年月日 | 記録速度 | 高度 | 操縦者 | 機種 | エンジン | 特徴 |
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1933.10.23 | 709.209Km/h | ? | Francesco Agello | マッキ MC.72 | フィアット AS.6 液冷 24 気筒 2800hp (瞬間最大出力 > 3000hp) |
タンデムエンジン・二重反転プロペラの水上機。現在はミラノ航空博物館所有。 |
1933.9.23 | 476.35Km/h (296mph) |
? | Jimmy Dolittle | GeeBee R-1 | プラット&ホィットニー R-1344(ワスプ) 空冷 9 気筒 800hp |
著しい短胴のレーサー。機体コード NR2101。実機はのちに事故で損失。 |
1935.9.13 | 566.99Km/h (352.322mph) |
? | Howard Hughes | Hughes H-1 | プラット&ホィットニー R-1535(ツインワスプ Jr) 空冷 14 気筒 1000hp |
低翼単葉引込脚、木金混合構造。機体コード NR258Y。現在はスミソニアン博物館所有。 |
1938.6.6 | 634.73Km/h | ? | Elnst Udet | ハインケル He100V2 | ダイムラーベンツ DB601Aa 液冷 12 気筒 1175hp |
表面蒸気冷却の試作戦闘機。 |
1939.3.30 | 746.59Km/h | 50m MSL | Hans Dieterle | ハインケル He100V8 | ダイムラーベンツ DB601R 液冷 12 気筒 1776hp |
He100D の速度記録用改造型。翼端切断、曲面キャノピー。機体コード D-IDGH |
1939.4.26 | 755.138Km/h | 450m MSL | Fritz Wendel | メッサーシュミット Me209V1 | ダイムラーベンツ DB601ARJ 液冷 12 気筒 1800hp |
当初 Me109R と宣伝されたが別物の速度記録専用機、表面蒸気冷却。機体コード D-INJR |
1943.12.18 | 699.9Km/h | 3527m MSL? | 片岡載三郎 | 川崎 キ-78 研三 | ダイムラーベンツ DB601A改 液冷 12 気筒 1550hp |
日本唯一の速度研究機。戦中ゆえ記録は非公認。 |
1969.8.16 | 777.36Km/h (483.04mph) |
? | Darryl Greenmayer | Grumman F8F "Conquest I" |
プラット&ホィットニー R-2800 空冷 18 気筒 2500hp? |
F8F 改造レーサー。翼端切断、AD1 スカイレイダーのプロペラ装着。機体コード N1111L。 |
1979.8.14 | 803.14Km/h (499.05mph) |
? | Steve Hinton | North American P-51D "Red Baron" |
ロールスロイス グリフォン 液冷 12 気筒 2500hp(?) |
P-51D 改造レーサー、二重反転プロペラ装着。自称 RB-51。1979 年 9 月に事故で損失。機体コード NX7715C。 |
1989.8.21 | 850.24Km/h (528.33mph) |
2096m MSL | Lyle Shelton | Grumman F8F "Rare Bear" |
ライト R-3350 改 空冷 18 気筒 2500hp (瞬間最大出力 > 4000hp) |
F8F 改造レーサー。翼端切断、P3C オライオンのプロペラ装着。機体コード N777L。 |
機種 | エンジン | 特徴 |
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ブリストル・タイプ 72 | ブリストル・ジュピター 空冷 9 気筒 (?)hp |
1922 年、220mph(354Km/h) を目標に作られたレーサー。薄すぎる主翼のフラッターとエルロンリバーサルが深刻でまともに飛べずじまい。機体コード G-EBDR。 |
ピアッジオ Pc.7 | イソッタ・フォラスキーニ 液冷 12 気筒 970hp |
シュナイダー杯に賭けるイタリアが 1929 年に用意した切り札、フロートを廃しハイドロスキーを付けた意欲作の水上機。プロペラを水平にして機体後部のスクリューで滑走、スキー浮上後にクラッチを切り替えプロペラを回す設計だったが、動力伝達機構のトラブルを解決できず飛べずじまいに終わった。 |
ネイピア・ヘストン機 (Napier-Heston) |
ネイピア・セイバー 液冷 24 気筒 1800hp(?) |
He100V8, Me209V1 の華やかな記録に対抗し、1939 年頃に英国の民間自主プロジェクトで造られた速度記録機。記録飛行前に二次大戦が始まって作業遅延、しかも搭載したセイバーエンジンの冷却不良に悩まされ、初飛行でオーバーヒートを起こし墜落して終わった。機体コード G-AFOK。 |
ツナミ (Tsunami) |
ロールスロイス・マーリン改 液冷 12 気筒 1500hp(?) |
Bruce Boland によってリノ・エアレース及び速度記録のため 1986 年に造られたスクラッチビルドのカスタム機。シルエットは P-51 に似ているが一回り小さい。1991 年 9 月のリノレース で 769.47Km/h の自己ベストを記録したが、その直後 9 月 25 日に事故で損失。機体コード NX39JR。 |
Pond Racer | 日産 VG-30 液冷 6 気筒 800hp x 2 |
Burt Rutan 設計、Robert J. Pond 出資の双発双胴スクラッチビルト機。1991 年初飛行。高価かつ希少な航空ピストンエンジンを避け自動車用エンジンを転用、800Km/h オーバーを狙った野心作だったがトラブル多発、1993 年のリノレースで片発停止が原因で墜落し損失。機体コード N221BP。 |
ノースアメリカン AT-6 "WildFire" |
プラット&ホィットニー R-2800 空冷 18 気筒 2500hp? |
よりによって「テキサン改造機による速度記録への挑戦」という空前絶後の野心作。完全に別物の主翼を付け、R-2800 を積んだ頭でっかちの胴体も原形をとどめない程改造されている。1983 年の初飛行で安定性欠如が判明しお蔵入りになったが、99 年に転売されリノレース出場を目指して再生作業が進められている。機体コード N3941Y。 |
ベル P-39 "Cobra III" |
アリソン V-1710-CG 液冷 12 気筒 1500hp (瞬間最大出力 2850hp) |
終戦直後のエアレースで活躍したベル社純正ワークス機 "Cobra II" を 1967 年に新進気鋭のレースパイロット Mike Carroll が買い取り改造。リノレース及び速度記録飛行に挑戦する筈だったが、1968 年 8 月 10 日の初飛行で致命的スピンに入り墜落、パイロットと共に失われた。機体コード NX92848。 |
Mach Buster | ? | レシプロ機による音速突破を目指して David Rose により作られた機体。F-5 戦闘機に似たスリムな機体に船舶のスクリューのような小直径推進プロペラを付けている。1998 年頃まで飛ぶとか飛ばないとか話題をかもしていたが、資金が尽きたのか興味が失せたのか最近全く話を聞かなくなった。機体コード N104MB。 |