フォッカー D−23

D−23

 操縦席前後にエンジンを持ち、胴体前後のプロペラを駆動して飛行するという レシプロ機では非常に珍しい形態を持った機体、。

 1938年パリサロンでこの機体のモックアップが公開されると、独特の串型双発 双胴という形態が高い注目を集めました。その後、実際の機体は1939年初飛行、 空気抵抗的に有利なこの形態のおかげで、528馬力という非力なエンジンの双発で ありながら500qを越える高速を記録しました。
 オランダ空軍では本機を実用化すべくテストを続けましたが、1940年5月10日 に進行してきたドイツ軍の爆撃によって地上で破壊され、オランダ自体がドイツに破れ たこともあり、この貴重な機体はわずかな期間を飛行しただけにとどまりました。


諸元
全幅(m) 11.5
全長(m) 10.1
翼面積(u) 18.5
空虚重量(s) 2,180
全備重量(s) 2,950
エンジン ワルター・I−SR  528馬力×2
最大速度 521q/h(6000m)
上昇時間 8000mまで16分
実用上昇限度 9000m
武装 13.2o×2,7.9×2