愛知B7A2艦上攻撃機「流星改」B7A2

太平洋戦争末期に登場した雷撃、水平爆撃、急降下爆撃をこなす帝国海軍の万能艦上攻撃機である本機は
昭和16年、愛知が尾崎紀男技師を主務者に社名AM-23、17試艦攻の開発がスタートした。
昭和16年10月に研究を開始、17年12月に試作1号が完成したが、重量過大のため2号機以降は
全面的に改修、主翼は工作を容易にするために直線テーパー翼を、断面には独He100戦闘機のものに
手を加えて採用されていた。海軍の要求する速度を満たす為爆弾倉を胴体内にして空気抵抗を減らし、
それによって中翼化するが脚の長さを短くする為、本機の特徴である逆ガル翼採用された。
二重スロテッド式フラップ、エルロン、等の新機軸と艦攻として初めて翼内に20mm機関砲を装備するなど
非常に特徴の多い機体。
試作一号機〜増加試作2〜8号機が試製流星 B7A1 ( 1 2) とよばれエンジンは「誉」11型、生産機は「誉」12型もしく
は21型が積まれ試製流星改(B7A2)とよばれたが、昭和20年3月の制式採用になってからは「流星改」とよばれた。
三菱の「ハ43」11型に換装した試製流星改1(B7A3)は計画のみに終わった。

本来「信濃」や「大鳳」といった新型空母での運用を目的に開発された機体だったが、空母搭載は実現せ
ず、基地航空隊で使用された。 この機体はまちがいなく第2大戦中最高の艦攻の一つと言えよう。

乗員2
全幅 14.40m
全長 11,490m
全高 4,070m
主翼面積35.40m2
自重 3,614kg
総重量 5,700kg 過荷重6,500kg
エンジン 中島・誉12型
空冷二重星型18気筒 離昇推力1,825hp *1
プロペラ VDM定速4翅、直径3.450m
最大速度 543km/h(6,200m)
巡航速度 370km/h(4,000m)
上昇限度 8,950m
航続距離(時間) 正規1,850km 爆撃過荷3,040km 雷撃過荷2,980km
武装 2*mg20mm 1*mg7.7mm or 13mm(後方固定旋回) 1*t800kgor1*b500or2*b250kg