日本海軍局地戦闘機 震電

震電

 たった3回しか飛んでないのに日本人の第二次大戦機ファンなら 知らない人がいないほどの超人気機種。
 この機体のことは、みなさんよくご存知でしょうから多くを語りま せん。ちょっと技術的な話だけを。
 一般的に本機のような「エンテ」(この呼び名自体は昔この形態でこの 名前の飛行機があったことによりますが)のことを「先尾翼式」と呼びま すが、別に「前翼式」という呼び方もあります。これは、通常配置の尾翼が下向の揚力 (現代の人はダウンフォースといったほうが解りいいかも?)を発生している のに対して、前翼式では、上向きの揚力を発生しています。つまり、通常の 飛行機では重心が主翼の外に出ることは、ほとんどありませんが、「エンテ」 では、重心が前翼と主翼の間にあります。これは、単純に考えても前にあるもの が下向の揚力を発生したら機首が下がって飛べるわけないからですね。
 そんなわけですから、通常配置の飛行機に適用してきたバランスの方法論は 使えませんから、この機体、設計がさぞや大変だったのではと想像できます。
 それと同時に、実用化までに一体、何年かかったことやら・・・というのも 心配してしまいます。
 でも、夢を見たくなるようなこのボディ形状。やはりステキですね!


諸元
全幅(m) 11.11
全長(m)  9.76
自重(s) 3,525
全備重量(s) 4,950
エンジン 三菱「ハ43」42型 空冷星型18気筒 2030馬力
最大速度 750Km/h(8,700m)