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艦船関係
Ans.Q

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917 司令塔の有効性についてお聞きします。
大和型やアイオワ級などは司令塔を持ち、厚い装甲を施していますが実際にここに砲弾が直撃した場合、中の人間や機材はどうなるのでしょうか?
装甲が持ちこたえたとしても能力を喪失するならいらない気もするのですが、ちゃんと保護することが出来たのでしょうか?
Mk.63 GFCS

  1. >実際にここに砲弾が直撃した場合、中の人間や機材はどうなるのでしょうか?

    以下は1916年のヂャットランド開戦のひとコマ(某著より引用)
    −(ヒッパー隊の)殿艦「フォン・デア・タン」は1919、「リヴェンジ」の1弾を後部司令塔基部に喫した。弾片は司令塔のスリットから内部に突入し、塔内の全員を死傷せしめ、有毒ガスは付近の換気口から機械(タービン)室内に侵入した。−

    >装甲が持ちこたえたとしても能力を喪失するならいらない気もするのですが、

    こらまた大胆なご意見ですね
    上記にも「後部司令塔」とあるようにとうぜん前部司令塔もあります
    司令塔に限らず死活的に重要な機能は主副2系統備えることが望ましいワケです
    1ヵ所しか設けられないときは艦橋や砲塔がもしもの時に機能分担するコトでしょう
    駄レス国務長官


  2. >1.
    × 開戦
    〇 海戦

    駄レス国務長官


  3. 正直な話、訳(趣旨)が判らない質問に対して、ピントはずれな回答がなされていると思います(ダレス閣下、御免なさい)。
    司令塔とは、大艦巨砲主義の時代において、砲戦時に艦長、司令官、司令長官等が内部に入って、細いスリットから外部の状況を見ながら各種の指示を出すところです。また、国や時代により多少の相違もあるでしょうが、操艦のための設備もあります。このため、日米の戦艦では、バイタルパートに準じた、あるいは同等の装甲防御がなされています。艦長等がやられては、適格な指示ができないと考えられたからです。
    一方、砲戦時の測距等は主砲や事実上無防御の艦橋に設置された測距儀等で行い、弾着観測は(多分)事実上無防御の艦橋で行い、射撃に必要な計算等は防御区画内の方位盤等で行ないます。
    しかし、考えようによっては、必ずしも必要ではありません。そこで、英国では、KGV級戦艦では廃止しています。ビスマルクとの砲戦では、POWの艦長は艦橋にいました。
    次に、回答の後部司令塔というのも変だと思います。後部艦橋の誤解あるいは誤記ではないでしょうか。但し、小生は、挙げられた本は読んでいませんが。
    さらに、巡洋戦艦は、速度のために防御を犠牲にした艦種です。従って、28センチ砲を搭載した巡戦の防御が38センチ砲に対して不充分であっても何ら不思議ではありません。

    US


  4. >3
     ビスマルクとの交戦時にリーチ艦長が艦橋にいたのは事実ですが、KGV級に司令塔はあります。もっとも、装甲厚は3-4インチで、弾片防御程度のものですが。
     あと、第1次世界大戦時のドイツ巡洋戦艦の防御が38cm砲に対するものではなかったかもしれませんが、かなりの防御力を有していたことは有名です。
     質問は、アイオワ級等の司令塔は充分な装甲を有していたが、それだけで大丈夫だったのかということでしょう。それに対して、スリットから弾片が突入した場合は塔内の全員が死亡したという実例を即時に出されてきたのは、専門家の意見として謹聴に値するものだと思っております。実際、アイオワ級でもスリットはあるのですから。
     
    hush


  5. 4> 
    (1)一部訂正させて頂きます。KGV級戦艦では、「事実上」廃止しています。
    (2)本来の質問は、第1行目に「司令塔の有効性についてお聞きします。」とあります。これは、「司令塔の『防御の』有効性についてお聞きします。」という趣旨でしょうか。
    (3)「装甲が持ちこたえたとしても能力を喪失するならいらない気もする」と記されていますが、どの様な事実、事項を念頭においてらっしゃるのかが不明確です。また、司令塔の役割をどの様に考えていらっしゃるのかも不明です。

    UK


  6. >3
     フォン・デア・タンは前後部に司令塔を持ち、前部は250mm、後部は200mmの装甲に囲まれています。
    >5
     質問に「砲弾が直撃した場合」とありますので、防御についてと考えておりましたが、質問者ではありませんので、御本人が書き込まれるのを待ちます。
     
    hush


  7. 質問のしかたが悪かったようですいません。
    お聞きしたかったのは
    1.大和型やアイオワ級は装甲で守られている司令塔を持っていますが、戦艦からの砲撃が直撃した場合、装甲が持ちこたえたとしても中の人員、機材は大丈夫だつたのか。
    2.もし装甲が耐えても中が壊滅的被害を受けるのならば「装甲で守られた司令塔」は必要ないのではないか?
    普通に指揮機能を持つだけの部屋を設ければよかったのではないか?
    この二点です。
    Mk.63 GFCS


  8. >7
     直撃を受ければ問題を生じるでしょう。
     しかし、艦橋には防御力は実質的にはありません。したがって、3で仰ってられているプリンス・オヴ・ウェールズのケースや、武蔵の被爆のケース等、直撃を受けた場合、指導部が全滅、もしくは、それに近い状態に簡単に陥ります。後者の武蔵の場合、艦長が負傷、航海長以下が死亡しており、第2艦橋で副長が操艦を継続しています。青葉や、サン・フランシスコ、アトランタでも艦橋への直撃により指揮官が死亡しています。
     これに対し、司令塔は艦橋よりも目立ちません(アイオワ級の場合は艦橋内にありますが、大和級の場合は艦橋基部にあります)し防御力もあります。したがって、一撃で機能を喪失する可能性は低くなります。これが司令塔の存在意義であると思っています。
     もっとも、3で仰っていることは歴史的には正しくて、KGV級の司令塔ではネルソン級よりかなり薄い装甲となり、真珠湾で沈められたアメリカ戦艦の改修時には巡洋艦の司令塔並に薄められています。アイオワ級の場合は改造されませんでしたが、モンタナ級が実際に建造された場合、その方向にいった可能性は高いと思っています。一方、他の国の海軍はどうだったのかは存じませんが、第2次大戦終了までに、他に司令塔の全廃もしくは軽装甲化したという話は聞きません。
     現在では砲撃される可能性は低いですが、操舵室やCICに弾片防御のケブラー程度は装備されています。
     
    hush


  9. >7.

