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初めて質問いたします。 洋上艦における水中防御(特に魚雷対策)について、過去ログを拝読させて頂いたのですが、読み進める内にある欲求が芽生え、質問致す次第です。 究極の水中防御(特に魚雷)というのは、洋上艦に限ればどのような物が考えられますでしょうか?(避けるのがベストとか言わないで‥‥ (^。^;)) 二重底であるとか、バルジ装着(インナーバルジ含む)であるとか、艦底まで伸ばした装甲帯であるとか、多重隔壁であるとか、多々あると思いますが、尾教授頂けると幸いです。 また、過去ログでも未登場だと思うのですが、魚雷防御室(二重側壁?内に海水を通過させることによって魚雷の衝撃を受け流す?)については候補にはなりませんでしょうか? ご教授、お願いします。 雪彦 |
- >究極の水中防御(特に魚雷)というのは、洋上艦に限ればどのような物が考えられますでしょうか?(避けるのがベストとか言わないで‥‥ (^。^;))
質問者の方は船体構造のお話をされているのは承知しておりますが,真面目なお話,そもそも雷撃させないのがベストだと思います。
> また、過去ログでも未登場だと思うのですが、魚雷防御室(二重側壁?内に海水を通過させることによって魚雷の衝撃を受け流す?)については候補にはなりませんでしょうか?
申し訳ありませんが1つ伺いたいのですが・・・。
これは水密区画(船体内部を細かく区切り,浸水をその一区画で食い止める)のことでしょうか?
それならば大艦では普通に行なわれています。例えば戦艦「大和」では1,147区画あります。
Ranchan
- 究極といっても、兵器システムそのものが技術レベルや予算・国際環境・その国のドクトリンといった物の妥協から生まれるものであり、
そういう事を考慮しない質問であれば「蒸発させて海を無くす」的な答しか帰ってこないのでは?
まあでも最善策はやはり「撃たせない」事でしょう。
(「プリエーゼ」は召喚の言葉か)
ばり
- また遅れた・・・
ばり
- 諸氏のご回答に感謝いたします。
>Ranchan様
魚雷防御室についての説明が少し不足していました。
ロシアのタイフーン級が装備している様な物を想像していただければ幸いです。
前進することにより、船体と一番外の船殻?の間に設けられた空間に水流を発生させることによって、魚雷の衝撃を受け流す。といった感じのものです。
>ばり様
そうですね、究極と言うのは不都合があるかもしれませんね。
現実的な費用対効果を考えた上で、理想とされる〜に変更したく思います。
雪彦
- 液層で衝撃は吸収できません(当たり前の事ですね)
衝撃波は拡散させるか、何かで吸収(曲がったり壊れたり受け止めたり)するしか無いです。
拡散させる為に大きな空層を備えたのが日本艦。ただし、空層は浸水するので、浸水量は大きくなりやすい。
浸水量削減で多層液層(燃料タンク)を利用したのが米国。多層隔壁がぶっ壊れ曲がる事で衝撃を吸収し、液層で浸水を防ぐという考え。
大きい空間で拡散させ、多層・厚い板で吸収し、液層で浸水量を減らすというのが、最終的にはどこも同じような方向性。
第二次大戦型でいうなら、モンタナのが究極じゃないですかね。ある程度の空間、ある程度の液層、多段で最終部隔壁は厚くと、一通り全部備えてオマケに全体的に大柄と。
>2
蒸発させたらその蒸気圧で区画が破裂しますがな・・・。
SUDO
- SUDO様 ご回答ありがとうございます。
モンタナの水中防御については、どこかで読んだ気が致しますので、改めてチェックしてみます。
そこで、改めてお聞きいたしますが・・・
水中防御に関しては、「被害を極限する=浸水を極限する」と言う選択肢しか存在しないのでしょうか?
モンタナや大和級の設計を見ても「可能な限り一度に浮力を失わない」事に主点が置かれている様に感じ、また、ここの過去ログを拝見しても、魚雷が当たり、水線下で炸裂したら必ず被害が発生する様に書かれていますので、魚雷によるダメージを抑えるではなく、少なくとも2−3発は完封できる様な方法は無いのかと思い、質問させていただきたく思います。
雪彦
- >ロシアのタイフーン級が装備している様な物を想像していただければ幸いです。
>前進することにより、船体と一番外の船殻?の間に設けられた空間に水流を発生させることによって、魚雷の衝撃を受け流す。といった感じのものです。
こんなことで衝撃を受け流すことなど、とてもできないように感じられますが(空間内の水流速度が、衝撃波速度よりも何倍も速ければ話は別です)...
