214 発射してから回転を止めるHEAT弾は存在しますか?
A-5

  1. 物理の授業中、先生が
    「20年以上前に自衛隊員の人に聞いた話なんだけど、最近の砲弾は
    ライフリングによる回転があると威力が落ちちゃうから、当たる前に羽で回転を止めて、
    戦車の厚い装甲を貫通させるらしいよ。」
    と言ってました。素人ながら私は
    「最近の戦車ってほとんど滑空砲じゃなかったっけ?」
    と思い、自分なりに調べてみたところ、
    「先生が言っていたものはHEAT弾で、回転させると遠心力により
    発生したメタルジェットが散ってしまう。そのためHEAT弾には主に
    滑空砲が使われる。そのとき弾道を安定させるために(回転を止めるためではなく)
    有翼弾が使用される。」
    という結論になりました。ですが、
    「滑空砲が使われ始める前に、昔は回転を羽で止める方式のHEAT弾があった」
    という推測も成り立ちそうな気がしました。
    ちなみに先生に突っ込んで聞いてみたところ、
    @ 20年以上前、自衛隊員に聞いた
    A 有翼弾である
    B 弾が回転していると威力が低下する
    C 無反動砲の弾である
    だそうです。どうか皆様よろしくお願いします。

    A-5

  2. すみません
    滑空砲⇒滑腔砲
    ですね(>_<)
    A-5

  3. 20年以上前に使われていた無反動というと、57mm、75mm及び106mmの無反動砲と84mm無反動砲(カールグスタフ)ですね。
    このうち有翼弾は106mm無反動のHEAT弾と84mm無反動砲用のHEAT弾しかありません。(57mm及び75mm用は回転式)
    106mm無反動砲のHEAT弾は弾に回転を与えるための弾帯が付いていません。また、84mm無反動砲用HEAT弾は、61式戦車や74式戦車などの使用するHEAT弾と同じように弾帯に樹脂製の物を使用し弾体に極力回転が伝わらないように工夫しています。(弾帯のみが回転する。スリップバンドといいます)
    ということで、少なくとも自衛隊においては翼で回転を制御する弾薬は使用しておりません。
    むしろ滑腔砲用HEATは翼により弱回転を与えています。
    まあ、106mmHEAT弾は羽が大きいので羽の空気抵抗で回転を若干制御できたのかもしれません。ただ、それは狙ったのか偶然なのかまでは分かりかねます。公式にはそのような記述は目にしておりません。
    はいどーも

  4. ↓グランドパワー2004年2月号の項「フランス製G弾の構造」を参照
    http://sus3041.web.infoseek.co.jp/groundpower/groundpower.htm

    フランスの戦車、AMX30の105mm戦車砲用に「G弾」と言うのがあるそうです。HEATなんですが、弾殻が2重構造になっていて、外側だけがライフルリングで旋動されるという構造になってます(内側もある程度は回転すると思いますが)。これが、質問の「発射してから回転を止めるHEAT弾」にあたるかどうかは判りませんが、まあこういうのがあると言うことで・・・。
    COLT45

  5. はいどーもさん、COLT45さん
    ありがとうございます。

    A-5


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