    Q1.
    大丈夫ではありません
    >1.参照

    Q2.
    オールオアナッシングの極論に走り過ぎてると思います
    飛来するのは大口径の戦艦の主砲弾だけじゃありません
    補助艦艇含む中口径以下の砲弾や飛行機の機銃掃射もあります
    大口径弾にしたって装甲を正撃する確率はきわめて低く多くは斜撃や至近着弾の弾片を弾き返すケースとなるでしょう
    駄レス国務長官


  10. >3
     ビスマルクとの交戦時にリーチ艦長が艦橋にいたのは事実ですが、KGV級に司令塔はあります。もっとも、装甲厚は3-4インチで、弾片防御程度のものですが。
     あと、第1次世界大戦時のドイツ巡洋戦艦の防御が38cm砲に対するものではなかったかもしれませんが、かなりの防御力を有していたことは有名です。
     質問は、アイオワ級等の司令塔は充分な装甲を有していたが、それだけで大丈夫だったのかということでしょう。それに対して、スリットから弾片が突入した場合は塔内の全員が死亡したという実例を即時に出されてきたのは、専門家の意見として謹聴に値するものだと思っております。実際、アイオワ級でもスリットはあるのですから。
     
    hush


  11.  御免なさい10は間違いです。
     可能であれば、削除してください。
     
    hush


  12. 『司令塔に直撃弾があっても内部の指揮機能は保全されるか』という質問に対して、司令塔ではなく非装甲の艦橋において被害があったことを挙げるのは不適当ではないかと思われます。
    単に『直撃であれば防御されるとは言いがたい』『ただし小口径砲弾・弾片に対する防御は期待できる』だけで良いのでは、と。
    むらーびと


  13. 暇を見つけて、司令塔に大口径弾が直撃した事例を調べてみたのですが、なかなか見つかりませんね……。
    ただ、司令塔と同じように『重装甲であり』『内部に精密機械をおさめている』主砲塔への直撃弾があった場合に(裏面剥離を除けば)貫通されない限り砲撃能力を保っておりますし、司令塔の機能は保たれるのではないでしょうか。

    一方で、hush様が指摘されているように、新戦艦群の司令塔が巡洋艦程度の装甲しか持たないあたり、大口径弾への対応よりも中小口径砲弾・弾片への防御へと力点が移っていることも事実ですね。
    このあたり、用兵側・設計側の意図の変化を感じられるようにもおもいます。
    むらーびと


  14. >3

    無知識であまり裏付けもとっておりませんが・・・。
    日本海軍の場合、司令が居て艦長が居るケースが自分の知識の中では多いです。自分の頭の中では、艦長は防空指揮所やら戦闘艦橋で指揮。

    司令は司令塔の様な印象が有ります。
    暇人


  15. >13.
    >司令塔の機能は保たれるのではないでしょうか。

    司令塔に大口径弾が直撃しなくとも至近弾の破片がスリットより突入して内部の人員を死傷した例としては>1.の他にも日本海海戦における「日進」があります
    以下「三十七八年海戦史」より引用
    ― 就中午後四時過前砲塔ニ中リ炸裂セル巨弾ノ破片ノ如キハ飛ンデ司令塔ニ入リ三須第一艦隊司令官ヲ傷ツケ第一艦隊参謀海軍中佐松井健吉及ビ下士卒三名軍属一名戦死シ(後略)
    この状況では司令塔の機能は保たれるとは言いがたいでしょう
    駄レス国務長官


  16. お話を聞かせて頂いた限り、厚い装甲を施していてもやはり安全とは言い難い様ですね。
    Mk.63 GFCS


  17. だからと言って装甲が一切無用と言うハナシではありません
    駄レス国務長官


  18. 良くわかりました。
    ありがとうございました。
    Mk.63 GFCS



916 大鳳の爆沈についてお尋ねします。
多くの記述に「突然爆発した」とあるので、上層部(少なくとも小沢中将)は危険を認識していなかったことが示唆され、この意味ではこの事象は人災と言えます。

さて、どの記述を見ても前部エレベーター口を塞いだために、ガソリン蒸気が格納庫に充満して爆発に至ったとあり、定説のようになっていますが、これはどうなんでしょう。
奥宮正武氏の著作を見ると、司令部付として大鳳に乗艦していた塩山技術大佐という人が、この閉塞作業に立ち会い、それが終わって艦橋で報告したのが一四〇〇頃(ちなみに被雷が〇八一〇で爆発は一四三二)とあります。

(1)つまり閉塞作業が終わってから爆発までの時間が短く、作業をやろうがやるまいが結局爆発は起こったのではという疑問が生じます。このあたりの経過に詳しい方がいましたらご教示ください。あと、前部エレベーターが止まった位置はどこでしょう?
(2)ダメージコントロール責任者(運用長?)が不慣れだったとの記述を見たことがありますが、これの真偽のほどは?
(3)爆発の危険を認識し、進言した者はいなかったのでしょうか?
(4)実際問題格納庫の喚気を行う抜本的方法はあったのでしょうか?

以上、ご教示いただければと思います。

とおり

  1. (1)のみ
    ガソリン蒸気は比重3〜4で空気(同1)よか重いので上方に拡散せず低所に停留しますから前部エレベーター口を塞いだこと自体は無関係じゃないでしょうか
    駄レス国務長官


  2. なるほど、駄レス国務長官さんは定説の中の因果関係には否定的なわけですね。

    ちなみに、ガソリンタンクの中身の投棄というのは技術的に困難だったのでしょうか。
    とおり


  3. >2.
    被雷時に亀裂を生じた軽質油タンクは水線下ですから汲み出すにしても時間が掛かりますし艦周囲の海面に広がればまた問題になるかと
    活性炭みたいなのを大量に投下して吸着させるなんてのは如何でしょうか(思いつき)

    駄レス国務長官


  4.  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%B3%B3_(%E7%A9%BA%E6%AF%8D)
     こちらは御覧になられましたでしょうか。Wikipediaですので、正しいのかどうかは存じませんが、(2)以外は大体の回答が出ています。
     なお、藤井非三四著「レアメタル」の太平洋戦争(2013年Gakken)に、大鳳の軽質油管が、物資不足のために、白銅ではなく、鋼製であった可能性を指摘している部分があります。このため、接合部が外れて艦内に燃料が漏れたという考えです。
     また、 https://www.jstage.jst.go.jp/article/ran/46/0/46_KJ00001929649/_pdf は、興味深いのでご一読をお勧めします(2は1ページ目しか見つかりませんでした)。
     
    hush


  5.  https://www.jstage.jst.go.jp/article/ran/47/0/47_KJ00001930024/_pdf
     こちらが2です。
     
    hush


  6. >3

    給油のために格納庫まで配管が来ていますよね(違います?)。そこから先で何か捨てる手段がなかったのかなと。

    >4, 5

    すみません、なんとWikiを見落としていました(引用文献の「丸」にヒントがありそうですね)。しかし「大爆発1,2」の文献は良いですね。理論的に状況が考察されており、ガソリン漏出とか混合気爆発のイメージが具体的になりました。多謝です。

    ちなみに火気厳禁などの話はあちこちにありますね。そんな状態で戦闘できるはずもないですが、なぜ艦長が一時避退の判断をできなかったのかが疑問です(実態を把握していなかった?or把握していたが、爆発しないと思っていた?or手遅れと思って放置した?)。


