4105 |
ユーゴ関係の資料を読んでいたらステルス機が墜落したという 事件についてのコラムのようなものが有りまして ステルス機は電磁波の反射を考慮して設計しなければならないため 被弾時に翼などにダメージを受けると比較的簡単に落ちてしまうという旨の ことが書いてありました。 船で言うところの余剰浮力が少ないといった感じでしょうか。 ネットで多少調べてみたところ被弾には強いと書いてあるところもあり 私は被弾には弱いと思うのですが結局分かりませんでした。 機種によっても違うでしょうがお答えいただければ幸いです。 過去ログを見たところステルス性のためにいろいろなものを犠牲にしているから 機動性は高くないといったことが書いてあったのですが 被弾については記述を見つけられませんでした。 私は被弾時の飛行能力も犠牲にしていると思うのですが。 アンリ |
- >被弾時に翼などにダメージを受けると比較的簡単に落ちてしまう
F-117 や B-2 に代表される形状ステルス機は機体の静安定性がゼロあるいはマイナスで、つまり操縦桿から手を離せばたちまちスピンに陥って墜落する性質を持っています。もちろん、それはフライトコンピュータシステムによって自動的に調整されているのですが、電気系や舵面や舵駆動系が被害を受けると飛行を継続できなる可能性はあります。
とはいえ、F-16 など最近の軍用機では運動性向上のため静安定性を意図的に低く設計している(安定性をフライトコンピュータの補佐に頼っている)機体は少なくなく、特にステルスだからと言って被弾時の飛行継続能力が他機種に劣るとは私には思えません。
ささき
- ささきさんも書かれていますが空力形状のダメージに対しては、その時の揚力と制御容量が足りていれば飛行継続できるでしょう。ステルス機という括りも被弾の状況も分岐が多すぎて、一般論としての強弱は意味が薄くなるかもしれませんね。
APOC
- しかし、最近の軍用機で「被弾時の飛行能力」を意図的に盛り込むのは戦闘ヘリや近接支援機(A-10 や Su-25)くらいかも知れません…。「逆は真なり」というか、たとえば A-10 の場合は二つの巨大なターボファン・エンジンポッドや二枚の垂直尾翼など、「飛行継続能力のためにステルス性を犠牲にしている」ところはあるかも知れませんね(^^;)。
ささき
- 丁寧なご説明。ありがとうございました。
言われてみればなるほどとうなずけるお話でした。
アンリ
- >3
F/A22には被弾したときコンピューターが「何とかがんばって飛ぶ」
機能がある、と雑誌に載っていたと思います。まあ、どこまでいけるのかは
微妙ですが。
(ヨーグモス)
- ↑それ、ロバスト(低脆弱性)制御という、ここずっと流行っている概念の下位にある、実装法の一つです。F22だからこそという異常なシロモンではありませんよ。要するに冗長性・確度向上演算の延長線上にあるものです。
sorya
- >5.エルロン故障時にエレベータの差動でロールの代わりを実現するとか、片発停止時の推力不均衡を自動的に中和するとか、フライバイワイヤーによる操縦系統の多重化機能ならエアバスなど旅客機にもありますね。
ささき