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ワシントン軍縮で、補助艦艇の排水量、主砲上限が、ロンドン軍縮で、8インチ巡洋艦の保有比率が、決められたわけですが、日本の重巡洋艦は主砲口径を200ミリから正8インチの203ミリへと削りなおして、投弾重量の増大を図っています。 砲弾重量が、主砲の口径の三乗比率に比例するといってもそれは、4〜8%のこと、制限重量内での性能向上競争の中で火力8%増の意味は浅からぬものがあると思いますが、 今までの200ミリ砲、砲弾の生産設備、ストックの砲弾を無駄にしてしまうことに、海軍内部に反対の論調は起こらなかったのでしょうか? あるいは、従来の200ミリ砲弾は何らかの形で転用できたり、あるいは203ミリ砲でも発射可能だったのでしょうか? 相良 |
- 過去ログによると一部はタイに輸出されたようですね。
http://www.warbirds.jp/ansq/22/B2002150.html
富士見町
- いや、203mm化で火力は平均5%ほど増えるという計算はされてますが、九一式徹甲弾への改正というのも同時に行われているんです。
つまり200mm被帽徹甲弾から、203mm九一式徹甲弾への大幅な強化だったのです。
そして従来より15%近く重たく、そして長い九一式徹甲弾を扱う為に砲塔も改造されました。こうした一連の処置の一環が203mm内筒への交換だったのです。
そして200mmのままであっても、新型砲弾への刷新は砲塔工事は必要ですし、弾丸製造工程も刷新されるのですから、203mm化が加わったところで全体に与える影響はさほどのことではないでしょう。
ましてや、旧式ながら未だ在籍している装甲巡洋艦等は203mmなのですから、通常弾等の共用を図る場合203mm化は有利でしょう。つまり200mmは在庫品限りとして、それは空母と輸出艦で使い切ってしまうほうが、かえって効率的ともいえます。
それに、どうせ砲弾の在庫なんてそんなに沢山無かったんですし。
SUDO
- >2
装甲巡洋艦用の通常弾と重巡用の通常弾は共用ではないですけど。装甲巡洋艦用は対艦用の弾底信管通常弾なのに対して重巡用は対空用の弾頭信管通常弾ですし。
むしろ7.9in砲用に八八式徹甲弾の製造を始める予定が、八八式の本格的製造前により威力の勝る九一式の正式化されたことにより中断してますが、これに伴って7.9in砲と8in砲の並行採用を止めて、全重巡の8in化を図ることになったように思えます。
大塚好古
- >3
おお、そういやそうでしたね(重量も違ったか)
フォローサンクスです。
SUDO
- 富士見町さん SUDOさん 大塚好古さん>レスありがとうございます。
意外にも、全重巡洋艦の8in共有化という、キチンとした理由だったのですね。九一式徹甲弾への改正などという副因が並列していたことなどは普通の二次文献をちょことよこ眺めていれば、知りえないものでした。
相良