    とおり


  7. >6
    >そんな状態で戦闘できるはずもない
     なぜ、そう思われるのですか。爆発の瞬間、艦は着艦を行っています。
    >なぜ艦長が一時避退の判断をできなかったのか
     船体放棄という意味でしょうか。艦は、事態に対応しようとしているのに、放棄しようという艦長がいたら、そちらのほうが問題でしょう。
     
    hush


  8. >6.
    >給油のために格納庫まで配管が来ていますよね(違います?)。そこから先で何か捨てる手段がなかったのかなと。

    引火物を広範囲に撒き散らさず可及的速やかに局所に閉じ込めるべしというのが>3.の主旨です
    駄レス国務長官


  9. >7

    爆発の原因はご紹介いただいた文献2(あるいは巷の定説)によるとガソリンと空気の混合気になんらかの火花etcの着火とありますね。多分着火の元は永久に分からないかと思いますが、文献2にある機体の着艦(前部エレベーター付近での排気炎かブレーキの摩擦etc)だったと仮定しますと、この時は敵機が来ていないので、着艦自体は通常の飛行作業とあまり変わらない状態と思われます。しかし、それが原因で爆発が起こったとすると、これは艦自体が戦闘どころか、通常の作業にも耐えない状態になっていたと結論できます。
    (ちなみに戦闘とは敵の攻撃を受けている状態をイメージしております。おそらく塞いだ前部エレベーター部に銃撃を受けただけでも爆発したのではないでしょうか。つまり、戦闘時には非戦闘時よりも爆発の機会がはるかに多くなることが容易に推察されます)

    では、着火の原因が艦内の火花だったとします。これはさらに性質が悪く、交戦とは関わりなく、通常に、当たり前に艦内で起こっている事象の範囲内で着火・爆発が起こったことになります。従って、この場合も、戦闘どころか通常の作業にも耐えない状態だったということが分かります。
    つまり、結論としては、一四三二の時点では、如何なる手段を取っても手遅れだったということです(奇跡的な幸運が無いかぎり)。

    では、被雷した〇八一〇直後にすでに手遅れになっていたのでしょうか。百パーセントとは言えませんが、よほどヘマをしない限り、爆発の危険は無かったと考えられます。その後も艦内では第二次攻撃の準備をしており、着艦した飛行機もたしかあったと思います(つまり火花も結構出ていたと思われますが、爆発しなかった)。

    従って、手遅れでない状態(〇八一〇)から、手遅れ(一四三二)に至るまで、どこかに分水嶺となるべき時期があったと考えられます。爆発するかどうかは多分に運の要素も絡むと思われますが、その分水嶺時期以前に戦場から避退し、修理に専念していれば、艦の喪失は防げた可能性があるというのが私の結論です。
    もちろん、分水嶺がいつなのかは誰にも分からないでしょうが、少なくとも戦場から避退しなかったゆえに最善の対策は取れていなかったと思います。

    ちなみに、常識的に考えれば、ガソリン漏出個所は前部エレベーター下方付近ですから、混合ガスを格納庫に充満させないためには、後方(たとえば後部エレベーター)から前方に流れる気流を作るべきだったと考えております。多分当時もこれを考えた人はたくさんいたと思われますが、戦場にいては、そんなこと(最低限、艦尾を風上に向ける)ができるはずもなかったということでしょう。

    「文献2」にあるガソリン気化をかなり防げる手段(泡沫消火剤)に当時の人が思いいたらなかったのが残念です。



    とおり


  10.  攻撃する相手を見つけ、搭載機を発艦させ、収容し終わるまでを戦闘と考えておりました。したがって、用語の解釈の違いなのだろうと思いますが、戦闘時でなく、作戦時とすべきでした。失礼しました。
     大鳳の格納庫側面は爆発事故が起きた場合に吹き飛ぶように開口部を鉄板で覆っています。実際、乗員は側壁を破壊していますが、これは、前期の開口部の蓋を外したという意味だろうと思います。さらに、換気装置を最大にしております。また、泡沫消火装置は1921年に日本でも発売されており(これがフォーマイトFormiteという会社のものだったので、泡沫と名付けられたとか)、 http://www.shippai.org/fkd/cf/CB0011023.html によれば、大鳳は泡沫消火装置を採用しています。
     したがって、当時としては考え得る限りの対策を立てており、指導部としては、魚雷1本程度ではこの艦は沈まないと信じていたのだろうと思っています。つまり、実態は把握していたが、作戦行動を停止するほどの状況下になかったということなのでしょう。
     
    hush


  11. >10

    >つまり、実態は把握していたが、作戦行動を停止するほどの状況下になかったということなのでしょう。

    多分、指導部は爆発するとは思っていなかったのでしょう。


    ちなみに泡沫云々は、「大鳳の大爆発1」p64、「2」でも言及があります。
    とおり


  12. >11
    >言及があります
     はい、ありますが、大鳳には装備されていなかったような書き方ですので。
     
    hush


  13. >12

    ご指摘感謝いたします。
    とおり


  14. 前後部エレベーターを両方下げられれば格納庫内の通風をはかれた、ということなのかもしれませんが、そもそも前部エレベーターが上から1mくらいで停まって動かなくなっているのですから、その後にその1mを埋めて上を飛行機が通れるようにした措置とは無関係に「駄目」だったのじゃないかと思います。

    上記見解にたつならばあまり意味のある論議でもないことだとは思いますが、「閉塞作業」というよりは「地ならし」であるわけですから、一四〇〇になって突然塞がったわけでもないのではないかと思います。


  15. >14

    ご指摘ありがとうございます。私もそのようなイメージを抱いています。
    前部エレベーターの止まった位置が飛行甲板艦下1m程度ということなので、甲板の厚さや天井の鉄骨等を考えれば、塞いでなくても通風孔たりえる隙間はもっと狭かったかなと想像しています。

    あとは、格納庫内にある、防火鎧戸なるものの隙間を塞いで、混合気を前方の空間に限局できなかったのかとか、逆に全部開放して、後部エレベーターから、格納庫内を吹き抜ける気流を作れなかったのかとか、いろいろ疑問が生じるわけです。
    (このあたりは、塩山大佐の著作もあるようなので、ある程度情報が得られるかなと考えています)



    とおり



915 以前、あとから追加してしまった物を改めてここに追加します。
昭和11年制定され大和型戦艦等に適用されたという檣楼施設標準の詳細な内容はどういう物だったのでしょうか?
また、それ以前はどうなっていたのでしょうか?
Mk.63 GFCS

誰か答えて下さい。

914  艦船の旋回性能について質問です。

 漠然とした質問で大変恐縮ですが、蒸気機関普及後の艦船に求められる旋回性能(用兵側の要求と実際の性能とそれに対する用兵側の評価)は歴史的にどのように推移しているのでしょうか?

