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大戦中の潜水艦に搭載していた備砲について質問があります。 航海中ほとんど海水にドブ漬けだったと思うのですが傷みやサビの心配は無かったのでしょうか?通常の対空砲や機関砲をそのまま転用していたようなので特別な材質を使っていたとも思えませんし。 私が想像できる対策や状況は以下の4点ぐらいなのですが、どなたか詳しい方がおられましたら教えて頂けないでしょうか? 1.滅多に使う機会の無いものなので、厳重にシールをして作動に支障の無い範囲 でコテコテにグリス漬けにしてあった。 2.砲身の内面や閉鎖機、駐退機など絶対にサビては困る部分は対策を施してあっ たがその他の部分はある程度の諦めていた。 3.対策は施してあったが、使わなくても頻繁な手入れや入港時のオーバーホール が不可欠で、かなり煩わしい問題であった。 4.傷みがはげしくて半消耗品扱いであった。 以上、宜しくお願い致します。 一芸一徹 |
- (今まで、「おやじ」と名乗っていた者ですが、HNを変更します。)
光人社NF文庫「潜水艦気質よもやま物語」によりますと、
* 機銃は、錆止めをして海水に漬かっても平気、となると、頑丈ではあるが、性能はあまり高くないものになる。(138ページ)
* 浮上砲戦を命じられたので、浮上と同時に砲弾と装薬を持った砲員が飛び出し、瞬く間に敵商船に向けて初弾を発射。(261ページ)
とのことです。
魚雷については、「魚雷船用意」で発射管に注水し、海水に漬かると、発射しなかった場合にその後の手入れが大変、という記述がいくつもありますが、大砲や機銃についてはそのような記述はありません。
ですので「海水に漬かってもそうそう錆びないように、全体に徹底した錆止めを施してあった」ということのようです。(4)が一番近いでしょうか?
ベアベア
- ドイツのLuth艦長の戦記に、グリスでギトギトに固めてあったと書いてありました。
Yp
- http://www.gwpda.org/naval/w03gunm.htm
に英国海軍の"TREATMENT OF GUNS MOUNTED IN SUBMARINES"という項目があり、
(照準用の)望遠鏡は取り外す
白鉛と獣脂(実際の所グリースのことか)の1対2.5の混合物を不動部分を覆う
回転軸・尾栓のネジ・サイト(?)・ストライカーと砲腔は薄くオイルをひく
あと状況が許せば24時間に一度、砲の昇降と旋回(?)を行うなど、細かく手入れ
の必要を述べて
います。
どの本だか忘れたけど、日本の潜水艦の戦記で浮上後の初弾の薬莢が焼き付いた話がありましたっけ。錆びてたから?
Yp
- これは是非聞きたかった質問です。写真など見ると、潜水艦の砲は砲口に可動式の栓?あるようですが。潜航時は必ず砲身内は水密だったのでしょうか?
仏潜シュルクフなども栓があるみたいです。
錆のことはともかく、排水できるとはいえ砲身内に水が残るのは発射時に危険はないのでしょうか?
機銃にも銃身内の水密構造があったのか? 錆などは甘受しても、対空の即応戦にはどうしていたんでしょうか。
便乗で申し訳ないですがよろしくお願いします。
4式射撃装置
- >4
完全水密ではないと思います。
艦によっては潜航中に射撃できるものも存在しますので、水が残っていても発砲は可能です(勿論、砲にもよるでしょう)
機銃でも同様でしょう。俯角を取れば大まかな排水は可能ですし、陸戦小銃なんかは泥に漬けても射撃できるものも有りますから、短期的には撃てます。たぶん寿命を削る事になるでしょうけど。
また怖いのは水ではなく、海水は乾くと塩をこびりつける事ではないかと(発砲すれば蒸発してこびりつくでしょうね)
よって交戦後の手入れは入念に行う必要があると思われます。
SUDO
- 砲口栓について
昔は砲口栓を装着していたようですが、急速浮上砲戦の際、これが無い方が早く第1弾を放てることと、砲口栓をしていても深々度潜航すれば砲身内への浸水が避けられないことなどから、撤去されるようになっていったようです
また、発砲の際、初弾は砲身内の海水の影響も考慮した修正量を与えるとのことです
セミララ
- 回答ありがとうございました。少々の残水、荒天を疾駆する駆逐艦などありますよね。
砲口栓の撤去も行われていたのですか。勉強になりました。
尾栓開いたら水が流れ出て、良し! あっけらかん。案外でした。
4式射撃装置
- 皆様、多数の回答感謝致します。
結論としては、サビ止めを施して対処していたが定期的な手入れは欠かせず相応に
手間の掛かるものであった。と言ったところでしょうか。
どうもありがとうございました。
一芸