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非常に初歩的な質問で申し訳ないのですが、どうも気になりますのでお伺い致します。 航空母艦「飛龍」「雲龍」「葛城」は同型艦(姉妹艦)と言えるのでしょうか? Ranchan |
- そう言えば「蒼龍」もどうなるのでしょうね?
製作順は「蒼龍」→(重量制限を気にせず作れることになって設計をやや変更)「飛龍」→(大量生産を考えて設計をやや変更)「雲龍」→「天城」→「葛城」(この最後の3つははっきりと同型だといえる)なんですが・・・。
ホーク
- 蒼龍・飛龍・雲龍は、「準同型艦」になるかと。
例えば、加古/古鷹と青葉/衣笠の関係、
「同型艦ではない」
「基本設計は同じで、要目はだいたい同じ」
「同一戦隊を組むことが多い」
関係を「準同型艦」と言うと認識しております。
ベアベア
- 同型艦というには無理があります。
蒼竜、飛竜と雲竜型は大きさも性能も良く似ていますが、もともと飛竜は、蒼竜をやや大型化した改良型であると同時に、煙突と艦橋を反対舷に設置していると言う違いがあります(ただし、この配置は不評でした)。
雲竜型は、この飛竜をベースとした戦時急造型ですが。煙突、艦橋は蒼竜の配置に戻しています、その他エレベーターの数を3基から2基へ減らしている等、簡易化のための変更もあり、相当異なる内容になっています、なお葛城からは主機を駆逐艦のものを流用して104000馬力(飛竜、雲竜型初期艦は152000馬力)に落としています(急造のため)。
わんために
- 設計番号を見ると、蒼龍=G9、飛龍=G10、雲竜型=G16ですので、「同型艦」とは言い難いですね。
むしろ、扶桑型と伊勢型の関係と同じで、「改良を加えた別物」と考えた方が良いのでは、と思えます。
元むらくも乗員
- 同型艦と言えます。
あそこが違う、ここが異なる、と気になる点はファンの気持ちとしては確かにありますが、博物学的に「違う」とすることは研究上は有効でしょうけれども実際に日本海軍で同型艦として扱われていますので「同型艦」と言って間違いではありません。
「同型艦」でなければ建造する意味もありません。
BUN
- 艦艇類別等級と基本計画番号が矛盾することは珍しくありません。軍艦を設計する側から見れば違う艦であってもそれを運用する側から見れば同じ型であるということです。どちらを優先して考えるかについては色々意見もあるでしょうが、艦政本部がどのような番号を振り、どう考えていようと、その上部にあり発注者である軍令部がどう区別していたかが重要ではないかと思います。また、類別等級とも矛盾する用兵側の区分も存在しますから、それぞれ、どのような観点からの分類であるか、その背景を考える事が大切なのではないでしょうか。
BUN
- この手の話は不得手ですので間違っているかもしれませんが、私の承知しているところでは、基本的に3で
わんために様がおっしゃっておられる通りです。
ただ、飛龍と雲龍級の船体の線図は同一だそうですので、そういう意味ではこの二つは同型艦であると思っております。
もちろん、外観だけでも艦橋・煙突の位置関係、リフトの減少、舵の変更等が行われており、主機が変更されてもいる場合もありますので、そうではないとも言えます。
これは同型艦と言う言葉をどのように定義するかで異なってくるため、このような相違が生じるわけです。
基本的に同じ線図を使っている場合、私の場合、同型艦と考えておりますが、船体の異なる最上級と鈴谷級とを分けるかどうか、薩摩と安芸のように機関が異なる場合はどうなるのかと悩む部分があります。
したがいまして、5と6で
BUN様がおっしゃっておられます通りかと思います。
もともと基本的な設計図、線図をもとに造船所の判断で建造されるものですから、厳密な意味では同型艦と言うものはないわけで、同型艦と言う言葉をどの部分で分けるか次第であろうと思います。
したがいまして、私の分類では同型艦でありますが、他の皆様のお考えも理解できるものであります。
同型艦と言う言葉の定義が旧日本海軍で定義されていたのなら別ですが、寡聞にして存じておりませんので、どちらでも良いように思われます。
hush
- >私の分類では・・
これは軍艦ファンの悪い癖です。
分類するのは帝国海軍であって、ファン個人の頭の中ではないのです。
現実にどのように扱われているか、それは何処が決めているか、他に異なる例があるかどうかという歴史的事実だけが問題であって、例にとって大変失礼いたしますけれども、hushさんがどう分類しようと帝国海軍は知った事ではないでしょう。
BUN
- hush様の
>同型艦と言う言葉の定義が旧日本海軍で定義されていたのなら別ですが、寡聞にして存じておりません
に対して、BUN様は
>軍令部がどう区別していたかが重要
とされておられますが、軍令部は同型艦の定義を持っていた、あるいは、同型艦というくくりを有していたと理解して良いのでしょうか。
富士見町
- Ans.Qなんですから、質問者がどんな視点での答えを求めているかを汲んで答えを出すのが適当なのではないでしょうか?