 魚雷登場前は衝角戦術に対応することを求められ、魚雷登場後は魚雷を回避する事が念頭に置かれたのではなかろうかと思うのですが、だとしたら潜水艦以外からの水上艦にたいする雷撃の可能性が無くなった現代は何を基準に旋回性能を求めてるのかわかりません。また、爆撃や雷撃を回避する上で個々の艦の旋回性能について、用兵者たちが満足していたのか不満だったのか・・・目立った問題を抱えていた一部の艦についてしかわかりません。
 機関の性能と速度に関する資料は割と見つけられるんですが、旋回性能に関する資料はなかなか見つけられず困っています。
おうる

  1.  現代の水上艦艇に対する主たる脅威は、機雷を除けば、対艦ミサイルと魚雷、それに空爆であり、回避よりも、いかに探知し迎撃するかに重点がおかれると思います。したがって、速度や旋回性能は以前よりも重視されないはずです。
     超低空から飛来する対艦ミサイルや航空機、ステルス機、潜水艦からの脅威に対応するのに、旋回性能がよいということは重要かもしれません。しかし、直前まで探知できなかった場合、より重要なのは近接対空火器や欺瞞装置の即応能力ではないでしょうか。
     高速が有利とされた時代の細長い船型は、現代では必要とされていませんし、可変ピッチ・プロペラの採用により、旋回能力は随分と改善されているはずです。しかし、旋回性能がよければ回避できるかというと、それは二義的なものになろうかと思います。
     したがって、現代の艦艇に求められる旋回性能は、一般船舶と同じく、衝突回避が基準になろうかと愚考しております。
     もちろん、浅海域や機雷の敷設される海域での行動が求められる場合は別問題となりますが、それは質問のご趣旨に沿うものではないと思います。
     また、用兵者が満足していたかどうかというのは、対艦ミサイル、特にシー・スキマーの脅威が重視される以前の話でしょうが、艦種によって、艦によって異なると思います。つまり、巡洋艦や駆逐艦のような艦艇の場合は高速力発揮との兼ね合いになるでしょうが、松級のような駆逐艦の場合はどうかと考えていくと、あまりに広範となり、資料も持ち合わせておりませんので、お許しください。
     
    hush


  2. 対艦ミサイルがホップアップ機動を取る理由の一つに『レーダー反射面積を増大させるため』とあることを考えると、現代艦艇であっても回避運動を行うこと(そのために旋回性能を求めること)は有り得るのではないでしょうか
    むらーびと


  3. >2
     SSM-1B(90式艦対艦誘導弾)の場合、飛翔速度は1150km/h、秒速に直すと319m/sです。そして、目標の約30kmでレーダーの探知可能位置に到達します。そこから、ポップ・アップする場合、通常のシー・スキマーは目標の10km手前で行います。したがって、仮に30km手前で探知した場合1分30秒の、10km手前での探知の場合は30秒の余裕があります。
     その30秒から1分30秒で急速回避をしてレーダー反射面積を最小にするとします。しかし、回避行動は人の命令で行うものですから、タイム・ラグが生じます。また、船は自動車のようにすぐに舵は効きませんし、相手はレーダーで追尾してきます。しかも、30ノットで航行していたとしても、56km/h、秒速16m/sの移動速度でしかないのです。
     このこと考えると、探知面積を極小化するより、自動化されたCIWSで迎撃したり、チャフやフレア、ECM等で無効化するほうが有効なのです。
     実際、SSMがポップ・アップPop-upした時に迎撃されて撃墜される率が高くなってきており、このため、初期のものは別として、現代の対艦ミサイルはポップ・アップしないのが通常になっていますが、これは回避能力の向上に由来するものではないのです。
     したがって、対艦ミサイルのために旋回性能を向上させるというのは、ないよりはましという程度のものであり、二義的なものということになるのです。
     
    hush


  4. 実際、アーレイ・バーク級や本邦のDD・DDGの旋回性能は(全長や排水量を考慮すれば)相当にコンパクトなものです
    あれが『衝突回避のため』のみであるとは、到底思えませんが……

    前後方向に長さのある艦艇の場合、正横を向けているよりは正対した方がレーダー反射面積(あるいは被弾面積)は各段に減少することは想像に難くないことと思いますが、いかがでしょうか


    むらーびと


  5. >4
     「衝突回避のためのみ」と書いた記憶はないのですが…。私が書いているのは、「現代の艦艇に求められる旋回性能は(中略)衝突回避が基準」であり、「対艦ミサイルのために旋回性能を向上させるというのは(中略)二義的」であるということです。したがって、対艦ミサイルに対する防御としては、「探知面積を極小化するより」、「近接対空火器や欺瞞装置の即応能力」のほうが重要であるというのが主旨です。ただ、そのように読まれてしまったのは、私の文章能力の問題でしょうし、煽るような書き方になった部分は反省すべきかなと思っています。
     それはともかくとして、現代の艦艇が旋回能力を向上させたのは、1で申しました「高速が有利とされた時代の細長い船型」が採用されず、安定したプラットフォームと搭載兵装の合理的な配置のために全長が短縮された結果であろうと思っております。
     
    hush


  6. 対艦ミサイルには止まっているも同然の水上艦ですが、魚雷 (現代なら当然誘導タイプ) には旋回性能を高めるとこで、回避ないしは被害を局限する可能性が高まるのではないでしょうか。
    DDかず


  7. >6
     ですから、1で「潜水艦からの脅威に対応するのに、旋回性能がよいということは重要かもしれません」と書いておりますが。
     
    hush


  8. >7
    その戦術的意図で高い旋回性能を得ているのではないのでしょうか。一般船舶基準や全長短縮による結果ではなく。
    DDかず


  9. >6
     あっ、御免なさい。
     7ゆえに衝突回避が基準ではないということですね。
     そういう意味では、ガスタービン、電気推進といった、急速に全力発揮できるとか、可変ピッチ・プロペラの採用というのは、攻撃回避という努力の現われなのでしょう。
     ただ、仰られるように誘導魚雷で攻撃された場合、旋回回避って、どこまで有効なのかと思っております。また、最近の魚雷は非常に高速なものも現れていて、多分、非誘導型だと主もいますが、200ノットに達するものも現れています。
     したがって、回避よりも、デコイのようなもののほうが有効であり、それより前に、ステルス化のように、見つからないようにすることのほうが肝要であろうとは思っています。
     
    hush


  10. >8
     一般船舶基準で考えると、明らかに現代の軍艦は高機動です。
     これは比較対照物があまり違いすぎますが、VLCC(30万総トン級の超大型石油タンカー)だと、直角に曲がるのに10-15分、最小旋回半径は900mで、一周するのに30分、満載状態では、全力から静止まで3-4kmもかかってしまうわけですから(8kmという資料もあります)。
     したがって、「衝突回避が基準」というのは極論です。撤回します。
     御指摘感謝申し上げます。
     
    hush



913 過去ログを検索したのですが、該当するAns.Qを見つけられなかったので質問します。

このところ海防戦艦に興味を持っていまして、海防戦艦について詳しく解説した本を探しています。

通常の(?)戦艦を解説した本はたくさんあるのですが、海防戦艦に関する本は見つけることができません。
古本でも構いませんので、どなたか御存知の方がおられましたら御教示方お願いします。
初心者

