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米軍の爆撃機に対してドイツの高射砲は役に立ったが、日本の高射砲は 役に立たなかったそうですが、なぜでしょうか?おしえてください。 よこすか |
- 一言で言えば、作った砲の数も弾の数も桁違いに日本の方が少ないからです。
砲も弾もちょびっとしかなかったから戦果もちょびっとしかない、それだけのことです。
まなかじ
- ゴミですが、むか〜し、バイト先にいたおじさんが、戦争中、名古屋の高射砲部隊にいて、従業員旅行に行った時に当時の思い出話しをいっぱい聞かされました。 「空襲が始まると、みんなは防空壕に逃げるのだけど自分たちは高射砲部隊だから戦わなければならない。でも撃ってもB−29は高射砲の玉なんか届かない高いところ飛んでくるから撃っても無駄でなあ。でも逃げるわけにもいかんし、高射砲は軍事施設だから爆弾は自分たち目がけて降って来るし、おまけに自分たちが撃った弾の破片まで降ってくるし、やられるためだけにあった。まったく軍隊なんて馬鹿なところだ。」と言っていたのをよく覚えています。
トロッター
- >2
以前から思ってることなんですがこれってどこまで本当なんですかね。
ただ高射砲の弾が当たらないのを弾が届かないことにしてるだけじゃないかという疑ってるんですが。
弾が当たらないのはソフトの問題ですけど弾が届かないのはハードの問題ですからね。
ソフトの問題だと関係者の責任になるけどハードの問題なら高射砲に責任を押し付けられますから。
責任取りたくない人が作った話じゃないかと以前から疑ってるんですが。
大佐36
- 弾が届かないこと、つまり炸裂点が常に手前にある状態のことを指すのですが
これも明らかにソフトの問題なんですが。
弾が届かない、という高射砲兵の主張を単純にハードの欠陥と理解していませんか。
飛び越すというのなら明らかにハードの問題ともいえるのですが。
ナゾ〜
- >4
確かにそれならソフトの問題ですが。
弾が届かないとはそういう意味ではないと思います。
普通は弾が届かないと言ったら高射砲の射程距離不足で敵機の飛行してる高度まで高射砲の弾が到達しないという意味だと思いますが。
これならハードの問題だと思いますが。
ちなみに私はそういった問題も含めてソフトの方に問題があるのを高射砲の能力不足というハードの問題でごまかしてるんじゃないかと疑ってるんですが。
大佐36
- >3 「責任取りたくない人が作った話じゃないかと以前から疑ってるんですが。」
議論ボード向きになってしまったので書き込み迷ったのですが、この部分すごく気になったので。
まず私が聞いた話、信用する、しないはご自由ですが嘘も脚色もしていません。 次に話してくれたおじさん、戦後何十年もたって責任を問われるような立場でもなければ、良心がとがめるような問題でもありません。 それに大佐36さまも「以前から疑ってるんです」と言われ私も読み物などでも、
その後同じような話しをいくつか、間接的に見聞した記憶があります。
つまり日本全国にいた高射砲部隊の兵士たちが皆で口裏合わせして責任のがれした、ということでしょうか。 確かに日本軍の無謀さはよく耳にしますが、いくらなんでも敵前逃亡ならともかく、無駄弾だと分かっていても逃げることなく命令に従って命がけで戦った兵士を弾が当たらないといって処罰するほど日本軍は馬鹿なところだったのでしょうか。
トロッター
- >6
私もそのおじさんが嘘を言ってるとは思いません。
ただそのおじさんの言ってることが誰かに刷り込まれたものではないかと疑ってるのです。
弾が敵機に届いていないのか。
それとも弾が狙いを外してるのか。
信管の高度調整があっていなくて効果がないのか。
それが高射砲を撃ってる人間にわかるとは思えないんですが。
つまりは誰かが敵機は高射砲の弾が届かない高度を飛んでいるのに軍は無駄弾を撃たせるような馬鹿な真似をしたというようなことをそのおじさんに刷り込んだのではないかと疑ってるのです。
大佐36
- >7
トロッターさんが紹介された高射砲員の方のお話は
1:撃っても届かないから無駄であった。
2:撃ったら破片が落ちてきてたまらなかった。
ということですから、1:は高射砲の性能からして、実際そうであろうと容易に理解できます。
