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いつもお世話になります。くだらない素人質問で大変恐縮ですが よろしくお願いします。 大和型戦艦の高角砲のシールドですが、 増設時は数が足りなく取り付けられなかったことは知っていますが、 その後何度も改装や修理でドック入りしているのに、 なぜ取り付けられなかったのでしょうか?作るのには十分時間があったと思うのですが、教えてください よろしくお願いします p |
- 資材と優先度の問題かと。機銃座のシールドは若干増設されてますし。
キック
- 便乗質問になってしまいますがお許し下さい。
「(新造時は)大和型戦艦は主砲の爆風対策として全高角砲にシールドを設置した」と言われますが,改装後の状態で実用上問題がなかったならば,新造時の大和型戦艦の高角砲シールドは後に撤去された2番・3番副砲の爆風対策用だったのでしょうか?
Ranchan
- 軽巡の主砲程度の爆風のためにシールドまではいらないでしょう。
あくまで主砲の爆風よけなので、資材と手間に余裕のある平時だったら増設分を含めて全てに
シールドを付けていたのではないでしょうか。
実際に高角砲を使うような状況ではまず主砲を発射しない(他の対空火器が使用できなくなる)ので
追加分は作らずに、影響の大きい外側の高角砲に移したと考えます。
キック
- 「大和」改装後にシールドを外された高角砲は新造時に装備されていた物で,設置位置は6基とも元のままです。
また,主砲の配置ももちろん戦没まで変わっていません。
とすると,
「『大和』の主砲爆風の影響は,新造時に設置されていた高角砲ではシールドが無くても実用上問題はなかった」(実際に高角砲が裸の状態で実戦参加し,主砲射撃を実施している。問題があるなら何らかの対策があったはず)
となると思うのですが・・・。
Ranchan
- 昭和18年の損傷修理時に、2・3番副砲の撤去、高角砲の6基増設が行われています。
その際、爆風シールドの製造が間に合わず、従来のシールドを増設側に移したという資料があります。
つまり、あった方がベターだが、止むを得なかった処置で、その後の入渠でも手が回らなかったと考えるべきでは。
主砲射撃には、シールドなしの高角砲の要員は船内に退避しているはずです。
キック
- 5> 「主砲射撃には」−>「主砲射撃時には」です。
キック
- >5
それならば増設分にはシールドなし、既存砲はそのままでも実用上はまったく変らないはずです。
態々シールドのとっかえをしてそれでは無意味極まりないのではないでしょうか?
下部高角砲は上部高角砲の爆風を至近距離で浴びるから、必要だったのではないかと思われますが、確証は得られてません。
SUDO
- 25ミリ機銃用のシールドも、艦橋直下のものは、増設した下の方に移されてますよ。
爆風の威力の大きい方に優先して移し変えたと考えるのが合理的だと思います。
退避のしやすさもあるかもしれませんが、このあたりは艦内とどのように出入りしていたかによりますね。
なお、菊水作戦時でも主砲の発射(三式弾)は、敵機が遠くにいた時の1回のみで、近づいてきた後は
対空射撃に専念するため主砲は使われていないはずです。
キック
- >8
高角砲は対水上射撃も行うのですから、主砲との併用はごく当然のことで、主砲使用時は退避が許されるものではありません。水上戦闘時にはあまり重要ではない機銃とは意味が大幅に異なります。
沖縄戦は機銃射撃のために主砲を沈黙させたのであって、高角砲のために沈黙させたのではないでしょう?
ましてや高角砲に対する爆風の大小を言うならば、下の段中央は上の段左右よりも主砲爆風は小さいはずです。
どこらへんが合理的なのでしょうか。
機銃に関しては理解できますが(艦橋の側が退避しやすいでしょうからね)高角砲の場合に果たして爆風の大きさは合理的な理由なのでしょうか(ていうか必要性も若干疑問ですよね。長門とかを見れば)
SUDO
- 確かに下段中央と他のシールド無しの高角砲とどちらの影響が大きいかは疑問があります。
ただ、実際に移設されているわけですからそれなりの検討結果でしょう。
長門級の40cm8門の斉射と46cm9門の斉射の影響の差は無視できないと思います。
対水上戦の場合に高角砲も参加することには同意しますが、そのときにシールドなしの高角砲要員が退避を
許されないとは思えません。
要員は志願して残るかもしれませんが、下手すると爆風で吹き飛ばされるのでは。
戦闘中でも斉射はそうそうあるものではないので、結果論として大丈夫かもしれませんが。
(それ以前にスプリンター防御も無いので、無事ではすまない?)
