フリート21K

 フリート社では1936年にメキシコ空軍の求めに応じて初等練習機を開発し、モデル21Kと名づけた。
 1937年に11機が作られ、10機がメキシコ空軍に納入された。メキシコ空軍では後にP&W R-985ワスプ・ジュニアにエンジンを換装して、21Mと呼んだ。
 11号機はフリート社のデモンストレーターとして使われたが、他からの注文は来なかった。
 11号機はアーウィン社がカナダ空軍に納入するパラシュートの試験に使われ、フリート社の主任テストパイロットであるトーマス・「トミー」ウィリアムズが操縦し、後席に積んだダミーを前席からひっつかんで投げ落とすというシンプルかつ豪快な方法で行われていた。
 ウィリアムズは退社するときにこの11号機を会社から買い、自家用機として所有した。

(文:まなかじ)



諸元
全幅9.60m
全長8.23m
全高2.88m
最高速度224km/h(SL)
武装なし
発動機ジェイコブズL-6-MB 空冷星型7気筒 330馬力
乗員2名

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