カミカゼの話じゃなかったんでしたっけ? : BUN(98/10/7 23:50)
あまり気がすすみませんが : Hiro(98/10/9 15:57)
追加 : Hiro(98/10/10 00:04)
re:カミカゼの話じゃなかったんでしたっけ? : EOS(98/10/9 01:48)
魚雷を抱いてたら? : すーだら無責任男(98/10/12 18:14)
re:魚雷を抱いてたら? : BUN(98/10/13 00:00)
re:魚雷を抱いてたら? : SUDO(98/10/13 01:13)
言葉足りず、すみません。 : BUN(98/10/9 06:20)
いえいえこちらこそすいません : EOS(98/10/9 19:00)
またダブりです。 : EOS(98/10/9 19:02)
いえいえこちらこそすみません : EOS(98/10/9 18:43)
re:カミカゼの話じゃなかったんでしたっけ? : spock(98/10/8 18:29)
re:カミカゼの話じゃなかったんでしたっけ? : SUDO(98/10/8 01:29)


427 Root [439] [431] [429] [428]
カミカゼの話じゃなかったんでしたっけ?
BUN(98/10/7 23:50)

 「戦争論」についての論議が盛んですが、話題があまりにも広く、
つかみどころがありません。本来、特攻隊についての話題だったと
思いますので、日頃思っていたところを少し、書きたく思います。

特攻隊については、今まで概ね次のような通説があったように思います。
1無益な狂気の戦術である。
2日本独特(独自)の現象である。
3前近代的精神の産物である。

1については、更に詳しい方もいると思いますが、日本の航空攻撃で
最も戦果を挙げた攻撃方法だったことは否定できません。
そして、冷酷な計算の上に実行された戦術であり、情熱の産物では無かったことも
ご存知の通りです。

2についてはあまり触れられることが無いのですが、最大規模の特攻出撃が
行われた菊水一号作戦とほぼ同日に、ドイツではより多くの機数の自殺攻撃機が
エルベゾンダーコマンドとして米爆撃機群に向かって出撃しています。
組織的な自殺攻撃は、その後の朝鮮戦争の中国軍、ベトコン、パレスチナと
後を絶ちません。特攻は日本独特の現象では無いのです。

3についてですが、この欄で戦国時代の戦について議論されたことがありましたが
一兵卒に自発的な死を強制するような戦いは中世には不可能でした。
 なのに近代の戦争は特権階級の武士でも貴族でもない人々の自発的な死に満ちています。
民主主義に基づく「兵役義務を有する市民」を生み出した近代の社会こそが特攻の母胎なのではと
考えてしまいますが、それは、言い過ぎでしょう。
 でも近代戦はやけに自発的自殺攻撃の多い戦争なのです。組織的虐殺も。
日本とか朝日じゃない問題だと考えていますが・・・。

BUN


439 [427] [445]
あまり気がすすみませんが
Hiro(98/10/9 15:57)

特攻は名称の通り通常の戦術ではなく決して有効な戦法でもないと思います。生還
しないのですから反復攻撃できず乗員も必ず失います。絶望的戦況から生まれるも
のなので敵の防御も厚く戦果も喪失する戦力に対して遥かに見合うものではありま
せん。大量に継続してできるものではないのです。
それでも実行されたのは他の方が書かれているように軍が国体護持しか念頭に無く
自暴自棄的に味方の犠牲を無視して少しでも敵に損害を与える事を最優先にしたた
めと思います。自己犠牲を賛美する傾向は世界共通と思いますが特に日本では死に
際を重んじる武士道の伝統と徹底した軍国主義教育が助長したと思います。
特攻された方々は素朴に家族のため国のためを思って飛んでいかれたと思います。
時代の波に呑込まれた犠牲者ともいえますが決してむだ死ではなく教訓として現代
社会の礎の一部となっていると思います。
現代戦については戦場があいまいで戦闘員と非戦闘員の区別もつかない場合が多く
虐殺を生じ易い原因となっています。これに民族、宗教が絡んでくると一層残虐性
異常性が増大してきます。


445 [439] なし
追加
Hiro(98/10/10 00:04)

特攻には約2400機が投入され以下の戦果がありました。
撃沈
護衛空母3隻   駆逐艦13隻   護衛駆逐艦2隻
機雷戦艦艇3隻  輸送船9隻    上陸用舟艇12隻
その他7隻
撃破
空母13隻     護衛空母20隻  戦艦11隻
巡洋艦11隻    駆逐艦84隻   護衛駆逐艦24隻
水上機母艦5隻  機雷戦艦艇36隻 輸送船29隻
上陸用舟艇19隻  その他16隻


431 [427] [466] [435]
re:カミカゼの話じゃなかったんでしたっけ?
EOS(98/10/9 01:48)


