4645 |
軍用機用大型レシプロエンジンの慣らし運転はどのように行われていたのでしょうか? 私が考えついたものとして 1)組み立て時、入念にクリアランス調整するので必要ない。 2)部隊に運ぶ際、巡航して済ませる。 3)3,000r.p.m.前後なので慣らし運転と通常運転の差異がない。 4)特に配慮していない。 などがありますがいかがでしょうか? また同様に現在のガスタービンエンジンはどうでしょうか? DDかず |
- 本題と逸れるかも知れないのですが、様々な考察の一助として。
仮にエンジンに慣らし運転が必要だとして、
それは、工場でテストベンチ上で適当な負荷を掛けて、
一定時間稼動させれば済む話ですよね。
実際に、そのような工程を経ている工業製品は
(僕の知ってるのは全部エンジン以外ですが)現在でも多くあります。
無頼庵
- またまた本題から離れてしまいますが、先代のMINIは、エンジンが車体に搭載される前に専用のテストベンチに固定され、慣らし運転がされていました。
(MINIの解説ビデオでそんなシーンがありました)
キリン
- ビルマの飛行第六十四戦隊で一式戦の整備をされていた上田厚士氏によると、新造機は飛行時間30時間くらいで戦地に送られており、そこから100時間までの間にエンジンを慣らしていたそうです。
具体的にどんな方法で慣らし運転をしていたのかは分かりませんが、回転数やブーストにいくらか制限をかけていたのではないかと思います。
T216
- 原則的に工場完成時にすり合せ運転をしています。
また戦闘機部隊で150時間程度使用したら交換するかオーバーホールの対象です。
新造の戦闘機が30時間も飛行してから補充されていたとしたら、他の部隊が内地で練習用に使用した中古機材ということになります。
BUN
- 組上げ終了時にならし運転を行いますが、これを台上運転と言っております。
台上運転を行う場合、そのままプロペラも着けづに回すと過回転や冷却不足になりますから使用航空機と同じような負荷を与える為に木製のムリネと云うプロペラもどき?を装着して実施します。台上運転では各回転数に於ける発生馬力や消費燃料、オイル消費、気化器、ミックスチャー調整等かなり細かくデータを取り当該発動機と共に送られ機体装着時の資料とされています。
また、この台上運転の後潤滑油を排出して金属などの不純物などが無いか検査するのも重要な要素となっております。従いましてならしと言うより、新規製造時又はO/H時の完成検査と言っていいでしょう。(タービンエンジンも略同じです)
点火栓
- 最近の航空発動機メーカは、慣らし運転について「自動車と違って使用回転域が限られておりそのように造られているのだから、最初からトロトロ回すな、目一杯回して構わない」と言っています。またならし(すり合わせ)を早める為にミネラルストレートオイルと云う添加物の一切入っていない鉱物油を50時間ほど使用しています。
点火栓
- 皆さん、ありがとうございます。
レシプロ、タービン問わずベンチで行うのですね。
DDかず