Ca101の改造型として、エンジンをイゾッタ=フラスキーニ・アッソ750単発としたものである。単発とはいえCa101の三発合計よりも出力は大きく、全般性能もCa101の大部分よりも優れている。
計画は1932年1月にスタートし、単純なエンジン換装機であるだけに初飛行は早く、シュナイダートロフィーで有名なマリオ・デ・ベルナルディの操縦で何と同年2月末に行われた。しかし、エンジンの量産立ち上げが遅れ、量産の開始は1934年となった。
1934〜36年にかけて空軍型Ca111が137機、民間機型Ca111Cが11機製作された。また、水上型Ca111Sも25機生産された。
本機は爆弾搭載量もCa101より大きいのだが、単発ゆえの巡航燃費の良さを生かしての長距離偵察機として主用されることになった。水上機型の発注もこの特性に期待してのことである。
Ca111はエチオピア侵攻には写真偵察任務で参加し、またスペイン戦争にも参加したが、Ca311やCa312と交代して第一線を退き、輸送機として1942年に全機が消耗して失われるまで飛行を続けた。
水上機型はZ.506と交代して第一線を引退し、やはり水上輸送機としてエーゲ海方面の島嶼基地への輸送飛行に使われた。
全幅 | 19.68m |
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全長 | 13.50m |
全高 | 3.85m |
翼面積 | 56.90m2 |
自重 | 3,418kg |
全備重量 | 5,490kg |
武装 | 7.7mmルイス機銃*2 爆弾600kgまたは魚雷1本 |
発動機 | イゾッタ=フラスキーニ・アッソ750RC 液冷V型12気筒 830馬力 |
最高速度 | 280km/h(1,000m) |
実用上昇限度 | 6,700m |
航続距離 | 1,300km(過荷重:2,000km) |
乗員 | 4〜5名 |