  1.  海防戦艦に関しては、雑誌「世界の艦船」1975年3月号(だと思います)の北欧三国海軍特集号に、北欧3国限定ですが、記載がありました。
     海防戦艦に限定した本は和書にはないと思いますが、三脚檣 http://www.ironclad.saloon.jp/index.htm を主宰されている
    新見志郎様の「巨砲艦」(光人社NF文庫) http://www.kojinsha.co.jp/nf0067.html は、「世界各国の戦艦にあらざるもの」という副題を持つように、モニターを中心としていますが、海防戦艦に関心を持たれるようでしたら、とても興味深い本だと思っております。
     
    hush


  2. hush様に御回答いただけるなんて光栄です。
    hush様の博識と誠実な回答ぶりには、毎度毎度感心しておりますので。

    世界の艦船のバックナンバーと、新見氏の著作も御紹介いただきましてありがとうございました。
    早速これらを入手してみたいと思います。
    初心者


  3.  身に余るお言葉の数々、恐懼致しております。
     世界の艦船の1975年3月号(それで間違いないのは確認しました)ですが、入手はかなり難しいと思います。
     出版元の海人社のバック・ナンバーにはありませんので、古書店となるのですが、あればそれほど高くはないと思いますが、捜すのは大変だと思います。
     一応、古書店情報を探ってみたところでは、1975年一括8000円とか、Yahooオークションで同2000円というのはありますが、ちょっと高いように思います。
     あとは図書館ですが、市町村の小さな図書館でも、都道府県内の蔵書を調べてもらえますし、取り寄せもしてもらえます。ただし、古い雑誌は処分されてしまうことも多いので、難しいかもしれません。
     うまく入手できることを祈念しております。
     
    hush


  4. hush様、おかげさまで、「世界の艦船 1975年3月号」と「巨砲艦」を無事入手することが出来ました。

    「世界の艦船」の記事では、「北欧型海防戦艦の誕生と発達」以下の記事が非常に参考になりました。海防戦艦の詳細なスペックも表で示されていましたし、はじめて知る内容がほとんどであり、大変勉強になりました。

    「巨砲艦」も大変興味深い内容でした。
    三景艦やフューリアスなど取り上げられていたのは意外でしたが、「戦艦にあらざるもの」という定義からいろんな船が取り上げられており、知らない情報ばかりでした。

    大変に有用な書籍を御紹介いただきましてありがとうございました。



    初心者



912 最近、色々と質問をしてすいません。
大和型の計画案の一つ、A140-A及び参考案のA1についてです。

歴史群像の大和型戦艦2において昭和10年4月10日に主砲が45口径に改められたと記載されていますが、という事はこの両案は50口径なのでしょうか?
また、同書籍に掲載されている防御要領についてですが
・17.5度傾斜部というのがありますが前後の記載から見ると甲板の装甲という認識でよいのでしょうか?
・砲塔甲鈑は砲塔の何処の部位を指しているのでしょうか?
・舷側装甲に使用しているのはVC甲鈑でしょうか?
機関部は馬力の値(合計とディーゼルとボイラーに分けた場合の物)のみ記載されていますが具体的に何を何基、どのように搭載するつもりだったのかは分からないのでしょうか?
燃料搭載量は何tだったのでしょうか?

多くなりましたが以上が疑問点です。
分かる方が居られれば教えてください。
Mk.63 GFCS

  1. すいません。
    一個忘れてました。
    上記の案とは直接関係ありませんが、昭和11年制定され大和型戦艦に適用された檣楼施設標準の詳細な内容はどういう物だったのでしょうか?
    Mk.63 GFCS


  2. ・砲身長は50口径です
     砲身・砲塔重量ひいては排水量が過大となるため45口径に縮小されたワケです
    ・17.5度傾斜部とは舷側装甲帯の下半分のコトです(上半分は25度)
     艦幅縮減と艦内容積確保のため20度と14度に緩和されたワケです
    ・最厚部と見るのが妥当じゃないでしょうか
    ・VH甲鈑の制式採用決定が昭和12年ですからそれ以前はVCと見るのが妥当じゃないでしょうか
    ・主缶は8基です(前後2基×4列)
     タービン主機は132,000shpで金剛型(最上型の1割減格)の136,000shpより微減ですからマイナーチェンジ版と見るのが妥当じゃないでしょうか
     力量がディーゼル主機の68.000shpの倍近くあるのでタービン4軸+ディーゼル2軸の6軸推進であった可能性が在ります
     ディーゼル主機の型式など詳細はこの時点では未定と見るのが妥当じゃないでしょうか(計画時点で決定したら建造時には陳腐化の可能性大)
    ・燃料積載量は3,650トンです
    駄レス国務長官


  3. 回答してくださりありがとうございます。
    失礼かもしれませんが、それらの情報はどこで確認できるものなのでしょうか?
    信用してない訳ではないのですが、出来る限り自分の目で確かめてみたいのでよろしければ教えてください。
    Mk.63 GFCS


  4. >3.
    Lengerer & Ahlberg, The YAMATO class and Subsequent Planning. Nimble Books 2014
    なお6軸推進については小職の見立てです
    駄レス国務長官


  5. なるほど、ありがとうございました。
    しかし、17.5度傾斜部が14インチもの厚さを持つ理由が気になります。
    50口径を想定しているとはいえ大和より格段に厚い……
    Mk.63 GFCS


  6. >5.
    その数値(14-0)は厚さ(in)でなく高さ(ft-in)です

    駄レス国務長官


  7. では厚さは何mmなのでしょうか?
    Mk.63 GFCS


  8. >7.
    >4.には書かれてません
    貴方の知りたい事が全て何処かに書かれてるとは限りません
    駄レス国務長官


  9. もちろんそれはしっています。
    しかし、356mmと書かれた物も見た事があり、それ以外の部位が厚さについて記述していると思われるのにここだけ厚さでは無いのは不思議に思い質問しました。
    Mk.63 GFCS


  10. >9.
    >4.にはheight(ft-in)となってたのですが25度の上半分17-6と足しても31-6(9.6m)にしかならないのでthickness(in)の間違いみたいですね
    25度部分445mm、17.5度部分356mmと見て良いでしょう(いずれも最厚)
    何故その厚さかまでは判りません
    駄レス国務長官


  11. 25度部分は17inch-6inchと書かれた資料もあったので432mmではないでしょうか?
    Mk.63 GFCS


  12. >>11.
    25度部分が17inchより6inchに減厚して直下の17.5度部分が14inとなるのはおかしくないですかね
    駄レス国務長官


  13. 下部の装甲との接合部付近の値ではなく、重要度の低い別の部分という可能性はありませんか?
    Mk.63 GFCS


  14. >13.
    重要度の低い別部分の甲鈑厚が6in一種類だけとは考えにくいんじゃないでしょうか
    駄レス国務長官


  15. たしかにそうですが、駄レス国務長官様のおっしゃった通り下部の装甲との接合部の厚さというのも不自然ですし、ftの値とinchの値を繋ぐのにハイフンはよく見かけますが同じ単位の値で小数点の部分をハイフンに置き換えて繋ぐのはあまり見ない気がします。
    Mk.63 GFCS



