄せて語られる零戦は、リサーチの不足も重なって
何か切り縮められて貧相に感じられます。ひょっとして社会人になってしばらく経った自分が
こんな本のターゲットなのかと思うと、何か辛いですねえ。

BUN


890 [889] なし
re:今年最後の零戦話
SUDO(98/12/27 01:40)

>  烈風に関しては皆さん各説お持ちのことと思います。ただ、F6Fは空中戦を戦うと
> 状況によっては以外とF8Fより強いかもしれませんよ。

私は加速力の違いからF8F優位と見てます
もちろん、あの武装では辛いでしょうけど
20mm*4のタイプもあったのだし
でも、まあ、なんかピーキーな飛行特性が想像されますから
戦時の大量生産・大量消費には向いてないとは思えます
やっぱし、F6Fって名機なんだな>つまんねーけど


FlasH BBS Pro v1.41 [Shigeto Nakazawa]