グレートレークスXB2G-1

 1934年6月1日に出された新型艦上急降下爆撃機の要求仕様に従って開発された機体である。グレートレークスの試作機にはXB2G-1の型式符号が与えられた。
 この仕様には6社が応募したが、グラマンXSBF-1とともに不合格になったのが本機である。(他の4社の作品はSBC、SB2U、BT、SBAとしてそれぞれ制式採用された)
 本機は当時現役機として使用中のBG-1との共通性を強く意識し、ことに主翼と尾部安定板、エンジン、キャノピーは全く同じものを使用していた。つまり、BG-1の引込脚化バージョンが本機ということになる。
 BG-1との違いは引込脚を採用したこと、またそれに伴って機首部のラインが「不恰好になった」こと、前方固定銃が12.7ミリになったこと、方向舵形状を改めたことである。
 機首部ラインは前から見るとカーチスBF2Cに似た「ブラジャー状」で、やはり同様に爆装時には爆弾前方に整流環を装着する。
 試作機の完成は1935年2月と早かったが、飛行特性は鈍重で速度性能も要求値に達せず、真っ先に不合格となった。
 製作された1機のみの試作機は海兵隊が領収し、雑用機として1939年まで使用した。

(文章:まなかじ)




諸元
全幅10.97m
全長8.80m
全高3.38m
翼面積35.67m2
自重1,927kg
全備重量3,085kg
武装12.7mmコルト・ブローニングM2機銃*1 7.62mmコルト・ブローニングM2機銃*1 1000lb爆弾もしくは500lb爆弾*1
発動機P&W R-1535-82 ツインワスプ・ジュニア 空冷星型14気筒 750馬力
最高速度319km/h(2,720m)
実用上昇限度5,950m
乗員2名

[戻る]