911 かなり初歩的な質問なのですが、過去ログ見ても見つからなかったのでご教授ください。
ロシアのタイフーン型原潜ですが、従来は水中排水量が48000tと様々な本に書かれていましたが、今年の世界の艦船増刊・世界の海軍に掲載されているドミトリー・ドンスコイでは、水中排水量26925tになっています。
同様にボレイ型も、従来はおよそ水中排水量24000tとされていたのが、19711tになっています。
これはどちらの数値が正しいのでしょうか?
PAN

  1.  潜水艦、特にロシアのそれについては分からないことが多くあります。したがって、ジェーン等の海軍年鑑で発表される要目についても推定値を含んでおります。当然、発表元が異なれば数値も異なるでしょうし、同じ年鑑でも、この年度版ではこうだがということになります。また、排水量というものも、個々の艦によって、測定した日によって、また、状態によって異なるものであり、目安でしかありません。
     実際、タイフーン(アクーラ)型の要目をWikipediaで調べると、各国様々です。では、ロシア語版が正しいのかというと、かつて、海軍がジェーン年鑑によるとと発表したという話があるぐらいで、絶対ではありません。
     今回、「世界の艦船」が、従来と大きく変わる数値を出してきたというのは、いかなるソースに由来するのか存じませんが、編集部としては自信を持っているのでしょう。でなければ、半減するような数値、しかも一桁まで出さないはずだからです。
     同級は、絶対秘密であるはずの艦内写真も公開されており、最重要の軍事機密ではなくなっているようです。機密よりも外貨獲得が重要であり、最新型の潜水艦すらも輸出対象となっている現状を思うに、かなりの情報公開が行われており、そのような中での改訂ではないでしょうか。
     
    hush


  2. >hush様

    ご回答、ありがとうございます。
    「世界の艦船」バックナンバーをいろいろ見たところ、2016年ごろから現行の数値を使っているようです。
    それでここで質問した後に思い切って「世界の艦船」編集部に問い合わせてみたところ、最新のジェーン年鑑の最新の数値に加え、独自ソースを考慮して現行の水中排水量に変更したとのことでした。

    PAN



910 1990年代以降、セミアクティブレーダー誘導(SARH)の空対空ミサイルに代わってアクティブレーダー誘導(ARH)方式のAAMが急速に普及しましたが、それと比較して艦対空ミサイルのARH化はスローペースに見えます。
SM-6とかアスター30とか、その手のミサイルが無い訳ではないですが、我が国の艦隊空ミサイルも現状SARHです。

一体、何故なのでしょうか。

例えば日本にはAAM-4の開発実績がありますし、シーカーが作れないなどという訳ではないと思います。
また、開発に成功すれば高性能な防空システム艦でなくても同時交戦能力が飛躍的に高まるメリットがあるように思います。
既にこうしたミサイルが大々的に普及していても良さそうに感じるのですが・・・。
みいつ

  1.  アクティヴ誘導の場合、シーカーが必要な分、嵩張りますし、価格も高くなります。しかも、シーカーを小型化する必要がありますが、ずっと大きなレーダーである艦艇用のそれと比べると、性能はどうなのでしょうか。むしろ、同時に多数の照準、誘導を行えるイージス・システムのほうが効率がよいのではないでしょうか。
     空対空ミサイルにおいてアクティヴ方式が優勢なのは、Fire-and-forget、いわゆる撃ち放し能力が必要だからです。しかし、艦対空ミサイルの場合は絶対ではありません。航空機の場合は、照射し続ける間、危険にさらされるからで、それは、艦艇においても一緒ですが、脅威に対応する時間の余裕があります。
     スタンド・オフ攻撃を仕掛ける場合はアクティヴ方式のほうが有利かもしれません。しかし、セミ・アクティヴ方式であっても、間に中継機を置けば問題はないのですから、アクティヴ方式が絶対に有利なわけではありません。
     もしかすると、シーカーの小型化、高性能化が進んで、価格が下がってきたら分かりませんが、現時点では、SAMの場合、セミ・アクティヴ方式のほうに軍配が上がりそうに思います。
     
    hush


  2. ご回答ありがとうぞざいます。

    確かに、空対空ミサイルの場合は発射後に回避運動を取るか、ミサイル誘導(水平直線飛行)を取るかの選択を迫られる点で艦対空ミサイルとは状況が違い、それが戦闘結果に与える影響は大きいですね。

    この質問の原点には、艦対空ミサイルを中間指令誘導&終末アクティブレーダー誘導にすれば、イルミネーター数などに制限されず同時交戦能力を高められ、高価なイージス艦でなくてもそれに匹敵する対空戦闘能力を得られるのではないか、既存の艦艇に改修を施すことで比較的容易に戦闘力を高められるのではないかという考えがありました。

    hush様が仰るように、ミサイル自体の大型化やコスト増とのバランスが大切ですね。
    みいつ


  3. >1 セミ・アクティヴ方式であっても、間に中継機を置けば問題はない

    中期誘導用のコマンドリンクであれば、中継機を使う手が使えますが、
    セミアクティブの場合、艦上のイルミネータで直接目標を照射する
    必要があります。
    (上空に中継機を置くというのは、イルミネータを空中に置くのと同義)
    なので、アクティブ方式以前のSAMは見通し外射撃はできません。

    つまりアクティブ方式SAMの最大のメリットは見通し外攻撃能力で
    SM-6はE2Dなどのデータを元に見通し外への射撃が可能と言われています。


    taka


  4. >3
     御教示多謝。
     あまり専門外に手を出すものではありませんね。
     
    hush


  5. 同じ誘導弾でも狙う対象が若干異なるのも要因かと思います。

    空対空誘導弾は主には航空機が目標で、>>1で言及されているようなFire-and-forgetが可能なのがARHの魅力でしょう。巡航ミサイルを目標とする場合はSARHでもさほど問題ありませんが、同時多目標となるとARHですかね。

    一方で艦対空誘導弾は(空対空誘導弾が攻撃一辺倒なのに対して)防御的な側面が強く、大型対艦ミサイルからESSMクラスの小型ミサイル、SM-6では弾道ミサイルまでが目標になります。これら多様な目標に対して、(同時期のものを比較的すると)SARHが誘導精度が高い可能性があります。SM-6もARHとSARHの両方に対応しています。

    https://www.raytheon.com/capabilities/products/sm-6

    有人機は攻撃を諦める可能性がありますが、ミサイルはそれがないため、艦対空誘導弾はより確実性が求められる傾向があるように感じられます。自衛隊が調達しているSM-2 Block IIIB なんかもSARH+IRの複合シーカのようですし。