人為的に同型艦、物理的には別艦なら、質問者様が出してる言葉から、それぞれ似て異なる「姉妹艦」とするのが良いと思います。
余談で申し訳無いのですが、
私の勤めている模型メーカーで「雲龍型」のプラモデルを中国のメーカーに製造依頼して発売しています。これは最初「飛龍」としてほぼ設計が完了していたのですが、諸般の事情により飛龍では発売出来なくなり雲龍に変更しました。この時、別アイテムに変更では改めて代金を取られて仕舞うんで「同型艦だから」と無理やりゴリ押しして設計変更させました。外見上、両艦の共通部分は水面下ですから、洋上模型の視点では双方は全く別物なので、これは先方に知識が無い事に付け込んだ言葉上のトリックと言えます。
例え嘘では無くても、自分の都合で受け取る側の立場を無視して押し付けるのは迷惑な話ですよね。
ガバンダ
- >9
単に軍令部では「飛龍型」としているという事でしょう。
同じ型に属する艦を同型艦と呼ぶのであるなら、飛龍と雲龍は同型艦であると。
SUDO
- 雲龍はマル急計画で「改飛龍型」とされてたのでは?!
駄レス国務長官
- >12
艦政本部がその職掌限りにおける管理上の都合で別物として分けるのは不自然ではないでしょう。確かにそれぞれ違いはあるのですから。
しかし、「現実にどのように扱われているか、それは何処が決めているか」で言えば、それを発注して実際に使う側の頂点にあり、それをどう扱うかの決定権を持つ軍令部は雲龍を飛龍型と同じものとして扱っていますね。
例として出すにも、ツッコミとして出すにも、あまりに説明不足・言葉足らずで、意図を測りかねますが、その例を以って何を指摘なさろうとしてらっしゃるのでしょうか?
まなかじ
- 駄レスさん、
されてない、です。
少しは調べられたし。
ガバンダさん、
「姉妹艦」とはそのような定義なのですか?
飛龍を雲龍以降の建造艦と「同型艦と呼んで良いか?」という問いに、
「多少異なる点はあるから気になるかも知れないけれども、そう呼んでも構わないし実例もある」という単純な答があるという話でしかありません。
BUN
- 海軍軍戦備(2)では、
17頁の航空母艦増勢概略計画で「飛龍型」とされてますね。
ただ、43頁の改D計画では
4隻が飛龍型、9隻が飛龍改型ということになってます。
勝井
- 牧野茂・福井静夫編集今日の話題社刊「海軍造船技術概要」によれば、「雲竜」は「飛竜改良型航空母艦」と表示されている。また、福井静夫氏の「日本の軍艦」では「雲竜型(準飛竜型)」と言う表現を使っているが、駄レス氏の表現も意図はあっているので何ら問題は無い。
「雲竜」以降の特徴は戦時急造を考慮して工事の簡易化を図っていることであり、資材調達の関係もあって「雲竜型」と呼ばれる中でも個艦毎に異なっている部分も多いようである。
細部の相違については無視しても差し支えないが、同じ線図を使用しても構造が大幅に異なっているものを「同型」と呼ぶのには無理がある。敢て呼ぶのならば、「準飛竜型」の類の表現が妥当であろう。
鉄人68号
- >16
実際に使っていたユーザーが同型と分類しているという例が歴史に厳然と存在しているのに「無理がある」もへったくれもないでしょう、ということなんですけど。
個体識別、艦型識別の話ではなく、歴史的な組織の話では、同型として扱われた、だから同型としてもよい、と。
そして、実際に艦種、艦級を決定できるのは、その艦が属している海軍だけです。
雲龍を雲龍型に分類するのは、キエフ級を見て航空母艦であると分類し、オスカー級をSSGNと分類し、ヴィクターのIとIIを区分するという類の、研究や識別に便利だからそうするという便宜的なものになるでしょう。
しかし実際はキエフは「航空機搭載大型対潜艦」であり、オスカーは「大型潜水巡洋艦」であり、ヴィクターのIとIIは「同型艦」です。
このソ連(ロシア)海軍の分類は「無理がある」ものなのでしょうか?