また撃てる機会は近くまで接近された場合(当たり前ですが、遠くの高い高度には届かなくても、近くの高い高度なら届くこともある)になりますが、これは実際のB-29の襲撃高度と、日本軍の主要高射砲の性能から、条件付きで成立します。つまりB-29の攻撃目標になる軍事施設で待ち構えれば、短時間ならば射撃できる可能性はあるということです。つまりハードの性能不足を配置というソフトウェアで可能な限り補ったということです。
また自ら(おそらく隣接配置されてる友軍高射砲のものもあると思われますが)の射撃した砲弾の破片が降って来るということは、砲弾は殆ど真上方向に打ち上げていたということです。これは射高としてはほぼ最大になる条件ですから(通常の条件では)距離も高度も届かないという1:のお話を否定するものではありません。
ハードウェアの性能を、配置や、爆撃を受けながらひきつけ、自らの破片の危険まで甘受することで、何とか補おうとしたソフトウェア側の努力を伝えるお言葉以上ではないでしょう。
SUDO
- >8
結局それは短時間ですけど敵機に弾は届くんですよね。
それはおじさんの言ってることと違うと思います。
おじさんはほぼ真上に弾を打ち上げても敵機に届かないと言ってるんですから。
私がこの話を疑問に思うのにはいくつかの理由があります。
まずB−29は途中から爆撃のための飛行高度を下げてること。
米軍側の資料に日本軍の高射砲でそれなりに被害を受けたという話が残ってること。
そして高射砲には敵機の高度を測る機械がついてるはずで敵機が弾が届かない高度を飛んでいれば撃つ前にわかるはず。
届かないとわかるなら無駄な弾は撃たないはず。
したがって撃ってるからには敵機は弾が届く高度を飛んでいたはず。
そういうわけで私はあの弾の届かない話というのを疑問視してるのです。
大佐36
- すみません、議論ボードにいくべきだと思うし回答ではないので、この件についてこれ以上書き込みはしませんが、>8、>9を読んで思ったことです。
まず、弾が届かないと分かっている場合、対空砲火せずに防空壕に逃げ込むことを許す軍隊って当時の戦争参加国でどれ位あったでしょうか?とかんがえると イタリアはOKな気がしますが、ドイツ・ソ連は日本と同じような気がしてきて必ずしも日本軍だからおこなった愚行とも思えなくなってきました。
次にB−29が高高度で爆撃したのは対空砲火があるからですよね。もし抵抗がなければ、もっと高度を落としてより正確な爆撃ができます。 途中から高度を下げたのはリスク対効果で、リスクを犯す価値があると判断したからではないでしょうか。そう考えると、それなりに届かずとも対空砲火は敵機がより攻撃に適した位置を維持するじゃまになるので意味はあったと思えます。まあ話しをしてくれた、おじさんにしてみれば弾が届いても届かなくても割りの悪い任務だったでしょうけど。
トロッター
- >9
この場合の「届かない」は色々な意味がある言葉です。
高射砲のマニュアルには、スペック上の射高とは別に実用可能な射高が記されてます。想定外の高度を飛ばれたら物理的には届くけど、照準は困難であり戦果も期待しがたいということになります。
さらには、これは海軍の95式高射装置で、高度6000m以上には有効な照準諸元が出せない、もしくは出すのに時間がかかるので実用できないという旨が記されてます。基本的な要素が近い陸軍高射砲でも同様の問題点はあった可能性があります。
また陸海軍が多用した八八式高射信管はいわゆる導火線方式の時限信管で、高高度に撃つと失火したり燃焼速度が変化して、狙ったとおりに炸裂しないという問題点を持っていました。
またこの信管のタイマー時間は短くて、砲弾が物理的に飛翔する時間の全てをサポートできません。
これらも「届かない」です。
またこれらへの応急対処手段が、順を追って部隊に提示されています。
例えばわざとタイマーを短く切る(タイマーの燃焼速度変化に対応)予め爆撃コースを想定することで、諸元算出問題を回避する。直撃狙いでタイマーを殺す。真上に打ち上げることで高度を稼ぐといった工夫です。
仕様上とどかないけど、色々工夫することで撃てる様に努力はしていたというのが、当時の日本軍の高射砲と高高度の関係だったのです。
SUDO