> 1については、更に詳しい方もいると思いますが、日本の航空攻撃で
> 最も戦果を挙げた攻撃方法だったことは否定できません。
> そして、冷酷な計算の上に実行された戦術であり、情熱の産物では無かったことも
> ご存知の通りです。

とりあえず、この第一の項目についてです。
マリアナ、そして台湾沖で通常の航空戦力が壊滅した後、日本軍に可能な攻撃手段は
もはや特攻しかなかったという点は同感です。
だからと言って、これが「冷酷な計算の上に実行された戦術であり、情熱の産物では無かった」
とは必ずしも言い切れないと思います。

まず理由の一つは、体当たり攻撃の効果と戦術についてまともな研究が行われては
いなかった事。
急降下爆撃とは違って緩降下で行う体当たり攻撃は装甲の厚い大型艦に対する効果
は疑問です。表面でグシャと機体が潰れて、爆弾は同じく表面で
炸裂するだけだからです。
こうした指摘自体は体当たり反対派から当時も行われていましたが、
だからどうしよう、といった研究と実践が行われた形跡はほとんど
ありません。
装甲の薄い小型艦や敵の陸上部隊等をのせた揚陸艦船や輸送船を狙うとかいった
戦術があったというのなら納得もいくのですが。
また集中攻撃をかけて敵の邀撃の効果を減殺しようとか、最初の一波が外周の
ピケット艦を攻撃して無力化してから、次の一波が中心近くにいる重要艦船に突入するとか
いった事も考えられてはいませんしね。
こうした状況を見る限り、必ずしも冷酷に計算した結果として特攻が行われたと
言うのは抵抗があります。

次の理由として、特攻には実際的な効果だけではなく、精神論的な要素が
大きく絡んでいた事は否定できない、という点です。
特攻の実際的な目的とは別に、特攻そのものが自己目的化したり、見事に死ぬ事が
目的とされたりしました。
例として、これはカミカゼではありませんが、大和の沖縄突入を挙げましょう。
この場合求められたのは実際的な効果ではなく、あくまで見事に散ってくることでした。
またこの時に伊藤整一中将を説得する際に使われた「この作戦の目的は大和に
一億総特攻の先駆けになっていただきたきたいという事なのです。」
という言葉がなんとも象徴的です。「一億総特攻」が冷静な計算の産物とは思えません。

最後に言うなら、このような「外道の戦法」しか有効な攻撃手段が無くなった時点で
既に敗北は誰の目にも明らかになっていたはずで、その時点で戦争を止めようと
しなかった、という点が既に冷静な計算を欠いているとも言えます。


466 [431] [470]
魚雷を抱いてたら?
すーだら無責任男(98/10/12 18:14)

> まず理由の一つは、体当たり攻撃の効果と戦術についてまともな研究が行われては
> いなかった事。
> 急降下爆撃とは違って緩降下で行う体当たり攻撃は装甲の厚い大型艦に対する効果
> は疑問です。表面でグシャと機体が潰れて、爆弾は同じく表面で
> 炸裂するだけだからです。

魚雷を抱いて、吃水線より下を狙うという方法はとれなかったのでしょうか?
海面すれすれで、敵艦に体当りする直前に魚雷を切り離し、
魚雷を艦の吃水線より下の装甲のない部分に命中させるのです。
機体は艦上構造物に衝突し、大破炎上。
魚雷は艦底で貫通し、爆発。
もっとも、魚雷はかなり大きくて重いので、戦闘機に積むのは無理でしょうね。
零戦搭載用の小型魚雷を開発したりして・・・。


470 [466] [475]
re:魚雷を抱いてたら?
BUN(98/10/13 00:00)

それは何と悲惨なことに「雷撃特攻」として実施されていました。
雷撃を行った攻撃機に帰還を許さず、体当たりさせる攻撃が行われていたのです。
しかも、場当たり的な思いつきではなく、正規の戦術として採用されていた気配のある
嫌な状況証拠もあります。

BUN


475 [470] なし
re:魚雷を抱いてたら?
SUDO(98/10/13 01:13)

> それは何と悲惨なことに「雷撃特攻」として実施されていました。

被弾したら雷撃どころでは無いと思うのですが
操縦困難、でもなんとか魚雷投下>ハズレ
根性で突入>やっぱし駄目
で、どっちも無理になっちゃいそうです(;_;)

ドイツの水中弾道爆弾なんか、日本でも簡単に実用化出来そうだし
って言うより、91式徹甲弾と同じなんだが
そーゆー物を使うとかは考えなかったのですかね(;_;)


435 [431] [441] [440]
言葉足りず、すみません。
BUN(98/10/9 06:20)

