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初歩的な事だとは思うのですが、以前、イージス艦を見学した際に、艦内に防水用のマットと角材があり、どういう用途で使用するか尋ねた中で、 「流木なんかに当って穴が空く場合もありますから」 と、乗員の方が答えていました。 護衛艦の船体は流木程度で損傷してしまうものなのでしょうか?イメージ的には浮遊物くらいは難無く跳ね飛ばしていく様に思っていたので、相当、意外に感じました。馬鹿らしいかも知れませんが、何方かお答えいただければ幸いです。 ホルニッセ |
- うーん。結論的にはホルニッセ氏のイメージのとおりかと思います。
なお、それらの器材は「被害(戦闘やその他要因を含む)に対処するため」のものです。対「流木」用器材ではありません。
ただ、訓練では、状況を単純化するために「流木」にあたって浸水するパターンをよく使用しますので、その乗員は何の気なしにそのように答えたのではないでしょうか。
teiji
- 流木ですが、たまに想像を絶する大きさのものがあります。一番最近見たのは、2年ほど前にエクアドルのエスメラルダという町近くの海岸で見たもので、直径が4m強、長さは25m以上は確実でした。
それと、木の質ですが、ブラジルなどでは普通に木材店で売られている木に釘を打ち込めません。釘を打つ時にはドリルで下穴を開けるのが普通です。日本のように杉やヒノキといった「柔らかい木」は一般的じゃないです。エクアドルでもグアヤカネスと呼ばれる木は、黒檀やジャカランダの仲間みたいで、家具を作るととてもきれいですが、釘は入りません。
また、浮きませんけれど、リグナムバイターやブラジルの鉄木と呼ばれる木にはのこぎりさえ通用しません。(グアヤカネスは浮きます。)
こういうものが流れていて、30ノット超える速度でぶつかったら、いくら護衛艦といえどただじゃ済まないと思います。特に堅い木は重くて、水面に出ている部分がわずかですから、発見も大変です。もっとも木そのものの堅さよりも、重いためその質量による効果の方が大きいとは思いますが・・・・
というわけで、流木というのもあながち嘘じゃない部分があります。それと角材やターポリンを用意してるのは軍艦だけじゃありませんで、商船でも普通に用意されてます。たしか船級検定で必須じゃなかったかしら?
ちなみに、角材は浸水した場合の隔壁補強のため、ターポリン(防水布)は防水です。
elebras
- 早速の解答、大変ありがとうございます。
まさかとは思いましたが、やはり、そう言った事例もないとは言い切れないんですね。訓練で浸水原因として「流木との衝突」を使用している事も初めて知りました。大変よいものを見させて頂きました。
ありがとうございます。
ホルニッセ