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隼の急降下制限速度は何キロなんでしょうか。というのは、穴吹軍曹の本を読んでいたら、430キロ位で過速状態と書いてあるようなことでした。 隼は500k以上の出せる飛行機のはずなのに、400キロ代で過速とは理解しにくいと感じました。 ログオン |
- キ43そのものの超過禁止速度については数値が見当たらなかったのですが、キ43IIならば形状、翼面積、重量が似通った零戦二二型の急降下制限速度である629km/h(ただし強化改修前は533km/h)と大きく異なることはないでしょう。
また、「430km/h位で過速状態」というのは、そのときの飛行状態を考慮する必要があります。
まず、キ43が最高速度を出せるのは、1型で4000m、2型で6000mという高度であり、地上付近よりも大気密度が低い=空気抵抗が小さいがゆえに、500km級の速度を発揮できるのです。
そこで、海面高度・公称出力(離昇出力及び全開高度における公称出力よりも低出力)条件における水平最大速度を近似計算してみたところ、面白いことに1型、2型とも430km/hくらいになりました。当然ながら、大気密度が高ければ超過禁止速度も下がりますので、「海面高度で430km/h」は機体側の限界(強度または操縦性)に近い可能性があります。
次に、何かの機動をしようという場合を考えると、機速が速ければ速いほど、同じ半径での旋回をしようとすれば大きなGがかかりますし、急降下からの引き起こしが間に合わずに地面と激突する危険も高まります。こういったことから航空機には各種の機動ごとに実施制限速度が定められていますが、「キ43の430km/h」は何らかの制限にひっかかるものだとも考えられます。
Schump
- まちがえた。強化改修前の二二型の急降下制限速度は、一一型の518km/hに近い値のはずですね。
Schump
- さらに申し訳ない。1.と2.の「二二型」は「二一型」の誤りです。
Schump
- 一式戦闘機一型の急降下制限速度は「計器速度で500km/h」
一式戦闘機二型(一型と同形状の主翼を持つ初期型)は「計器速度で600km/h」
キリのいい数字から判る通り、余裕を見ているようです。
BUN
- その過速というのは、フラッター等による制限速度に関するものではなくて、ただ単に、空中戦に適した速度に対して過速、という事ではないでしょうか?
坂井三郎氏は、「零戦の空中戦で常用する速度は150〜170kn」と仰っていますが、キ43の場合も、同じ位なのではないでしょうか?
セミララ