キック
- >10
そう、実際に移設されている以上、そこには理由がある筈です。
英国駆逐艦等で実際に事例が幾つもありますが、オープンの背負い配置は下の段が上の段の爆風を背中から受けるのです。
ですから下の段に移設したのではないでしょうか?
SUDO
- >10
あれは単なる爆風よけですから、弾片に対しても防禦効果はほとんど期待できません。
長門型の配置を見ればわかるように、主砲爆風の被り方は長門型の方が大きいとさえ言えます。46センチと41センチの差はありますが、概ね相殺かそれ以上なのではありませんか?
また、サマール沖海戦では主砲が撃ちまくっている中、副砲と高角砲は駆逐艦や護衛駆逐艦と交戦しています。もちろん爆風よけなしの高角砲もですが。
Ans.Qはログ残りますんで、後々検索などで記事が不特定多数の目に触れることになります。公共物ですからして、根拠薄弱な回答をすること、いいかげんな論旨で頑張って主張されるようなことは、できればご遠慮願います。
まなかじ
- >3
軽巡「夕張」は背負い式配置上段にあたる2番・3番主砲の直前にブラストスクリーンを付けています。
彼女の1番・4番主砲はオープンシールド(後面開放式楯)であるからでしょうが,軽巡クラスの砲でも砲配置によっては爆風対策は必要なのではないでしょうか。
Ranchan
- 大和は菊水作戦前に三連装機銃を増備してますが、主砲塔上部や砲塔側部等特に爆風問題が大きい場所の銃座には、主砲発砲時配員不能も止む終えなし、という結論が出ています。ただし、その他の場所については主砲発砲時でも退避せずに戦闘を継続する事が求められており、それは中央部の防楯無し高角砲群も同様です。
また10や12で述べられている通り、主砲砲戦時高角砲に兵員が配属されるのは当然のことで、対空戦闘の必要がない場合等で退避が認められる場合もありますが、命令が出たら非防備の銃座でも兵員は否応無しに高角砲や機銃に取りつきます。これは日本海軍だろうと米英の海軍であろうと同様です。
例としては既に出ているサマール沖海戦の事例が挙げられますし、また対ビスマルク戦の際に対空脅威が増したと判断された0950時以降、KGVとロドネイの両戦艦が対空戦闘準備を下令した際、待避所に居た対空戦闘要員が全てその配置につき、時折主砲射撃時や副砲射撃時の爆風で鉄兜が飛ばされたり、甲板に叩きつけられたりしつつも対空戦闘要員はその配置に留まっていた、というのも好例になると思います。
大塚好古
- ↑訂正。「10や12で述べられた通り」でなくて「9や12で述べられた通り」でした。
大塚好古
- ↑14 「KGVの対空砲(副砲)はシールドされてるだろ」と突っ込まれる前に追加。ビスマルク戦時の英戦艦では、対空戦闘準備の命令が下されたことにより、高角砲及び対空機関砲や対空ロケット砲、加えて対空機銃に至るまで全ての対空兵装に配員が行われています。
大塚好古
- >14
ちょっと脇道に逸れてしまいますがお伺いいたしたく思います。
シブヤン海海戦で「武蔵」が退避警告を出さずに主砲で対空射撃を実施したため,機銃員が爆風で吹っ飛ばされて対空班が大迷惑を受けたと聞いたことがありますが,これは「武蔵」のミスではなく実際の対空戦闘では当たり前の話だったのでしょうか?
Ranchan
- >17
確答できる資料がないので断言は出来ませんけど、菊水作戦前の改装で大和が単装機銃を大幅に廃した理由の一つとして、「爆風の影響をより受けやすい」というのがありますので、主砲射撃時に対空機銃へ配員すると言うのはそんなに珍しい事ではなかった様に思えます。
あと恐らく武蔵の場合「主砲発砲時配員不能も止む終えなし」の銃座が被害を受けたのでは無いかと思います。
大塚好古
- >18
「主砲射撃時に対空機銃へ配員すると言うのはそんなに珍しい事ではない」というのはおかしいですね。14で述べた通り命令が出たら否応無しに配置に取りつくのは極くあたり前のことですので、これは取り消します。
大塚好古
- >18,19
ご回答ありがとうございます。「当たり前」だったのですね。
大和型戦艦について「46p主砲の爆風は強烈で,単発発射でも50m,3連装斉射では77.5m離れていないと人間は堪えられない。従って主砲発射時には退避警告を出して露天甲板上の乗組員が退避してから撃っていた」(光人社NF文庫「戦艦入門」)と言われていますが,実戦ではそんなこと言っていられないのですね。これも一種の「大和伝説」でしたか・・・。
実際私も前記の件は「武蔵」のミスと思っており,勉強になりました。ご教示ありがとうございます。
Ranchan