次に、魚雷を食らっても"へっちゃら"な構造について
WW2末期の魚雷には、TNT火薬換算で1tを超える威力を持つ物があります
これを、「装甲表面で炸裂させても平気」 かつ 「至近で炸裂させた時の衝撃波(水圧)を受け止められる」 の、両方を満たすことができる装甲厚とその支持構造は、やってやれないことはないでしょう
しかし、それをやったものと、モンタナ級戦艦のような方式にとどめた物とを比べると、後者の方が圧倒的に強い艦になると思います
セミララ
- >ロシアのタイフーン級が装備している様な物を想像していただければ幸いです。
>前進することにより、船体と一番外の船殻?の間に設けられた空間に水流を発生させることによって、魚雷の衝撃を受け流す。といった感じのものです。
不勉強なものでちょっと知らないのですが,ロシア潜水艦ではこういう対魚雷装備が実用化されているのですか?何方かご存知の方,ご教示頂けませんでしょうか?
Ranchan
- >6
魚雷防御網なら完封も夢ではないと思いますよ。網は吹っ飛ぶけど最初の一発には効果ありますな。
つまり魚雷を、船体・主要部より遠くで炸裂させるのが第一なんです。
第二にそのエネルギーを何等かの手段で受け止めて耐えるわけです。
#7でセミララさんが述べられたように数百キロ以上の高性能爆薬の炸裂ですから、炸裂点近辺はよっぽど強力でない限り壊れちゃうし、壊れたらそこから浸水が起こるのも避けられないのです。よってマトモな完封は成立しません。
遠くで炸裂させるために網を張り、でもそれは邪魔なのでバルジという船体に貼り付けたブロックに置き換わり、また主用区画を船体置く深くにおき、魚雷炸裂点から遠ざける訳です。
まず前提条件として、炸裂点近辺は吹っ飛ぶんです。
船体内部構造ないしバルジ等は、被雷によって壊れるけど、それで大事なところは守ろうというものなのです。
ですから船体そのものを完全防護するならば、船体より全然遠くで爆発させるしか無い訳で、防御網等がその手段になるのです。
SUDO
- >Ranchan様
何度も申し訳ないです、説明不足で( ̄Д ̄;;
タイフーンの装備している二重船殻の構造で、その間に水流を流す。と言うほうが分かりやすかったと思います。
タイフーンがそういった装備をしているのではありません。ややこしい言い方で申し訳ないです。
>回答頂いた諸氏ご一同様
艦が水面に浮かぶモノである限り、魚雷完封というのは現実的に不可能と言う事ですね。
ご回答ありがとうございました。
雪彦
- 対艦ミサイルのハードキル/ソフトキルに対応するような水上艦用の水中兵器って無いの?
Yp
- >ハードキル/ソフトキルに対応するような水上艦用
ソフトキルは知りませんが、ハードキルなら対魚雷(迎撃/防御)有線魚雷が相当するのでは?
