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素人質問です。栄とハ25(115)とは細部が異なるということですが、具体的にはどう違うのか良くわかりません。 元GTII |
- 隼試作の頃のハ25は栄12型の試作機を抜き出していたようなので「同じもの」と言っても間違いではありません。烈風がキ83のエンジンで飛んだようなものです。
ハ115も栄21型の耐久試験を横目で眺めながら流用したものですが、栄21型はもともと十三試双戦に使用する予定だったのでプロペラを左右逆転させる必要があり、栄21型とペアで使われる逆転機構付の栄22型と外形を揃えるために逆転機構を内蔵することで大型化した減速器筐が中身の無いまま取付けられています。一方ハ115はそのような事情が無い分だけハ25に近い形状をしています。
BUN
- 以前BUNさんの回答に、「海軍は誉は自分たちののものとの認識があったので、キ84は疎ましい存在であった」旨の内容がありましたが、上記の回答からは、栄も海軍主導のようなニュアンスが読み取れるのですが、そうとらえて良いのでしょうか。
富士見町
- ほぼその通りです。
元々十試の試製発動機として、各社の技術力養成の為に海軍が発注した発動機群のうちのひとつが十試空冷六百馬力、すなわち栄の原型です。
疾風の件は軍需省体制下での発動機配分問題ですから隼の頃とは少し事情が異なります。
BUN
- ありがとうございました。
富士見町
- 米軍が調査した隼に搭載されていたハ25のスペックを見ると栄一一型とほぼ同じで栄一二型とは細部が異なっています。
胃袋3分の1
- 確かにそんな感じもしますけれど、海軍航空本部は栄一二型/NK1Cがハ二五だとしていますね。20年4月の一覧表で栄一一型/NK1Bは低空用でハ二五ではないとしています。
BUN
- この話は面白いので後で続きをやりましょう。
BUN
- 皆様、回答有難う御座いました。複雑な経緯もあるのですね。続きがありましたらどんどんお願いします。
元GTII
- 堀越・奥宮「零戦」にある
「キ43の発動機は12試艦戦よりも50馬力性能向上・・・」というのは何を根拠に言っていたのでしょうか?
若の里
- >9
ハ25こと九九式九五〇馬力発動機の取説では離昇990馬力となっています。
対して、零戦の栄一二型は離昇940馬力で、その差50馬力です。
片
- もし、その当時のキ43が取説どおりのハ25を載せていたとして、その場合、公称高度は3400mでしかないということになりますから、公称高度を向上させた栄一二型のほうが「性能向上型」ということになります。
片
- 奥宮、堀越「零戦」は他のデータと同じように簡単な一覧表を参考に離昇出力の数値だけを比較していると考えられます。ハ二五の昭和15年11月付の取扱説明書にある翼車径、増速比が栄一一型と同じであるといった情報の無いまま書かれた文章ではないかと思います。
BUN
- それはそれとして、栄一二型の点火栓高圧電纜は発動機前面でまとめられていますが、ハ二五は後面にまとめられています。
ハ二五の場合、前面に環状滑油冷却器を取り付けるという事情があったためと思いますが、外観上で最も大きく違っている点ではないかと思います。
他にも補器に違いがありますが。
片
- ハ25、つまり九九式九五〇馬力発動機という発動機の中で、翼車径・過給機増速比・圧縮比その他が異なる......という事は無いのでしょうか?
セミララ