神風特攻の戦術的な矛盾点は確かにご指摘の通りです。
言葉が足りず申し訳なく思いますが、「指導層の」冷酷な計算に基づいたもので
「前線の兵士達」の情熱の産物ではないのです。
 特攻兵器は昭和19年春頃より設計が開始され、予想より早く始まったレイテ決戦に
間に合わない為、それまでの水中特攻戦術に航空特攻が加わりました。神風戦術の矛盾点は
通常の飛行機による体当たり攻撃が応急的に採用された戦術であることに由来するのです。
 そして、それら特攻戦術を立案したのは、黒島亀人、源田実等の真珠湾以来の参謀達です。
海軍の中枢であった彼らが机上で考えた空恐ろしい戦術を計画的に組織し、実行したのですから、
「真珠湾」以来一貫して流れる何ものかを感じます。
 大和の件にしても、「一億総特攻」という建前を押しつけてきたのはやはり神参謀であり、
それに逆らえなかった伊藤長官もまた真珠湾攻撃時の軍令部に籍を置き、この戦争自体に責任を
問われる立場にあったとは読めませんか?「真珠湾以来海軍をすりつぶした責任を取れ」と言われたのです。
 一億総特攻の建前の裏には、(陸海軍でかなりニュアンスが異なりはしますが)本土決戦により
国体を護持したまま講和の機会を窺うという、本来の計画がありその為の「狂気」じみた戦術が
特攻なのです。
 戦術的な評価については、全くおっしゃる通りのことなのですが、これだけ大きな作戦が行われた
背景にもご注目願います。

BUN


441 [435] [442]
いえいえこちらこそすいません
EOS(98/10/9 19:00)

納得です。
BUNさんが「冷静な」ではなく「冷酷な」と表現した理由が
ようやくわかりました。
確かに当時の軍部にとって国体護持がなによりの優先事項であって、
それが保証されない限り、降伏はあり得ず、一億玉砕もありえたの
かもしれません。
そのための時間稼ぎ、あるいは有利な条件を引き出す手段としての
特攻戦術という訳ですね。
もしそこまで考えてのものだったとしたら、やりきれませんね、、、。


442 [441] なし
またダブりです。
EOS(98/10/9 19:02)

登録ミスったと思って、同じ事を2度書いてしまいました。
すみません。


440 [435] なし
いえいえこちらこそすみません
EOS(98/10/9 18:43)

なるほど納得です。
確かに、当時の日本軍部にとって最優先事項は国体の護持であって、
それが保証されない限り、降伏は問題外、一億玉砕もありえたかもしれません。
時間稼ぎ、あるいは有利な条件を引き出すための特攻戦術という事ですよね。
BUNさんが「冷静な」ではなく「冷酷な」という表現を使った意味がそれで
わかりました。
そこまで計算した上での特攻戦術だとしたら、やりきれないですね。


429 [427] なし
re:カミカゼの話じゃなかったんでしたっけ?
spock(98/10/8 18:29)


> 3についてですが、この欄で戦国時代の戦について議論されたことがありましたが
> 一兵卒に自発的な死を強制するような戦いは中世には不可能でした。
>  なのに近代の戦争は特権階級の武士でも貴族でもない人々の自発的な死に満ちています。
> 民主主義に基づく「兵役義務を有する市民」を生み出した近代の社会こそが特攻の母胎なのではと
> 考えてしまいますが、それは、言い過ぎでしょう。
>  でも近代戦はやけに自発的自殺攻撃の多い戦争なのです。組織的虐殺も。
自己の遺伝子を継承するために身を挺して、家族を守ると言うことが、自発的な死を人が具現化する原因のひとつと考えています。
生け贄、人柱と言う風にこの自己犠牲の精神が、妙に美化されて人に刷り込まれているような気がします。
最初は、神(神官など)が次は国家が、巧みに家族の部分を一族とか国家にすりかえて、
一族もしくは国家を守ことは、家族を守ること同じと巧みに、犠牲的精神を強要してきた思います。
そして人が皆、戦争ヒステリー状態に陥った時に、人の犠牲的精神が暴走してしまった結果が、集団自殺行為に近い
特攻を生み出したと思います。



428 [427] なし
re:カミカゼの話じゃなかったんでしたっけ?
SUDO(98/10/8 01:29)

ホント、最初はカミカゼだったんですよね(^^;;

>でも近代戦はやけに自発的自殺攻撃の多い戦争なのです。組織的虐殺も

自殺攻撃が頻発する原因に
民間人を巻き込む戦闘が多発したこと
戦闘が一方的になりやすい>彼我の戦闘力の格差が大きい
条約等にもかかわらず、降伏者への殺傷行為が多い事
等が考えられます

負けている側の人間には大きな絶望感が有るんでしょう
それが、自らを犠牲とする自殺攻撃に繋がったと思います
そう「お仕事」では無く「ボランティア」だから
損得勘定抜きで行動しちゃうのかもしれません
そして損得抜きだから、結局ジリ貧になっちゃう

>日本とか朝日じゃない問題だと考えていますが・・・。

アメ公の映画だって自殺攻撃やそれに類する行為がいっぱい出てくるよね


FlasH BBS Pro v1.41 [Shigeto Nakazawa]