ウラル山脈を越えて、長駆ソ連の奥地を爆撃することを目的として試作された 爆撃機。 1935年、ヴェーファー将軍の提唱によりウラル山脈を越えてソ連を爆撃可能な 長距離戦略爆撃機が2種試作されました。そのうち、ユンカース社で試作されたものが 本機です。 しかし、1936年6月に提唱者のヴェーファー将軍が航空事故で死亡すると、その 計画に懐疑的だった他のドイツ軍首脳はとっとと計画中止を決定しました。ただ、 空軍技術局の推奨により2機のみ製作が許可され、1936年末と1937年初頭に 初飛行にこぎつけました。しかし、中止が決定されていた本機はついに日の目を見る ことがありませんでした。 この計画中止によって、その後の第二次大戦下において戦略爆撃機を持たないことの 不利をいやというほど痛感することになりますが、そのときはもう完全にあとの祭り でした。 |
諸元 | V2 |
全幅(m) | 35 |
全長(m) | 26.3 |
翼面積(u) | 184 |
空虚重量(s) | 17,000 |
全備重量(s) | 22,800 |
エンジン | DB600A 液冷倒立V型12気筒 1000馬力 |
最大速度 |
350q/h(海面上) 390q/h(5,000m) |
最大巡航速度 |
315q/h |
実用上昇限度 | 7,000m |