2962 |
たびたび質問して申し訳ありません。 WW2のときの潜水艦戦についての質問です。 WW2時代の潜水艦というと、おもに水上艦に対しての攻撃というものが 主だった任務だったと思いますが、その過程で、敵潜水艦と遭遇するという ことがあったと思います。 このとき、戦闘にもつれ込むとなると、ソナーを用いることになるでしょうし、第一、誘導魚雷がまだ存在しないですから、相当量の魚雷を 敵がいると思われる方向にばら撒くことになるとおもいます。 このことを考えると、潜水艦同士の戦闘はどれほどの頻度であったものなのでしょうか?また、戦闘になったとしたら魚雷の命中率というのはどの程度のものだったんでしょうか?よろしくお願いします。 CAFE |
- 浮上航行している潜水艦を、潜航した状態で、普通に潜望鏡で狙って魚雷を発射します。
頻度は敵潜水艦の活動領域で待ち伏せを企図できるかどうかで変りますが、結構な量の潜水艦が敵潜水艦に食われてますので侮れないと思います。
SUDO
- WWII中では、潜水艦同士の戦いといっても浮上潜水艦に対する攻撃が主体で、潜航した潜水艦への攻撃は基本的に駆逐艦の役目です。
潜航潜水艦同士による戦闘で戦果を挙げたのは、英Venturerが潜望鏡深度でシュノーケル航行中のUボートを喰ったのが唯一だと聞いています。
http://www.warbirds.jp/ansq/2/B2000646.html
ばり
- http://www.warbirds.jp/ansqn/ansq02.cgi
Yp
- 上のリンク間違い。この掲示板の6ページばかりさかのぼったところにある#2856が全く同様な話題を扱っています。
Yp
- 自分もU571をみて、疑問に感じていたので…(汗
映画Uボートでは輸送艦に全弾当てたたので、こっちのほうが
直接潜水艦ねらうよりも対費用効果をねらえるんじゃなかろうかと
おもっていました。しかし、浮上航行してる潜水艦を狙う機会というのは
そんなにあったのですね…。勉強になりました。
ありがとうございました!
CAFE
- >上航行してる潜水艦を狙う機会というのはそんなにあったのですね
手元の本では127隻失われた日本潜水艦のうち水上艦によって67隻、敵潜水艦に17隻もやられています。浮上中は敵航空機に、潜行中は水上艦に爆雷でやられたケースが多かったのか思いきや意外や意外でした。
その本では続けて、夜間に浮上しているところをレーダーに捕捉されて沈められたことが多く被発見から攻撃までのタイムラグが航空機より長いだけに高性能の逆探があれば日本潜水艦の生存性が大幅に向上したのに残念だ、と締めくくられていました。
架空戦記ファン
- 米軍側は1944年後半になると、日本艦の逆探から漏れる電波を拾って攻撃位置についている例が多いので、多少高性能の逆探がついたところで無意味だと思います。
大塚好古
- 日本潜水艦のレーダー電波を逆に探知されて攻撃されたのは知ってますが、敵のレーダー電波を捉える逆探も電波出してんですか?
