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5193の質問をし、ゼロ戦の胴体が円錐に近いことに気づきました。 当時の戦闘機の大半は、胴体断面の縦横比が縦の方が長いですね。これは垂直安定性を少しでもよくするためでしょうか? もしそうだとすると、ゼロ戦が主流でない円錐胴体にしたのは、徹底した軽量化と機体強度維持両立には、なるべく円形に近いほうが良いと考えられたからでしょうか? トロッター |
- 円錐ではなく、選択された翼型の回転形が基本になっています。
機首につく発動機が円形ですから、その後につづく胴体も円形に近くなっていますが、機銃、操縦席の突出があって完全な円形にはなっていません。
さらに後方では縦長の楕円になっています。
片
- 片さま、いつも、教えていただきありがとうございます。私の書き方がよくありませんでした。他の戦闘機と比較して断面が円形に近いと書くべきでした。
トロッター
- 要するに、軽量化とか強度ではなくて、空力に対する考え方なのだと思います。
片
- 胴体にかかる力で最大なのは、一般に下曲げ方向の力です(高G引き起こし等)
この下曲げに耐えるには、胴体の上下幅を残した縦長断面の方が有利ですので
自分も片さんと同意見です。
丸断面の胴体は運動中の空気抵抗が小さいのかもしれません。
朝日ソノラマ航空戦史シリーズ 零戦 のP233にこんな記述があります。
『A6は内側へ滑る様に旋回すると自転が遅くなり、旋回半径10%位縮み、空戦上有利なり。』
これ自体は、高速戦闘機が相手では特に有利とも言えない事であり、胴体形状との因果関係も不明ですが
零戦のひとつの特徴だったようです。
ガス欠飛行連隊
- 実際の効果の有無については不明ですが、ゼロ戦の胴体の形状を決定する際に、胴体自体も揚力を発生するように考慮した、という意味の記述が、ゼロ戦の設計主任であった掘越氏の著書にあったように記憶しています。
ミニィ
- 飛行機設計論P279〜285を読む限りでは
後端が尖っている胴体の揚力は、基本的にゼロで
揚力が生じるとすれば大迎角、胴体上面の流れが剥離した後だそうです。
また、後端が尖っている胴体では静安定が負になるという記述があり
運動性能上、初動が速い等の利点がある可能性もあります。
ガス欠飛行連隊
- ありがとうございました。丸いカウリングを持つ戦闘機はたくさんありますが、ゼロ戦以後も断面は縦長の機の方が圧倒的に多いところをみると総合的にみて縦長の方がメリットが大きかったのですかね。
トロッター