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ガソリンエンジンと言う物は、シリンダの直径の大きさに約150mmまで、と言う限界があります。 これは、点火されたガソリンの炎の速度による限界です。 其の解決に、ダブルプラグを使うようなこともされているようですが、 実用化されたエンジンには、150を超え160とか以上のものも在るようです。 どのように解決されているのでしょうか? ユニークなものが在れば、教えてください。 青江 |
- 当時は150限界に対する理論的な裏づけは無かったんです。
実際第一次大戦時にボア160級は出現してますし、以降も類例はいくらでも存在します(そして、その多くは成功しなかった)
先に150超があり、どうも上手くいかないので色々調べたり工夫したりした結果、
どうやら150あたりが限界と判別するようになるのは第二次大戦後の事だったわけです。
SUDO
- 私は、約160mmと聞きましたが・・・
飛行機用エンジンのダブルプラグは、大ボアに対応、というのも勿論あるでしょうが、基本的には、信頼性確保という意味合いが強いと思います
大ボアで有名なドイツエンジンは、点火プラグが2本くっついて装備されており、「シリンダの離れた所からの同時点火」を狙っているわけではないようですね
セミララ
- >大ボアで有名なドイツエンジンは、点火プラグが2本くっついて装備されており
むかしの文林堂のドイツ機の写真集のキャプションには整備性のためだと
書いてあったのを記憶しております。
#Vバンクの裏側からプラグを取り替えるのは難しい?!
wittmann
- 点火プラグの位置は、適当に決められるものではなく、吸気された混合気の過流や濃度の適切な場所、もしくは温度の良い場所等、幾つかの条件によって縛られます。つまり、最適な場所は概ね一箇所なんです。離れた場所に一つずつ置いても、それほど効果は大きくないこともあるんです。更に離れた場所に一つずつ置いた場合、点火プラグのどちらかが不調だった場合に大きく性能が低下します(点火タイミングの狂いぐらいは簡単に起きますし、この同調は非常に困難です)
これに加えてDBでは、SOHCのV型、しかも倒立ですから、整備の都合上、配置できる場所というのも限られますので、バルブの開閉タイミングの工夫と、燃料噴射装置の場所と噴射タイミングの工夫で、あの側面配置点火プラグに濃い混合気を、うまく過流に乗せて送り込むようになってます。
SUDO
- BMW801も、2本の点火プラグがくっついて装備されているのですが、DB601等と同じ工夫(燃料噴射ノズル位置等)が成されているのでしょうか?
セミララ
- >5
BMWの事例は存じませんが、燃料噴射装置等の配置を積極的に工夫しなくても、プラグにとって最善の場所は限られるので(特にペンタルーフ型燃焼室ならば、頂点近辺のどっちかのバルブに近い場所でしょう)結局近接した配置に落ち着くことは珍しくないようです。
SUDO
- BMW801の場合は、他の2バルブ空冷星型と同様、シリンダヘッドは半球です
で、バルブは他国のエンジン同様、シリンダヘッドの左右に付いており、他国のエンジンで通常、シリンダヘッドの前後に付いている点火プラグが、BMW801の場合、2本とも前側に付いていると・・・
点火プラグの冷却を重視したのでしょうか?
浅学故、ドイツのエンジン以外で、2本の点火プラグが纏まって装備されている例を知らないので
セミララ
- >7
燃焼室に吸入された混合気は、吸気バルブの近くに溜まっていて、排気バルブの近くには、前の燃焼ガスの一部が残ってるんで、排気バルブの近くに点火プラグがあっても、それはあまり良好な着火をしません。
でも、吸気バルブの近くの点火プラグからですと、燃え広がった混合気が排気バルブ近辺に到達するのが遅くなり、それは高温化と異常燃焼等につながる危険性があります。一気に綺麗に燃えなくなる懸念もある訳です。
つまり、燃焼室真ん中から吸気バルブ近辺あたりに置くのが一番良い位置であり、続いて、片方を吸気バルブ側もう片方を排気バルブ側に置くとか、双方ともに吸排気バルブから適当に遠ざけた位置にする等の、2重点火の利点を活用した手段に進みだしたのが1920〜30年代なようです。
ドイツの固まって設置されたプラグは、信頼性、整備性、着火エネルギーの増大といった「より高性能な一個のプラグ」という特性で用いられていると判断できますが、この場合、並べておかれた2つのプラグがなるべく高度に同調していることが望まれます(そうでないと遅れて点火したものは殆ど意味を持ちません)離して置いた場合ですと、多少の同調のずれは許容できますが・・・。
固まって置かれたプラグは、超高性能な一発のプラグとして扱えるだけの、燃焼室内部の設計や過流生成、そして何よりも高度な点火機構を有しているということなのではないかと考えられます。
SUDO
- 御回答ありがとうございます
>ドイツの固まって設置されたプラグは、信頼性、整備性、着火エネルギーの増大といった「より高性能な一個のプラグ」という特性で用いられていると判断できますが、この場合、並べておかれた2つのプラグがなるべく高度に同調していることが望まれます
> 固まって置かれたプラグは、超高性能な一発のプラグとして扱えるだけの、燃焼室内部の設計や過流生成、そして何よりも高度な点火機構を有しているということなのではないかと考えられます。
この辺り、いかにもドイツらしさを感じます
セミララ