    太助


  6. 複数あるいは多数の目標を艦艇がARHで迎撃する場合には、目標が相互に近い位置あるいは方向に存在すれば、各ミサイルの振分けが困難となる恐れがある、極端な場合全ての迎撃ミサイルが同じ目標に向かってしまう恐れが生じるという記事を読んだことがあります(30年以上昔)。
    UK


  7. かつて、AAM-4をベースにしたARH艦対空誘導弾、XRIM-4の開発が行われていました。しかし、海自はXRIM-4を採用せず、SARHのESSMを導入しました。そのため、当初XRIM-4とセットで防空能力向上を目指したFCS-3系の防空システムには、ESSM誘導のためにイルミネーターが追加されました。
    XRIM-4はその後、陸自の03式中距離地対空誘導弾(改)の誘導弾に採用されました。現在、この誘導弾にブースターを追加した新型艦対空誘導弾の開発が行われています。
    れん太


  8. 皆様、どうもありがとうございます。
    理解が深まりました。
    みいつ



909 いつもお教え頂きまして有り難うございます。
まだまだ暑い日々が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

大和型戦艦が一部とはいえ居住区に冷暖房設備を持っていたのは有名ですが、
同時期の他国海軍の艦内エアコン事情はどうだったのでしょうか?
また、日本海軍で居住区に冷暖房設備を持っていたのは大和型戦艦だけだったのでしょうか?

宜しくお願いいたします。
Ranchan

  1.  896に書いたように、旧日本海軍の潜水艦には冷房設備があります。ないと、行動に支障が生じるからで、他の艦種には基本的にありません(大淀にあったという記述はありますが)。大和級にしても、火薬庫の冷却を行わない時に限って、御存知のように、居住区では、士官用と、煙路のある中甲板中央部の兵員室のみ実施されています。
     アメリカでは1925年に戦艦アーカンソーの機関室に冷房が設けられています。また、1934竣工のカトルフィッシュが冷房を設置した最初の潜水艦だそうです。ただ、アメリカ艦艇に空調が標準装備になったのは戦後のようで、戦艦ノース・カロライナを見学した人の話では、戦時中、空調はほとんどなく、乗員は甲板で寝たがったとあります。
     択捉級では、暖房用の補助缶が廃止されていますが、ほとんどの艦艇に蒸気管を用いた暖房が設置されています。これは、どこの国の海軍でも一緒だったろうと思います。
     
    hush


  2. ご回答有り難うございます。
    大和型戦艦の同期(マル3、マル4計画艦)の大艦、翔鶴型航空母艦、「大鳳」、阿賀野型軽巡、大淀型軽巡などなら艦内居住区にエアコンを導入していたのではないか、その割には艦内エアコンの話を聞かない・・・と思いましたので質問させて頂きました。
    また、外国海軍なら居住区エアコンは案外通常装備となっていたのではないかと思っていましたので、米国艦でも居住区エアコンはほとんどなかったとは意外でした。

    ということは、潜水艦や特殊な艦を除き、当時は世界でも「大和」「武蔵」(ひょっとしたら「大淀」)しか居住区エアコンを導入していた軍艦はなかったかもしれない・・・となる訳で、「ホテル大和」「武蔵旅館」と言われてしまうほど贅沢な艦だった、というのも頷ける話だと思いました。
    Ranchan


  3. 歴史群像No.66号(2004年8月号)の「ラプラタ沖海戦」では、「弾火薬庫冷却装置に不具合が発生していたことからラングスドルフ艦長は艦内(弾火薬庫の誤記か)温度上昇を避けるため南緯5度以南を作戦行動海域と定め」と記されています。従って、ドイツのポケット戦艦では、弾火薬庫の冷却に採用していたようです。
    UK


  4. >2
     鄭重な御礼ありがとうございます。
     ついでにイギリスの例を調べてみたところ、空調が採用されたのは、戦後完成のヴァンガードではないかと考えています。
     今日でも、イギリスで売買されている車には冷房がついていないものが多いぐらいで、同国では必需品ではありません。海流の関係で比較的温暖ですが、緯度が51度と樺太中部と同程度と高いせいであろうと思われます。
     このため、2次大戦で使用されたS型潜水艦でも冷房はないぐらいでしたので、水上艦艇も装備しておらず、インド洋、太平洋での行動時には、大変だったようです。ヴァンガードでの採用は、その反省の上にあるものではないかと思っております。
     これに対し、戦後も戦後、もはや戦後ではないと言われた後にクーラー(当時はエアコンではありませんでした)が普及した日本で、そのような早い時期に、部分的にしろ居住空間での冷房が水上艦艇に採用されたのは、内南洋の実質的領有とアメリカとの関係悪化が大きかったのではないかと愚考しております。
     実際、大阪金属(後のダイキン)が冷房機の試作に成功したのは1934年であり、36年には南海電車に使用されていますが、これは、アメリカがフロンを冷媒とするエアコンを開発し、潜水艦に採用されたと聞いて、顧問だった太田十三男(機11)少将が開発を進言したことに由来するそうです。
     しかし、1902年という早い時期に工場での電気式空調を開始したアメリカが、水上艦艇の居室冷房を行っていないというのは、私にとっても、実は驚きでして、調べる機会を与えられて嬉しく思っています。
    >3
     御指摘ありがとうございます。
     ただ、弾火薬庫の冷却はかなり早い時期から行われていたと思われます。というのは、蒸発を使用する冷却技術は18世紀からあり、1820年にはファラデーがアンモニアを用いた冷房の可能性を指摘しています。また、可燃性、有毒性のある物質を用いた冷却ならば20世紀初頭にはあります。したがって、ドイツに限らず、どこの国でもそれは行っていたはずです。
     
    hush


  5. ふと思い出しまして蔵書を探していました。

    マレー沖海戦を主題とした「戦艦」(早川書房)という本を持っておりますが、それによりますと「プリンス・オヴ・ウェールズ」がケープタウン('41.11/18発)〜コロンボ(11/28着)を航海した時に各所の室温記録をしたそうです。