架空戦記ファン
- 今のラジオですら、それなりの強さの電波を出しています
セミララ
- >8
ドイツのUボート用逆探であるメトックスやツィーペルン初期型が何故運用停止になったか、の話を調べて頂くと分かりますが、自己の回路が発生する電波を抑制する対応が不足していると、逆探は見事な電波放射源になります。
大塚好古
- >9,10
良く聞く話ですが、かなり疑問があります。
超再生式の受信機では、その検波原理上、目的波と同一周波数のクエンチングされた電波が放射されるのは避けられませんが、それ以外の受信機では、それほど大きな出力の放射元にはなりえないと思えます。といいますのも、局部発振出力は電力放射のレベルで考えたら非常に小さなもので、直接変換方式としても、アンテナ同調部でインピーダンス逆変換が起こりますから、アンテナインピーダンスとグリッド入力インピーダンス比に逆比例して、電圧が小さくなります。
経験上、確かに近傍の高感度受信機に対しては無視できないレベルの影響を与えますが、それがアンテナ回路から輻射され、さらにKmで計る距離以上離れた、大きな雑音源近傍にある(レシプロ航空機エンジンは雑音源)高感度受信機で方位測定可能なレベルで受信される、というのに納得が行きません。
実は現代の受信機のほうが往時のものより局発レベルは高く、通常1V P-Pレベルを基準にしていますが(DBM使用の場合)これが直接漏れたとしても、0.4mWにしかならず(50Ω)、二乗則の効くm波帯以上ではそれほど遠くで受信可能とは思えません。(受信感度を現代並としても)
超再生受信機の再輻射はこれより大きくなりますが、1Wといったようなレベルでないことも確かであり、特にCm波に至っては現代ですらNF6dB以下を実現するためには、それなりの半導体が必要なわけですから、往時の受信管で超再生受信機といえど10数Kmの距離で受信ができ、それによって方位測定ができた、というのには疑問があります。
非常に不運な潜水艦が、敵哨戒機の数Km圏内で超再生式逆探を方位探知可能な時間動作させ、その結果まったく前兆なしで攻撃、撃沈される、といったケースがいったいどれだけあったのでしょうか?
elebras
- >11
私は専門職ではありませんので詳細は分りませんが、メトックスの電波放射に関しては高度1,000mで約33km、高度2,000mで約50kmで探知が可能であり、この放射電波をたどって発信源である目標に到達することが可能、とドイツの西部方面艦隊の実験で報告された結果、使用停止となったのは事実です。
また逆探しか装備していない呂号クラスの日本潜水艦から夜間に継続して発信された電波により、米潜のAN/APR-4ESMに約10浬程度の距離で探知されて撃沈される端緒となった例は、「Silent Hunter」と呼ばれたバットフィッシュの三例を始めとして何件も報告されています。また対日本水上艦においても、似たような例が報告されています。
大塚好古
- >12
大塚様
例示感謝いたします。AnsQですので、あまり深い議論は避けたいと思いますが・・・
> 私は専門職ではありませんので詳細は分りませんが、メトックスの電波放射に関しては高度1,000mで約33km、高度2,000mで約 50kmで探知が可能であり、この放射電波をたどって発信源である目標に到達することが可能、とドイツの西部方面艦隊の実験で報告された結果、使用停止となったのは事実です。
この例から判る事は、メトックスのアンテナがかなり強い垂直面内指向性を持っていたという事です。1000mでの水平線距離は60NMを越えますので、高度差により探知距離が変わるという事は、その高度に対する打ち上げ角方向に指向性があるという結論になります。一様な球面状に放射されているものであれば、60NM以内では1000mと2000mで探知距離に差は現れません。(逆に2000mの方が平面距離では近くなります。)
50Kmでの自由空間損失は約ー116dBとなりますので、計算式は省略しますが、理論的には10mWの出力がアンテナからあれば往時の受信機でも検出できたかも知れません。(波長1mでの計算。受信機性能はS/N13.5dB、NF10dB、RF帯域30KHz)ただし、外来雑音は無視していますが、アンテナに指向性がありますので、その分と相殺して考えています。
これでも現代のトランジスタラジオより性能は良く設定してるんですが、方向探知という話になるとまた別で、電波の存在が判っても、方位表示ができるかどうか?このレベルでメーターを振らせるのは・・・・今でも結構難しいですね。0.1Wレベルだとどうにかなるかも知れませんが、いくら超再生式でもアンテナから0.1W漏れるのは尋常じゃありません。普通の受信管で波長1mで1Wも取り出したら、プレート真っ赤になっておかしくないです。
どっかにあるなら、一度メトックスの回路図を眺めてみたいです。もう少し細かい分析ができると思いますんで。
elebras