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小学生の頃、原潜ノーチラス号が北極点を目指す話を読んだのですが、ノーチラス以前に北極点を目指した潜水艦は氷を溶かす装置を使ってシュノーケルのようなものを氷の上に出して充電していたと書いてあったのですが、この装置のことを知っている人がいましたら教えてください。 また、同様の装置を伊400型潜水艦に搭載すれば北極の下をくぐってアメリカの東海岸の造船所を晴嵐で攻撃できたのでしょうか? アメリカ軍は北極もパトロールしており、氷上にでたシュノーケルを発見されて奇襲は無理なのでしょうか? よろしくお願いします。 モチタク |
- 正確な探信儀(ソナー)と電探(レーダー)が無いと
氷山に座礁すると思います。
探信儀に関しては、イ-36でキスカに向かった
稲葉通宗氏は、探信儀で座礁を警戒してたので、
実用に耐えうると思います。
一方、電探ですがイ-400には十三号電探と二十二号電探が
搭載されています。
これらのうち、氷山を探知するのに適任は対水上警戒用の
二十二号電探で、実際に、イ-58の橋本以行氏は
二十二号電探でグアム島までの測距を行っています。
しかし、この電探は、少し取り扱いが難しかったらしく、
イ-401の艦長だった南部伸清氏に話によると
二十二号電探は、出航後すぐに壊れて使い物にならなかったそうです。
ちょっと電探の信頼性で無理があったのでは無いでしょうか?
無頼庵
- 1) 原潜以前の可潜艦では、凍結している海の下をすすむ無謀はしないでしょう。
2) もし日本軍が東海岸の奇襲をする場合は、インド洋から大西洋に入る航路を選ぶと思います。
3) 北極のパトロールなどはしていなかったはずですが、東海岸に近づいた時点で、発見される可能性が高いでしょう。
4) 北極海を進み、氷海を割って出る一番の意義は、戦略ミサイルの発射プラットフォームと出来ることでしょう。
大抵の先進国を、比較的短射程で狙えるようになります。
最近でも米英の潜水艦が北極点浮上のような事をしているのは、その能力を
持っているという示威行動です。
単なる潜行航海はあまり意味がないと思います。
本当にあった計画なのでしょうか。
キック
- サー・ヒューバートの「ノーチラス(旧O-12)」が装備していた氷に穴をあける錐の事を指してるのかなぁ?あれは予期したほどの効果を上げられなかったので、氷海下での充電は諦められたような記憶が…。なお、普通のスノーケルが航走中にある程度の大きさがある氷と喧嘩したら、氷を溶かす間もなくスノーケルが確実に曲がるか折れるかして、大惨事になるかと思います(実際「ノーチラス」はゆっくりと浮上中に氷と喧嘩して潜望鏡を大破したことがありますね)。通常に浮上して充電を行うにしても、潜水艦が航行中に氷に閉ざされる可能性があるなど、相当な困難が予測できます。
また他の面においても、日本潜水艦の測深儀は米潜水艦が北極洋のアイスパック下での航行の際に使ったような上方向を探知できる逆方向測深器としては使用できませんから、氷原下を潜航して安全に航行するのは不可能ですので、これまた実施した場合相当な困難が発生することが予測されます。
因みに米潜水艦は原潜「ノーチラス(SSN-571)」が北極洋横断に成功するまで何度か氷海下での調査活動を行っていますが、そのうち「レッドフィッシュ」が記録した潜行時間9時間、アイスパックの下を20海里航走したのが「ノーチラス」が記録を作るまで最長行動記録となっています。また米海軍はガピー改装艦を含めてスノーケル装備のディーゼル潜水艦をアイスパックの端で作戦行動させたことはありますが、充電等を含めて各種の能力的な問題もあり、氷海下において本格的な作戦行動を実施したことはありません。
英海軍はディーゼル潜水艦でアイスパックの下に潜り、アイスパック上に見つけた氷の割れ目から浮上させたとかはやってますが、やはり能力的な問題から氷海下で本格的に行動させたことはありません。原子力潜水艦が就役するまで、北極洋は何処の海軍にも征服不可能な聖域であったと言って良い状況にあったのです。
以上のような理由と事実関係から、日本潜水艦が北極洋の氷海下を潜り抜けるのは無理だと考えます。
大塚好古
- 皆様、どうもありがとうございます。
モチタク