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2900 戦艦大和の、例えば主砲塔装甲板は、当時の日本の技術では一体成型はむりなので、小さく作ったものをくっつけたと聞きました。
どうやれば40センチ以上ある分厚いものをくっつけられるのか不思議でなりません、是非教えてください。
また、こんな、かきわりみたいな装甲じゃ、一発くらったら、穴があく前にバラバラにならんのでしょうか。
また、アメリカの技術は、こういった問題をクリヤ−できていたのでしょうか。



通りすがりのシロウト

  1.  溶接や接着でくっつけてるんじゃなくて、組み合わせて組み立ててます(ボルト・鋲等で固定、つまり九七式戦車の砲塔と要領は概ね同じ)
     これはどの戦艦でも変りません。
     また被弾でバラバラにならないように重ね合わせや、なるべく各パーツを大きめにするといった工夫や努力が行われています。
     砲塔パーツの図体でいうなら大和のはかなり大きい部類だと思います。
    SUDO

  2. ご丁寧に、有難うございます。
    子供のプラモを見ますと、たしかに鋲打ちの再現がしてあります。

    通りすがりのシロウト

  3. 記憶モードですが・・・

    平賀譲造船中将(で良かったかな?)のアイディアで、装甲板端を浅い角度で斜めに切り落として、それをつき合わせて鋲で繋ぎ、内外の接続端をかしめて、水密、油密にするというのを本で読んだ覚えがあります。またそれ以外にも、段付き接合や、たしか噛合結合もあったように記憶しています。米国やドイツでは電気溶接を多用したと思い込んでいますが、実のところはどうだったのでしょうか?往時の溶接技術では、鋲結合と破断強度的にそう大きな差は無いように思い込んでいるのですが・・・
    elebras

  4. >3
     高張力鋼でも溶接は中々困難でして、装甲になるとお手上げに近かったのではなかったかと。
     実際現存するアイオワ級の砲塔天蓋には鋲が見えます。
     これは、この規模の戦艦の場合は砲塔を船上で組み上げるという事も影響していると思います。修理等をする場合に溶接ですと分解できなくて困るのではないかと。
     またレキシントン級空母の20糎砲塔にも鋲がはっきりと判る写真が現存しますので、溶接砲塔があったとしても、もっと後の世代でしかも軽いものに限られるのではないでしょうか。
    SUDO

  5. >4
     参考になります。商船などでは、外板の溶接をする場合、「はつり」と呼びますが、接合端の一部、普通は外側になる部分を斜めに切り落とし、外板を突き合わせるとV字型の谷ができるように加工し、その谷を溶接のビードで埋めて行くような方法をとります。材質や溶接方式によって最適な角度が複数あるようですが、砲塔前盾のように600mmもあるような熱処理された鋼材に対して、この手法が使えるとは思えません。また高張力鋼の溶接は現在でも簡単ではありませんで、私どもが鉄塔で扱うものはSS41材が中心ですが、溶接棒の種類、電流値などに気を配らなければ、鋼材がビードをはじいてしまって、溶接になりません。仮に溶接ができても、単純に接合できたと言うだけで、普通は溶接部分の強度、性質が変化してしまいますので、私の業界では、高張力鋼の鉄塔に何かを溶接すると馬鹿呼ばわりされるのが普通です。

     しかし、鋲で接合するにしても、鋲の太さは25mm鋼板で35〜40mmの鋲ですから、いったいどんな太さの鋲なのか、好奇心を刺激されます。また鋲は普通真っ赤に焼いて、裏に押さえ金を入れてから、エアハンマーで打つのですが、その仕掛けもなんか途方も無いサイズになるような気がしています。

     余談ですが子供の頃に見た近所の造船所での鋲打ち作業は芸術の域だったと思います。真っ赤に焼けた鋲をヤットコで掴んで投げ上げると、ちり取りを大きくしたような道具で受け、一本づつ打って行きます。10mくらいの高さまで投げ上げていたように思いますが、落としたのは見た記憶がありません。すごいもんだなぁ、と子供心に思っていました。
    elebras

  6. >>5.
    溶接や鋲接でなく、舷側甲板(本来は金偏)を船体に取り付けるのと同様、裏面から呼び込むボルト締めではないでしょうか? << WWI期の英式砲塔
    接合部は、ヂャットランド海戦で被弾したHMSライオンのQ砲塔の写真を見ますと、天蓋と前盾、側板との合わせ目に段差を付けてます。
    SMSザイドリッツの砲塔平面図では、前盾の合わせ目に裏から別の板を当ててますが、略図なので詳細は不明。砲室の骨組の一部かも知れません。
    あと砲身は命数が来たら交換しますので、そのつど天蓋を脱着することからも、分解可能に造ってあったことと思います。
    駄レス国務長官

  7. >5
     本題とは外れますが、用語の訂正を。
     板を斜めに切り落とすのは、「開先」を取ると言います。突き合わせ溶接を例に取れば、最初に開先側を板厚分溶接し、次に反対側から溶接面を掘って行きます。この作業を「はつり(ガウジング)」と言い、動詞としては「はつる」と言う言葉を使っています。主要部材でははつり部分の染色探傷を行い、溶接欠陥が無くなるまではつってから、はつり面の溶接作業を行います。
    鉄人68号


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