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ホルテンHo9(ゴータGo229)

Ho9

 史上初めて空に浮かび上がった全翼形態のジェット戦闘機。

 戦前から精力的に全翼機の研究/開発/製作を行っていたとの ホルテン兄弟は、その9番目の機体としてジェット戦闘機を計画 しました。
 1942年から設計が開始され、その形態はホルテン機としては 当然のことのように全翼機が選ばれました。胴体(主翼?)中央部 は鋼管溶接、外翼部の外板が木製で主翼には32度の後退角があり、 後縁の中央部が後ろに延びている独特の形状をしていました。
 1号機は装着を予定していたBMW003エンジンが予定よりも サイズが大きくなったため機体にエンジンを組み込むことができなく なり、無動力のグライダーとして完成しました。その後、より小型の Jumo109−004エンジンの入手の目処がたったため、2号機は それを装着して完成し、1944年3月5日に初飛行しました。
 ただ、量産はホルテン兄弟の手に余るものがありましたので、 ゴータ社の協力を仰ぎ、名称もGo229と改称されました。
 本機は全開ではないわずかな回数の試験飛行でも800q/hの高速 を記録、計画値として1000q/hが予定されており、ドイツ空軍も 期待を持ってはいましたが、なにぶんにも完成した時期が遅く、また 独特の機構による操縦の難しさと安定性の悪さなどの解決すべき問題 も多かったため、3号機がほぼ完成した状態で終戦となりました。


諸元 A−0
全幅(m) 16.78
全長(m) 7.47
翼面積(u) 51.5
全備重量(s) 8,500
武装 MK103 30o×4
エンジン Jumo109−004C
ターボジェット×2
推力1000s
最大速度 1000q/h(6,100m)
巡航高度 15,000m
航続距離 1500q