時代の要求から生まれた高速標的曳航機。 イギリス空軍と海軍では、実戦で使用する機体の性能が次第に上がり、使用している 低速の標的曳航機では実情にそぐわなくなっていることを懸念し、高速の標的曳航機の 製作をこの分野では経験の深いマイルズ社に依頼しました。 マイルズ社では、自国製の高出力エンジンが第一線機のために供給が受けにくい ことなどからアメリカ製で、アメリカでも比較的生産数に余裕のあった高出力空冷星形 エンジンであるライト社のR−2600を装備した双発とすることでこの要求に答える ことにしました。 完成した機体はこの機種としては驚異的な580km/hを越える高速を記録し、直ちに 採用されました。 しかし、ここで第二次大戦が終結したため、生産機数を大幅に削減され、わずか20機 程度しか完成しませんでした。 |
諸元 | TT.Mk2 |
全幅(m) | 16.8 |
全長(m) | 14.8 |
全高(m) | 5.6 |
翼面積(u) | 46.6 |
自重(s) | 7,132 |
全備重量(s) | 9,551 |
エンジン | ライトR-2600-31 空冷星型14気筒 1750馬力×2 |
最大速度 | 579km/h |
航続距離 | 1,610km |
乗員 | 2 |