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2843 SUB COMMANDという潜水艦のシムをやってるのですが自艦のソーナーで敵潜水艦の方位、距離、速度、針路までは解りますが深度までは表示されません。
ソーナーで解る情報と、それを解析するTMAの理論からすると敵潜の深度まで探知するのは不可能ような気もするのですが実際の潜水艦のソーナーもそんなものなのでしょうか?
(前々作の688では深度も表示されていましたが、そっちはゲームよりでした)
マヤ

  1. パッシブソナーでは、目標の方位は判っても深度は判りませんし、音紋から個艦や級名を判別して、その騒音特性から距離を類推するしかありません。
    だからこそPingを打つ、というかアクティブソナーを1パルス照射して、正確な目標の上下角つまり深度と距離を測る必要があるわけです。さもなくば方位データだけで有線魚雷をパッシブモードで射ち、魚雷のセンサーで次第に判ってくる目標の方位データと深度データに応じて、魚雷の方位と深度を詰めていく方法をとるわけです。
    では、なぜパッシブソナーでは目標深度が判らないかというと、音源をダイレクトキャッチできるのは極めて近距離に限られ、パッシブソナーによる捕捉の在り方はほとんどが@コンバージェンスゾーン、Aボトムバウンズ、Bサーフェースダクトの3種類です。
    @は、層深つまり水温が異なる深度層の境界によって音が反射される現象を利用しています。すなわち層深は、大まかに分けると太陽によって温められた水面に近い浅い層と、極地を源とする冷たい海流が走る海底に近い深い層と、その中間にある層の3層2境界という構造になっています。コンバージェンスゾーンとは浅い境界と深い境界の間の領域を意味しまして、@はその領域を反射しながら伝わってくる音を聴くわけですので、もともと目標深度や距離が判る情報が含まれてはいないのです。
    Aは音源が発した音が海底を跳ね返って伝わった音を聴く、Bは温かい表層の中を(海面と浅い層深の間を)伝わる音を聴くわけでして、深度や距離が判らない点では同じです。そのため音紋を聴き分けて、既に得られている個艦やクラス毎の音の大小から目標距離を推し量るしかないわけです。しかし、それでもなお目標深度までは判りません。
    ですから、SUB COMMANDというシムで深度が表示されないのは、現実に則していると思われます。
    蒼氓

  2. >>1
    > 魚雷のセンサーで次第に判ってくる目標の方位データと深度データに応じて、魚雷の方位と深度を詰めていく
    訂正します。
    魚雷のセンサーで次第に明らかになってくる目標に対する上下角(深度データ)に応じて、魚雷の深度を詰めていく
    蒼氓

  3.  アクティブなら上下角が判るという理由がわからないのですが...
    セミララ

  4. 深度は海水温度分布とソナーの情報を照らし合わせて、求めていくものだと思ってたのですが。もしかして、勘違いしてたかな?
    4型改

  5. 蒼氓さん、回答ありがとうございます。
    やはりパッシブソナーでは深度は判らないのですね。

    ただSUB COMMANDではアクティブソナーでも深度が測定出来ないのです。
    トム・クランシーの原潜解剖で読んだアクティブソナーの音波をビーム状に絞ったり、
    発信元が判らない様にボトムバウンズを利用することも出来ないのでゲーム用の仕様かとも思いますが、
    ゲーム用なら、なおさら深度を表示してもいいのにと迷います。

    あとセミララさんが仰ってますが、
    アクティブソナー用に垂直にマイクを並べても中〜遠距離では、
    潜水艦が垂直に移動出来る0〜600mの範囲では上下角の誤差が多いような気もしますがどうなのでしょうか・・・。(5kmで約7度)
    (至近距離用には高周波ソナーがあって機雷や氷塊のイメージが、直接見れます)

    4型改さん仰る変温層の深度はゲーム内でも音速度プロファイル・ソナーステーションと使い捨てプローブで判りますので、
    少なくとも、それの上か下かは判ると思います。
    マヤ

  6. 軍用ソナーではありませんし、海上から使うものですので、参考程度ですが・・・

     民間漁船用のソナーには大別して次の2種類があります。
    1、サーチライト型ソナー
      トランスジューサーがドーム内部で水平に全周回転し、その回転に同期して送受信が行われるタイプ。レーダーと同様な原理。
    2、スキャンニング型ソナー
      全周に送信できるトランスジューサーにより同時に全ての水平方向に音響を発射し、それを複数の受信トランスジューサーにより受信するタイプ

     このうち、潜水艦のアクティブソナーに近い機能は2、のスキャンニング型だと思います。手元にある最高級機種のデーターによれば、探知距離最大5000m、受信分解能は垂直、水平とも12度となっております。表示機には概略の深度表示がありまして、最大探知距離では、5m単位で表示されます。1000mレンジでは1m単位、500mレンジでは0.5m単位になっており、これが最小単位になります。
     またこのソナーにはパッシブ機能も付属しており、説明によれば、トロール漁業での開口板のバフェッティグ探知が主な用途のようですが、これでも深度表示がされます。
     計算して見るとかなり誤差は大きいのですが、少なくとも民生用ソナーでは、アクティブ、パッシブとも、直接波に限ってなら深度は判るようです。

    古野電気製FSV-24型スキャンニングソナーの仕様書より。参考になれば。
    elebras

  7. elebrasさん、回答ありがとうございます。
    0.5から5mですか、かなりの分解能がありますね。
    もしかしたらスキャンニングソナーとはゲームの潜水艦にもある高周波ソナーと同じものかもしれません。

    ゲーム内の高周波ソナーは前方(約3km以内)の機雷や氷塊を直接目でみたようなイメージにして表示します。
    (分解能が高くなければ形は判りませんよね)
    これに対してアクティブソナーは中波ソナー(最大探知距離7〜8km)なので元々分解能は低いのかな?
    マヤ

  8. 単位間違いました。(汗)
    中波アクティブソナーソナーは最大探知距離70〜80km、範囲は前方300度です。
    マヤ

  9. 7>5mとか0.5mとかは表示の単位でして、実際には12度だと5000mで1000mくらいの幅になっちゃいます。ソフトで処理して精度を上げているようですが、それでも5mなんて精度にはならないと思います。
     網に魚が入るか、入らないかの判断の目安程度です。

    >ゲーム内の高周波ソナーは前方(約3km以内)の機雷や氷塊を直接目でみたようなイメージにして表示します。

     サイドスキャンソナーの場合はそれなりの3次元映像が得られますけれど(といっても、辺縁部は凄く歪みます。)、視差変位の少ない前方監視だと難しいんじゃないでしょうか?私たちは
    普段に高周波(200KHz)のソナー(魚探)を使いますが、それほど高い分解能持ってるわけじゃありません。パルス幅が0.5mS最小ですから、距離分解能は0.75mが最小です。位相比較による方法が無いわけじゃないですが、魚群探知という目的からすれば、オーバースペックですからねぇ・・・

    ODON社というメーカーに、海底地形観測用のサイドスキャンソナーがありまして、私の処で扱っていますが、手元に資料がないんで、会社に行ったら調べてみましょう。もう少し精度の高い事やってるかもしれませんので。
    elebras


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