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三八式歩兵銃が携行されるさい、直接肩に掛けるばかりで負革を利用している所を見たことが無いのですが、負革を利用しない何かわけなどがあったのでしょうか? 砲身 |
- 日本軍では、肩に銃を担ぐ事を、『擔銃』(になえつつ)と呼称し、写真などで見るスタイルで保持行軍する事が、歩兵操典第一章、第二節、第十八〜第二十六までに細かく決められていましたので、歩兵の場合、負革で銃を吊って行軍する事は両手を空ける必要がある場合以外は認められていなかったようです。
騎兵、砲兵などでは銃を吊って手綱を取ったり、砲車を引く写真も見られます。
他国の軍隊を含めても第二次大戦期までは、肩に銃を担ぐ傾向が強く、これは、銃全長が長く、銃身鋼が脆弱で曲がりやすかった古い時代からの名残であると思います。
当事の日本兵の場合は、特に甲種合格が155cm、平均で身長160cm、体重55kg程度の体格であった為、全長127.6cmの三八式歩兵銃は、負革で吊れば坂道で床尾を引きずる長さです、まして着剣全長は165.9cmにもなりますので、銃を安全確実に運搬しようとすれば肩に担ぐのが一番良い方法ではないかと思われます。
退役老少佐
- 退役老少佐さん、回答有難うございます。納得しました。
砲身