後は、RBU−6000とRGB−60のロケット爆雷の投下(魚雷の進行方向に投射)ぐらいでしょう。
(爆雷で魚雷を丸ごと吹っ飛ばそうと言う、豪快な物(システム)ですが、、)
魚雷の深度が浅ければ、艦砲での直接射撃で破壊も可能でしょう。
su−47
- >10
あらら,そういうことでしたか。すみません,鈍いもので・・・。( ̄人 ̄;;
Ranchan
- >魚雷完封というのは現実的に不可能
幅が数百メートルの氷山空母なら魚雷程度ヘでもありません。
・・・ああっ、石を投げないで!( ̄▽ ̄;)
ルイス
- >10
> タイフーンの装備している二重船殻の構造で、その間に水流を流す。と言うほうが分かりやすかったと思います。
これって、米海軍の多層液層防御構造の基礎原理そのものなんだけど・・・。
SUDO
- >11
>対艦ミサイルのハードキル/ソフトキルに対応するような水上艦用の水中兵器
ソフトキルとしてはニクシーとかの対魚雷デコイなんかがありますね。
過去ログ:http://www.warbirds.jp/ansq/21/B2001619.html
やはり究極は『青の6号』に出てきたアントロック(アンチ・トービード・ロケット)か『サブマリン707』のサウンド・ピックしかないのでは(^_^;)。
タイヴァーン・ヘルミ
- >15 SUDO様
>これって、米海軍の多層液層防御構造の基礎原理そのものなんだけど・・・。
燃料タンクを隔壁で挟み込む構造の事でしょうか?違っていたら申し訳無いのですが……
多層液層防御構造について詳しい論文か何かあればご教授頂けると幸いです。
雪彦
- >17
そうです。燃料タンクを船体外に置いたようなもんで、つまりは二重船体の潜水艦の内外殻の間に水を入れるのと、結果的には同じ事です。
尤も、距離を稼ぐのと、浮力補填、破損時の被害食い止めの為に、液層の前後に空層を置くようになってますが基本的な要素は同じ事です。
水中防御は論文じゃないですけど水雷史に詳しく出ていますよ(ちと高いけど、入手は容易でしょう)
SUDO
- >17
申し訳ありません、上で仰ってましたね。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ←外側装甲
→ 水流 → 水流 → 水流 →
_________________________
/ ←進行方向 船 体 |
稚拙な図ですが、上から見るとこういう感じです。
何処かで見たのですが、資料を失念してしまって・・・
雪彦
- >19
それは魚雷防護網ではないですか?
SUDO
- >#19 雪彦さん
ですからその方法は、水流速度が船の速度位である場合、全然意味がありません
例えば、船の速度が30ノットである場合、水流速度が15m/s位となりますが、対する衝撃波の速度は1500m/s位です
水流速度が150000m/s位になれば、衝撃波が船体に達する前に、後ろへ流れるでしょう
セミララ
- >セミララ様
申し訳ありません、>19にこだわっている訳ではないのです。
魚雷防御網との違いを表してみた訳でして、魚雷防御室なるモノの説明以上の意味はありません。
>SUDO様
水雷史と言うのは「海軍水雷史」の事で合っていますでしょうか?
雪彦
- >22
そうです。海軍水雷史です。
で、魚雷防護網と、その防御室って、本質的に何が違うんですか?
水流であるということが意味を持たない事はセミララさんが述べられた通りで、その魚雷防護室なるものは、単液層ないし防御網・衝立と何も変るところは無いのです。
SUDO
- >SUDO様
皆様のご意見から考えると、吹き飛ばない魚雷防御網と言った感じになってしまうと思います。
魚雷防御網が船体に付属しているに対し、船体に固定されているとでも言いましょうか。私自身も眉唾な思いで読んだのですが、普通の単液層等と違い、「水流を通過させる」と言う文言が有った為に、何らかしらの効果が見込めるのかと思い、候補の一つとして提案してみたのです。
>海軍水雷史…… 今月の給料で購入してみます。(パチンコ行くのを控えねば…)
雪彦
- >24
WW2頃では船体外板がWW1頃の魚雷防御網の役割を果たしているということではないのかなあ(魚雷防御網が進化し,船体に「外板」という形に変化して常に装備されている)・・・という気がしますがどうでしょう?
Ranchan
- >遠くで炸裂させるために網を張り、でもそれは邪魔なのでバルジという船体に貼り付けたブロックに置き換わり、また主用区画を船体置く深くにおき、魚雷炸裂点から遠ざける訳です。
・・・って,9.で既に述べられていましたね。失礼致しました。<(_ _)>
Ranchan
- 防御ではないのですが、魚雷対応策として浮力材って言うのはどうなんでしょう。
牧野さんが大和の外側船室に浮力材を充填することを提案したが、居住スペース確保のために却下されたとのことを、何かの本で読んだ記憶があるのですが。
富士見町
- >27
プリエーゼシリンダーとかムース充填とか色々やってますね。
SUDO
- >プリエーゼシリンダーとかムース充填とか色々やってますね。
日本の場合、バルジ内に水密鋼管を充填していましたが、大和もそれを行ったのでしょうか?
セミララ
- >大和は知りませんが、ご先祖様の三景艦が、敵弾の浸水防止策として水線下、内部両端の一番外にセルローズやコルクをぎっしりと詰めていましたが。
この方法は日露戦争時のロシア巡洋艦も採用していたし、元はフランスのベルタン技師が使ったものでしたが。
UBS52