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小室直樹氏の本に飛燕はエンジンさえしっかりしていればP-51に勝る、 最強の戦闘機になったはずだ、といった感じの記述がありました。 確かに開発当初の飛燕・P-51は同じような性能です。その後はエンジン トラブルに泣いた飛燕と、よいエンジンに恵まれ「第二次大戦最優秀機」 となったP-51を比べてみると、そう主張したい心情はわかります。実際の ところはどうでしょうか、わかる方教えてください。 (Gスーツ・射撃制御装置・コクピットガラス・増槽と各種に新技術がつ ぎ込まれ、P-51の優秀さは機体性能によるだけでないことは理解している つもりです) たうりん |
- 何をもって最強とするかはわかりませんが、P-51D並みの機体にするには「エンジンをしっかりする」のではなくマーリン並の高ブーストで運転できる別のエンジンとそれを許す環境が必要ですし、同程度の武装とするには主翼を再設計しなければなりません。
三式戦闘機はエンジンとそれに関連する胴体、および主翼を別のものに換えることによりP-51Dと同等以上の戦闘機になり得るでしょう。
BUN
- どのような資料で性能が同じようだ、と確認されたかは判りませんが、実戦配備されたP51B型と飛燕1型を比べてみましょう。両機とも1943年初頭の段階で実戦配備されており、時期的にはほぼ同時期といえます。
P51B マーリンエンジン(型番忘れ)搭載/1400hp前後/700キロ超/時(高度8000m)
武装→12.7×4
飛燕1型甲 ハ40 1100hp前後/580キロ/時(高度5600m)
武装→7.7×2 13×2
もうこの段階で偉い違いである事がお分かりかと思います。
基本的に最高速度というものはエンジンや期待の状態が最良の状態で計測しているので、実戦配備のP51Bの性能が若干これに劣るとして、実戦配備の飛燕の全てが最良の状態にした(と言う仮定を持ち込んだとしても)としてもこの差はなお、埋めがたいものです。
これが「第二次大戦最優秀機」といわれる所以です。尤も、P51の成功にはマーリンエンジンによるところが大きいです。
余談ですが飛燕のスタイルは文句無しで格好いいですが、P51B型のレザーバック風防も中々味があっていいですよ(爆)
雪風
- >三式戦はエンジンと胴体および主翼を別のものに換えることによりP-51Dと同等以上になり得るでしょう
肝心な部分を変える必要があるが飛燕はポテンシャルの高い機体ってことですか?
架空戦記ファン
- >3. エンジンと胴体と主翼を換えるという事は、つまり新しい飛行機を作るということです。
ささき
- 2番の方はマーリン装備のデータを載せておられますが、初期のマスタングといえばアリソンV-1710装備型で1150馬力、615km/hとキ61とたしかに大差はありません。
それにしても、マーリンは日本の水準では想像も及ばないほどの高ブーストに引けるエンジンです。キ61自体は主翼、胴体の再設計もそれなりに行っており、別の主翼に付け替えることもある意味オーケーなのかもしれないのですが、マーリンのあのブースト値を見るといっきに気が萎えていってしまいます。
片
- >2
「マーリン並の高ブーストで運転できる別のエンジンとそれを許す環境」とは優秀な発動機を1400馬力どころではない緊急出力で運転できる高品位の燃料とその供給体制等のことです。2のような比較を行うとP-51Bが魔法のように素晴らしい機体設計ということになってしまいます。
BUN