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長い間気になっていたのですが、水上艦と潜水艦(同じぐらいの大きさ)が正面衝突したとき、どっちが被害が大きくなりやすいのでしょうか?(潜水艦は水面すれすれを航行しているといます。) これと似た有名な事件はいくつか知っているのですが、どれもどちらかが非常に大きい、もしくは小さい船だったという話ばかりなので参考になりません。 どうか教えてください。 ホーク |
- 潜水艦ですね。
SUDO
- >1
何故そうなるのでしょうか?
(ちなみにぶつかった船は、どちらも新品なのは言うまでもありません、また潜水艦は軍艦が大半なので水上艦も巡洋艦や駆逐艦などの軍艦をイメージしているのですが・・・)
ホーク
- >2
ほぼ同規模の艦同士がぶつかれば、衝撃は両者にほぼ等しく作用し、単純にいうならば同じぐらいに壊れ、同じぐらいの破口が作られます。
潜水艦のほうが呼び浮力は小さく、また潜水中なら更に厳しい訳で、おまけに潜ってる分だけ破口にかかる水圧は高く、つまり浸水も大きくなります。
よって潜水艦のほうが弱いのです。
傍証として、第一次、第二次両大戦において、潜水艦と同規模の図体である駆逐艦や各種護衛戦闘艦の多くは体当たりすらも戦術手段の一つとして持っていました(その為に艦首を強化したりもしれますが)
SUDO
- 潜水艦の質量は水の質量とほぼ等しいところにあります。
このため、ほんの少しの水の出し入れで浮上したり潜航したりが可能になります。
この結果、潜水艦はほんの少しの浸水で沈没してしまう可能性があるのです。
これに対して水上艦船は大きな予備浮力を持っておりますので、ある程度の浸水になら耐えることが出来るのです。
したがって、1で回答されているような事になります。
なお、愛媛丸のケースは、潜舵と言う鋭利な部分が船底に衝突したのが大きく、正面衝突であった場合、グリーンヴィルの方も沈没した可能性があったのではないかと思っております。
hush
- かぶった…
hush
- 4>
>愛媛丸のケースは、潜舵と言う鋭利な部分が船底に衝突したのが大きく、
>正面衝突であった場合、グリーンヴィルの方も沈没した可能性があった
>のではないかと思っております。
実習船「えひめ丸」と米原潜SSN−772「グリーンヴィル」の
衝突事故のことを仰っているのかと思いますが、沈んだ船は「愛媛丸」
ではなく「えひめ丸」です。
あと、「えひめ丸」が、約500総トンの小型船、対する「グリーンヴィル」が、
基準排水量6082トンの原子力潜水艦です。現代の潜水艦は、深海に潜るために、
えらく丈夫にできています。その船体に比較したら500トン程度の民間船の船体
なんて紙同然です。正面衝突でも、「グリーンヴィル」が沈む可能性は、非常に
低いと思います。
タクワン
- >6
そうですね。失礼しました。
hush
- >3〜7
なるほど・・・例え開いた穴が同じぐらいでも、水が内部に入りやすい分だけ潜水艦が不利ですか・・・・。
ちなみに私が知っている事件はえひめ丸とグリーンヴィルの事件の他に、なだしお衝突事故と、オリンピック号がUボートにぶつかった事件などがありますが前者はなだしおに比べて沈没した船が小さすぎ、逆に後者はオリンピック号が大きすぎるので参考になりませんでした。
他にサイズが大きいほうも沈んだ衝突に、2次大戦中アメリカの駆逐艦が日本の人間魚雷を通常の潜水艦と間違えて、自分から当りに来た事件があったそうです。
ホーク
- 「世界の艦船」2001年6月号が、ずばり「潜水艦衝突事故を追求する」
と言う特集を組んでいまして、これまでの主な衝突事故を分析しています。
取り上げられている中から潜水艦同士の事故を除くと、
・G・ワシントンvs日昇丸(1981年4月9日)
・なだしおvs第一富士丸(1988年7月23日)
・パコーチャvs第八共和丸(1988年8月26日)
の三つが、潜水艦と一般船舶の衝突事故で、どちらかが沈んだケースですね。
第一富士丸はご存じの通り、日昇丸(2350総トン)も衝突から十数分で沈没、
第八共和丸(412総トン)だけが、逆にペルー海軍の旧ガトー旧潜水艦、
パコーチャ(水上排水量1870トン)を撃沈してしまっています。
便利少尉
- 基本的には潜水艦のほうが頑丈でしょうけど当たり所の幸不幸も。
両者の水密区画水線下に同じくらいの破口が出来たとして…
伏せたコップ沈めても大して水は入りませんけど上向ければいっきに沈むし。
上方に破口が出来ちゃう潜水艦も瞬時に区画満水になるのではと。
てぃんかん