ユーザーであるソ連海軍がそう分類している以上は、それが「正しい」ものではないのでしょうか?
まなかじ
- 。。。えーと。。。
>質問者の方
海軍艦艇の艦型について、海軍として規定しているものは「艦艇類別等級別表」というものになります。
艦艇を、当初は類別と等級、後に種別、等級、艦型で区分けしたものです。
艦艇は(当初は達号でしたが)内令によってその都度別表を改正する形で追加されたり削除されたりします。
より詳しく知りたい場合は原書房から出ていた「海軍制度沿革」か何かで調べて下さいm(__)m
例えば翔鶴だと、昭和14年5月16日に内令386号にて
「艦艇類別等級別表中左の通改正す
軍艦、航空母艦の項中飛龍の下に「、翔鶴」を加う」
となります。
お題の雲龍は、昭和18年7月31日に内令1549号にて航空母艦の部中「冲鷹」の下に「雲龍」を加えるという形で別表に登載されています。
肝心な点は、この時点では艦艇類別等級別表の空母の部には艦型が存在しないことです。空母は空母で一括して括られています。
この大雑把な括りが、おなじみの「XX型」と変わるのは、昭和18年9月25日の内令1985号によってです。
この改正で、翔鶴型、瑞鳳型、隼鷹型、大鷹型、大鳳型、雲龍型、その他、と型が設けられます。
ここでは雲龍と飛龍は別の艦型になっています。
雲龍型_:雲龍、天城
(空欄):鳳翔、赤城、加賀、龍驤、蒼龍、飛龍(<-とっくに沈んでます)
ここで念押ししておきますが、以上はあくまで艦艇類別等級別表上はこのような扱いになっています、ということに過ぎません。
あらゆる書類が艦艇類別等級別表に従って書かれていれば楽なのですが、そんな徹底してるわけもありません。
それにGなんとかの基本計画番号が別でも、艦艇類別等級別表上では同じ艦型に括られるケースも存在します。
また基本計画番号も艦艇類別等級別表も策定時点から不変ではなく時期によって変動があります。
ちょっと記憶があやふやですが、G16は飛龍型とされた時期があったように思います。間違ってたらスイマセン。
評価者の立場によって区分の仕方が違うという前提さえ了解しておいて頂ければ後はケースバイケースではないでしょうか。
例えば航空関係者や艦隊編制関係者からは飛龍型と雲龍型は同勢力の中型空母として括れますし、敢えてこれを分ける理由もないです。
このケースでは同型艦と呼んで差し支えないでしょう。
またこの辺りの書類になると用語も結構あやふやですのであんまり厳密さを求めても余計混乱するだけではないかと思います。
質問者の方はどういう視点から分類したいのかをまず決めて、その後で適当な基準を適用して分類してみて下さい。
じゃむ猫
- 猫さんのおっしゃる通りでしょう。
ここから細部を詰めれば良いのです。
「同型艦とは呼べない」と言い切るのも問題なら
「準飛龍型」?を創作するのも論外です。
何度も言いますが、こんな場合自分流解釈をいくら開陳しても何にもなりません。
BUN
- ここは議論ボードでは無いのですが、何か私の書き込みを誤解して受け取ってる方が居る様なので追加させて頂きます。
皆さんが様々な事例を示されてるんで、それを読んだ質問者の方が自身で判断して下さい。って事です。
だから本人の言葉を借りると「姉妹艦」ではどうですか?って事です。
私がどう考えてるかとか、何を知ってるかとかとは全然関係無い話ですよ。
Ans.Qなんだから質問者様が主役だって事は間違ってませんよね?
