4654 |
もし日本海軍に艦爆が無く、母艦機に艦戦と艦攻しかなかったらどんな影響がでたでしょうか? 爆装艦戦はどの程度艦爆の代用足り得たでしょうか? 秦 |
- 艦爆が無いとは、急降下爆撃という戦術が見出されなかったのか、九九艦爆及び彗星の開発が悉く失敗に終わって太平洋戦争に使い物になる艦爆が登場しなかったのかで随分と話が変ります。
日本軍の艦爆は、輸入機である九四艦爆によって運用の研究が行われ、改良型の九六艦爆で時間を稼ぎつつ、国産機である九九艦爆を作り、艦爆による敵空母への先制攻撃という戦法に対応した彗星へと進み、此の間ずっとドイツ機の影響を受けつづけています。もしも九九艦爆ないし彗星が駄目でも、ハインケルかユンカースの急降下爆撃機を導入する等で取得すると思われます(まあ、それにも失敗するかもしれませんが)
よって急降下爆撃駄目っす論が主流になってしまったとかでもない限り、艦爆が無いという状況は基本的に無いでしょうし、その場合は戦闘機を代用艦爆にする筈も無いでしょう。
また運悪く九九艦爆世代すら得ることが出来なかったとした場合は、恐らく艦攻の増載で、水平爆撃と雷撃のコンビネーションによる敵主力艦攻撃を空母の主任務にするか、艦戦の多数搭載によって戦場上空の制空権を掌握するかのどちらかを行うと思われ、その場合、史実で艦爆が行った対潜哨戒等の軽易な攻撃任務は艦攻と艦戦で適宜受け持つ事になるでしょうが、対艦攻撃に艦戦を投入するという発想に達するかどうかは疑問です。
SUDO
- 艦爆を造らない、採用しないということであれば、敵空母攻撃用の一号航空母艦以下の高速空母が建造されないということでしょう。艦爆と蒼龍以降の建造とは密接な関係があるからです。
艦爆を造ろうとして、採用できないということであれば、それを戦闘機で代用するためには急降下爆撃が廃れ高速緩降下爆撃が評価される時代を待たなければなりません。簡単に言えば彗星の時代ということです。
BUN
- 日本海軍では、二座艦爆が試作されるようになる前の時期、急降下爆撃の初期の運用実験は単座艦戦で行われていました。他には三座艦攻しかなかったから、また、降爆に必要な機動性を持っているのは艦戦だから、という理由です。やがて、本格的な艦爆を開発するに当たり、それを二座にする方向性が定着してゆきます。しかし、この時期にも、単座艦爆の可能性は保たれ続けていました。航法の問題さえなければ、単座艦爆も実現していたかもしれませんし、それが艦戦と機体を兼用されるようなことも十分あり得ていたように思います。
片