    その時の記録では

    機関室 :105〜122°F
    工作室  :おおむね100°F以上
    兵員居住区:95°F
    士官個室 :75〜80°F

    となったそうで、兵員用と士官用では室温に差異が認められます。

    ひょっとして、英海軍では士官個室には何らかの冷却手段があったのかな・・・という気もいたします。
    Ranchan


  6. >5
     あの本にそのようなことが書いてありましたか。あまりに遠い昔に読んだので、全然覚えておりませんでしたし、どこへ置いたのかも覚えておりません。
     兵員居住区で95度、士官個室で75〜80度あるということですが、これは華氏ですので、摂氏に直すと35度と24〜27度となります。したがって、華氏では最大20度の違いですが、摂氏だと11度の差となります。
     ところで、11月のケープタウン平均最高気温は23.5度、コロンボのそれは30.3度です。そして、コロンボの11月の最高気温記録は34度ですから、兵員居住区の室温は、それより高かったことになり、士官個室のそれは、平均よりも低いとなります。
     したがって、「何らかの冷却手段があったのかな」という御指摘は正しいように思えるのですが、私は居住区の位置と通風の差であると思っています。というのは、KGV級の士官室は後部上構部後端上甲板部にありますが、乗員居住区は船体内にあると思うからです。そこへ、千数百人に及ぶ兵員が生活するのですから、熱がこもって、多少の通風装置では追いつかなかったと思っています。
     また、湿度が低いと、日陰はかなり涼しいものです。したがって、通風のきちんとした室内であれば、それほどの高温にはならないと思いますが、たくさんの人が生活し、通風がしにくい空間では、耐え難いまでに温度が上昇すると思います。
     
    hush



908 前の質問を投稿してからまだそんなに経ってないのにすいません。
米軍が戦艦に搭載したMk.13レーダーについてです。
あの独特のレドーム?の形状は結構独特だと思うのですがあの形にはどういう意味があるのでしょうか?
また、開閉機構があるようですがどういう時に開閉するのでしょうか?
戦闘中に開閉する事はあるのでしょうか?
Mk.63 GFCS

  1. 独特、という言葉が二回入ってしまいました。
    すいません。
    Mk.63 GFCS


  2.  レドームの内部構造を見ますと、アンテナが内部で上下に弧を描くようです。したがって、前方の曲面はガイド・ホーンのためにあるのだろうと推定されます。後方にもガイド・ホーンがあるかは確認できませんが、アンテナの後方に旋回軸があるようですので、カウンター・ウェイトを兼ねて装着されているのかもしれません。だとすれば、後方の曲面も同様の理由でしょう。そして、これが円筒形にならなかったのは、アンテナが弧を描く角度が限定されていたからだと思われます。
     この想定が正しいのなら、前面開放時にはきちんと弧を描けなくなるでしょうから、整備時以外に開けることはないと思われます。
     
    hush


  3.  画像のURLを貼り付けると、投稿できませんでした。
     GENE SLOVERS US NAVY PAGES Naval Ordnance and Gunnery Volume 2 Fire Controlで検索してもらって第20章のA. Generalを御覧下さい。
     
    hush


  4. hush様。
    回答ありがとうございました。
    桜と錨先生がご親切に回答してくださったのでそちらと共に参考にさせていただきます。
    貴重な資料も教えていただき本当にありがとうございましたり

    Mk.63 GFCS



907 もう一つ質問を。 艦船内の飲食についてです。
日本海軍は艦内で飲酒する際、つまみには何が食べられていたのでしょうか?
みかん段ボール

  1.  艦内には酒保と呼ばれる売店があったのはご存知かと思いますが、その販売品目は艦によって異なっております。したがって、つまみとされるものは、その艦が寄港地等で入手できたものとなります。つまり、一般に想起されるものとなります。
     なお、Wikipediaには軽食、つまみとして、うどん、そば、おでん、すいとん、豚汁、稲荷寿司、味付海苔、佃煮、漬物、肉/魚缶詰類等とあります。
     
    hush


  2. ちょっとした例としていいますと、終戦前くらいだと「葉唐辛子の缶詰」が自分の読んでいたものにたびたび出てきました。


  3. 寄港中に買い込んだ缶詰とビールで航海中に呑んだ、なんて話を戦記で読んだことがあります。
    航海中の楽しみとして、大きな港町で上陸の時に肴と酒を買い込む人は結構いたのだろうと思いますよ。
    本土から遠くへ派遣されたりすると、上陸しても気の利いたお店なんて無い場所かもしれませんしね…

    あとは釣れた魚ですかね?食事に供するにはちょっと釣ったくらいでは足りませんから、大抵の釣果は肴になったのだろうと思います。
    みがも



906 日本海軍の高射装置や苗頭盤などについて少し質問を。
@秋月型に搭載された九四式高射装置は一見すると艦橋のトップに装備されていて、他に射撃版や苗頭盤が見当たりません。ふと気になったのですが、九四式高射装置では対艦戦闘の際もこの高射装置を使っていたのでしょうか? 
みかん段ボール

  1.  多分、そうだと思いますが。
     http://www.warbirds.jp/ansq/21/B2001357.html
     
    hush



905 旧日本海軍において、母艦からの発艦を仕切る、いわゆる発艦係とはどのような基準で誰によって任命されるのでしょうか。
戦記などを見る限り、整備科の特務士官だったり非番のパイロットだったり、まちまちなので。
だご猫

誰か答えて下さい。

904 大和型の舷側装甲を支える受材が魚雷の直撃の際、十分な強度ではなく装甲が押し込まれたという話がありますが、アイオワ級やサウスダコタ級はどのようにして継手していたのですか?
Mk.63 GFCS

誰か答えて下さい。

903 今現在まで作られた船で蒸気タービンじゃなくてレシプロ蒸気機関で世界最大の機関を積んでいた船は何でしょうか?

1907年のルシタニアと同時期にドイツで作られたクロンプリンツェシン・セシリー(Kronprinzessin Cecilie)
の機関が調べた限り6気筒4段膨張機関で2セットで4万5000馬力、1セット2万2500馬力っていうのが一番大きい数字ですが
これ以上のパワーを持つレシプロ蒸気船は現在まであったのでしょうか?
 
あとタイタニックは4万6000馬力ですがレシプロとタービン混成で3軸で機関単体では大きくないので除外します。

また軍艦でレシプロ蒸気機関で一番大きいの積まれていたのはどの艦?
しん

  1.  軍艦では、帝政ドイツの装甲巡洋艦ブリュッヘルが3連成レシプロ機関3基で38323hpを発揮しています。
     また、フランスの装甲巡洋艦エドガー・キネは同様の機関構成で36000hpですが、公試では40294hpを発揮しています。
     
    hush


  2. 軍艦は機関部を防禦甲板下に収めるという制約のため機関単体は商船に比べて小さ目となります
    機関単体のご質問と解釈すれば1.の仏独装甲巡はいずれも3軸艦のため機関1基当たりの計画出力は仏艦12,000指示馬力、独艦11,333指示馬力となります
    小職の調査の限りでは英装甲巡ドレーク級が2軸30,000指示馬力で機関1基当たりの計画出力15,000指示馬力というのが最大であったと考えられます
    4気筒3段膨張、使用圧250psi、気筒内径43.5in+71in+81.5in+81.5in、同行程48in、計画回転数120rpmです
    駄レス国務長官


  3. お二方有難うございます
     
    やはり客船と比べると戦闘艦は装甲の厚さと機関を容易に撤去・改修できないことからの信頼性確保もあって機関にはハンデが付くようですね
     
    4気筒3段膨張機関だとブリタニック号に積まれた
    タイタニック・オリンピックの物よりちょっと増圧されて1基16000馬力にされた物が最大でしょうか

    軍艦でだとドレーク級装甲巡洋艦が最大で次点はニューヨーク級戦艦の1基14050馬力ですね
    ありがとうございました
    しん



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