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過去ログでC4やTNTは案外安定していて、信管無しでは火であぶっても爆発しないとありましたが、 では、信管はどのような原理で爆発させているんでしょうか? ODST |
- 火薬には自爆温度や自爆感度がありまして、強烈な力で叩く、密閉空間で無体に温度を上げる(火薬内の気泡が膨張して圧力を周囲にかける)等で爆発燃焼を開始するわけです。
よって、信管は、炸薬(TNT等)を爆発させるために、爆発に足るだけの強烈な力を与える機能を有しています。
一般的には、強力なバネで打ち針を動かし(拳銃等のハンマーと同じです)
打ち針は極めて強い力で「雷管」ないし「管帽薬」「発火薬」に突っ込みます。
一般に雷管には、雷こうや窒化鉛といった、非常に感度の高い、叩いただけでも発火する火薬を用いています(但し危ないので少量)ですから、打ち針に叩かれることで、これらの火薬が爆発します。
雷管の爆発によって、管帽薬、伝火薬、起爆薬といった、信管ないし雷管の周囲に置かれている火薬が着火します。これらには反応性能を調整した黒色火薬、窒化鉛、テトリール等が用いられます。
つまりは、叩いて爆発する火薬を叩いて爆発させ、その爆発で大量に詰め込みたくは無いけど威力ある火薬を爆発させ、その強烈な爆発でTNT等の炸薬を爆発させるという感じの多段反応を用いるのです。
勿論、小規模の弾丸ならば、信管の雷管から炸薬という流れもありますし、一部の時限信管の遅延のように、伝火薬あたりがゆっくり反応(0.1秒等)する等で、数段を使う事もありますし、大量の炸薬を同時発火させるために、信管から反応用の火薬が多方向に火と圧力を回すような仕組みの場合もあります。
仕掛け爆弾等の電気信管の場合は、この信管の「最初の叩いて爆発させる」を火薬と電熱線に置き換えたもので、また電熱線と電線を導火線に変えれば、いわゆる導火線式の起爆になります。
SUDO
- 分かりやすい説明、ありがとうございました。
ODST