正しいにせよ、間違ってるにせよ、本人がどう受け取るかで決まるって変でしょうか?
私は誰かの言う事を否定した覚えは無いし、また余談は書き添えましたが自己流解釈を挙げた覚えも無いです。例えばBUNさんの「答え」は100%理解支持している積りなのですが、何かそうでは無い様に受け取られてる様な印象を受けましたので、ゴミレスさせて頂きました。
ガバンダ
- ガバンダさん
おっしゃることはよくわかります。
ただ気になったのは「姉妹艦」とは「大和の姉妹艦、武蔵」というように略同型との意味よりもむしろ同型艦そのものを指す場合が多いのではないでしょうか。
こんな場合、意味するところの曖昧な表現を使うのは避けるべきではないかと、その一点のみ気になるのです。
この話を突き詰めれて行けば、極論として「ある航空母艦が何々型であるか、といった問題を海軍は気にも留めていない」という話まで行かねばなりません。ただ今回はそこまで行かなくとも出すべき答は明快であると思うのです。
何も足さず、何も作らずにそのまま答があるのですから。
BUN
- >21
確かに姉妹と言った場合、同じ型の意味と成って仕舞いますね。
うっかりしてました。訂正させて頂きます。
いずれにせよ、Ranchanさんの「初歩的な疑問」に関しては、これまでの皆様の書き込みで「飛龍」「雲龍」「葛城」の関係の意味合いは充分理解して頂けたのではないかと思います。
ガバンダ
- 皆様詳細なご回答有難うございます。
申し訳ありませんがソースは失念してしまったのですが、
「同型艦の定義
1.船体線図が共通
2.機関性能が共通
3.固定主要兵装(主砲等)の規模・配置が共通」
との一文を読んだ覚えがあります(注:あくまで「こういう一文を読んだ覚えがある」との意味で、個人的に「同型艦とはこういう定義である」と主張したい訳ではありません)。
そうすると今回の「飛龍」「雲龍」「葛城」の場合、
・「飛龍」と「雲龍」は同型艦である。
・「葛城」は「雲龍」の同型艦ではない。(機関性能が違うから)
・・・となるのか?と疑問に思いましたので質問させて頂きました。
>実際に日本海軍で同型艦として扱われていますので「同型艦」と言って間違いではありません。
>個体識別、艦型識別の話ではなく、歴史的な組織の話では、同型として扱われた、だから同型としてもよい、と。
そして、実際に艦種、艦級を決定できるのは、その艦が属している海軍だけです。
上記の視点は完全に欠落しておりました。ご教示有難うございます。
>海軍艦艇の艦型について、海軍として規定しているものは「艦艇類別等級別表」というものになります。
艦艇を、当初は類別と等級、後に種別、等級、艦型で区分けしたものです。
艦艇は(当初は達号でしたが)内令によってその都度別表を改正する形で追加されたり削除されたりします。
「艦艇類別等級別表」は全然存じませんでした。有難うございます。
私的には18.じゃむ猫様の一文「評価者の立場によって区分の仕方が違うという前提さえ了解しておいて頂ければ後はケースバイケースではないでしょうか。」が総括に相応しいと思います。皆様有難うございました。
ついしん
>10
雲龍型は活躍していないので、新「雲龍」発売アナウンスを拝見した際「なぜ『雲龍』?『蒼龍』インジェクション化か『飛龍』じゃないの?」と思ったものですがそういう事情があったのですね。お疲れ様です。
個人的にはCV−65「エンタープライズ」等のスーパーキャリアーズの1/700新キットが出ないかな・・・と思っております。(とさりげなく要望を主張してみる)(^^;
Ranchan
- >23
脱線お騒がせついでですから、
要するにP社のプラモが雲龍と成ったのは、本家のA社が飛龍を出したいとの事なので譲った訳です。
スーパーキャリアはニミッツ級が製作進んでます。
これを読んだ人達、どちらも秘密事項なんで黙ってて下さいね(笑)
ガバンダ