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フライバイワイヤに関する質問です。 以前、技術研究本部のサイトで自己修復飛行制御システムがトピックにあ がっていましたが、現在実用化されているフライバイワイヤ採用の機体は、 機体の一部が損傷した場合にどのように対処しているのでしょう? 予め損傷状態のプログラムを組んでおき、損傷状況に応じてロードするの でしょうか? また軍用機では、機外装備の状態に応じて飛行特性が変わったりすると思 うのですが、各種のパターンごとにプログラムがあるのでしょうか? それとも、各舵面を動かしてみて、機体の動きがどう変化したかのフィー ドバックを受けて制御しているのでしょうか? (そうすると、冒頭の技術研究本部の研究は何が凄いのかよくわからなくなってきますが…) ボルジャーノン |
- 本研究に関しては、MHIが技報を公開していますので参照の程。
http://www.mhi.co.jp/tech/pdf/391/P032.pdf
AP1
- ありがとうございます。
三菱重工の資料を見る限り、フィードバックを受けての制御はやってないみたいですね。
この研究のポイントとして、舵面損傷時にも最適な制御を行うというものあるというこ
とは、従来方式のフライバイワイヤを採用した機体では、舵面が故障した場合コントロ
ール不能になってしまうのでしょうか。
フライバイワイヤでなければ、故障してもある程度パイロットの感覚補正でコントロー
ルできそう(過去ログにもありましたが、イスラエルのF-15の事例など。。)ですが、フ
ライバイワイヤの場合、パイロットが感覚で補正しようとしても、意図した通りに舵面が
動くとは限らず、制御不能になりそうです…。
ボルジャーノン
- そのフィードバックというモノは何を指し示すのか今ひとつ理解しがたいものがありますが、舵面制御に関する逆行列式中における損傷したと思われる蛇面成分を機体運動に対する抵抗成分として定義し、他の舵面成分にて補正してやるだけの事です。
当然何らかの評価値(フライトコンピュータが最終的に判断した機体制御量)を基準とした制御する訳ですので、フィードバックが全く行われないという事はありません。
もっとも、損傷舵面の損傷状況、外形状況等をリアルタイムに補正し、、、ということをもってフィードバックというのであれば、それは今のところは不可能に近いでしょう。ま、不可能ではありませんが速度及び機体を出来る限り一定の状態にしつつ、各舵面の制御及び機体制御量のキャリブレーションという作業を必要とするため、すぐさま補正飛行が可能とは言えないでしょう。多分に数十分以上の時間を必要とします。
>フライバイワイヤでなければ、故障してもある程度パイロットの感覚補正でコントロールできそう
可能というだけであって、その確率は限りなく0です。
誰にでも容易に出来るのであれば、FBWなんか必要ないですね。
sorya
- >損傷舵面の損傷状況、外形状況等をリアルタイムに補正し
はい、そういう制御をしているのかなぁと。
当面は、ぐりぐり舵面を動かしてみるぐらいなら、故障箇所を捨てて残りの部分で制御な方向ですかぁ。
>誰にでも容易に出来るのであれば、FBWなんか必要ないですね。
F-117か何かで、なにか故障したら素直にベイルアウトしろとかいう話があったとかなかったとかありましたっけ。。
ボルジャーノン
- ぐりぐり舵面を動かすことでの準動的な補正方法はあり得るでしょう。ただし十二分すぎる時間があれば…という前提が付きます(戦闘中に1時間掛けて行いますか?)。それ以前に、損傷状況及び外形状況をどのようにすれば計測可能なのか、そしてそのフォローアップをするためのシミュレーション計算をどのように行うかという問題がつきまといます。不可能に近いということは、避けては通れないそれなりの理由を有するということなのです。
sorya