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黎明期の戦闘機には、機関銃の銃弾がプロペラ当たらないように、エンジンがコクピットより後方にあるものがありますが、そうゆう飛行機が不時着してなにかに衝突したり、前のめりになったりすると、エンジンが惰性で前進してパイロットを潰してしまいそうな気がします。 交通博物館に展示してあるアンリ・ファルマンを見ると、思っていたよりきゃしゃで心配になりました。P-39や震電も同じ配置ですが、こんな心配は杞憂でしょうか? くり |
- あくまでも素人考えです。
エンジン架をへし折り、隔壁を突き破って操縦席にエンジンが飛び込む程の衝撃とすれば、先に接地または衝突するであろう操縦席が無事では済まないと思うのですが?
森のヒデヨシ
- P-39 の場合はエンジンが外れることよりも、もしエンジンが回ったまま不時着した場合に床下を通るプロペラシャフトが折れて曲がってコクピット内で回転しパイロットの両脚をズタズタにするのではないか…という懸念が心配されていました。実際にはその手の事故は殆どなく杞憂だったようです。P-39 の減速ギヤ−延長軸−エンジンをつなぐ機体下部構造はとりわけ頑丈に出来ており、墜落機の残骸を見てもこの部分だけは原型を留めていたりするほどで、少なくともエンジンが外れて飛び出す心配はなかったようです。
ささき
- 某有名歌手がLong○○機でカリフォルニア沖で墜落死亡した時に、あの飛行機のエンジンの配置が
疑われたことがあります。この問題が、最終的にどうなったか知りませんが、推進式エンジンが客室に
飛び込むような問題は質問者の方だけの杞憂では無いようです。
む
- 碇義郎氏の「幻の戦闘機」によりますと、操縦席を挟んでエンジンを串形配置したキ64は、着陸に失敗すると操縦者がエンジンに潰される懸念があったようです。
内巻き
- 手許のD.H.2やF.E.8の本に何枚か墜落・転倒写真が載っていますが、機首部分が半分に潰れるような状態のものでもエンジン架はほとんど原型をとどめています。
プッシャー機のエンジン架はもともと推力を支えるだけの強度があり、しかもエンジンとコクピットの間には機体の全荷重を支える主翼支持構造が鎮座していますから、ここを超えてエンジンが飛び出してくることは難しいでしょう。
また、当時の戦闘機は翼面荷重40kg以下であり、墜落するにしても落下速度が低かったことも機体が潰れにくい要因だと思われます(主翼が崩壊・脱落して石のように落ちるのなら別ですが、そうなったらプッシャーもトラクターもないでしょう)。
コクピットが先端にあるがゆえの危険性は、多発機やジェット機でも同じですね。
D.H.2
http://204.83.160.230/archive/w/images/DH2_24sqdn.jpg
F.E.8
http://204.83.160.230/archive/w/images/fe8_6390.jpg
SPAD A2…これはさすがに危ない
http://www.aeroweb-fr.net/photos-avions/sources/220.jpg
Schump
- 私だけの杞憂でもなかったようですね。
ありがとうございました。
くり
- 蛇足かもしれませんが、古い木村先生監修の本の中に、
ライト/カーチスで先行したアメリカの航空機開発が、
第1次大戦前には戦雲を背景に急速に発達する英独仏といったヨーロッパの後塵を拝するようになり、
その当時のノースアイランドの米陸軍操縦士養成センターは、推進式複葉のライト/カーチス機を使用していたが、40人中11人の死者を出すという体たらく。
使用機材が悪さが指摘され(推進式複葉のエンジンとプロペラが乗員の背後についており、失速しやすい上失速して地面に突っ込むと乗員がエンジンの下敷きになる)、「航空先進国」イギリスからわざわざ設計技師を招いて作られたトラクター式練習機が傑作カーチス・ジェニー・・・
と言うくだりがありました。
グリーネマイヤ智久