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戦艦の主砲塔には,測距儀を持つ砲塔と持たない砲塔があります。 WW2時点では,主砲は通常射撃指揮所からコントロールされて砲撃を行うと思いますが,万一全射撃指揮所がダメージを受けて機能停止した場合,測距儀を持たない砲塔は戦闘出来るのでしょうか? それを考慮すると,例え装備位置が低く測定精度が低くとも,波浪の影響等で使用し辛くとも,全主砲塔に測距儀を持たせた方が良いのではと思うのですが。 よろしくお願いいたします。 Ranchan |
- 測距儀が無くても照準窓を持ってるのが普通です。
交信機能が生きていれば(伝令含む)測距データを何処かから貰う事も不可能ではないので、測距儀の無い砲も戦闘は可能です。
良い例は駆逐艦なんかの砲塔ですね。
SUDO
- SUDO様,ご回答ありがとうございます。
1点疑問なのですが,「照準窓を持っているのが普通」とのことですが,WW2時の戦艦クラスですと大体距離20,000m〜30,000mで戦闘する事が一応の仕様(もちろん第3次ソロモン海戦や「ビスマルク」追撃戦のようにもっと至近距離での実戦例もありますが)となると思います。
照準窓を使用して砲撃する場合はどの位の距離までなら実用に足るものなのでしょうか?(そんな遠距離でも大丈夫でしょうか?)
Ranchan
- 精度を気にしないならば、見えれば撃てます。
よって砲塔の高さと目標の高さから求められる見通し距離か砲の射程のどちらか短い方までなら、狙って撃つ事は出来ます。
参考になるような測距データがどこかから与えられるのであるならば、10とか20kmでも実用的な射撃は不可能ではありません。方位盤射撃装置以前ならば、そのように運用するのが普通だったわけで、例えばジュットランドのドイツ艦はこれで交戦してます。
ただ、測距儀の有無だけが距離データではないんです。
戦車のスポットライフルのように、副砲で試射して距離を取って、そのデータを主砲に伝えるなんてのは日露戦争時で普通にやってますので、まったく距離データが得られないという可能性はあまり高くないと思われます。
もしも、まったく距離データが無い場合は数km以内程度でないと(砲性能によっても異なりますが)十分な射撃効力は期待できないでしょう。
SUDO
- いつもながら詳細なご回答,有難うございました。
Ranchan