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最近有事問題がクローズアップされていますが、自衛隊の現有装備のみで朝鮮半島某国のミサイル発射基地を攻撃できるのでしょうか。 tak |
- やろうと思えば、やれるでしょうね、戦闘機だって、それに搭載する爆弾だってあるし。
ただ、攻撃出来ると、やるってのはけっこう大きな隔たりがあると思うんですけど。
ooi
- 『日本を攻撃しようとする他国の領土内にあるミサイル基地等を自衛隊が攻撃することは可能か?』については、攻撃能力云々より前に政治的・外交的問題(他国内へ越境しての攻撃が自衛隊の基本方針である『専守防衛』に合致するかどうか)であり、政府・防衛庁内でも解釈は分かれています。
自衛隊の現在の装備等は基本的に他国へ越境しての攻撃を想定していません。今年度から導入される空中給油機にしてもあくまで自国領空内での活動能力の強化等を目的としたものです。法的問題を脇に置いて単純に能力だけで考えれば、航空自衛隊にも誘導爆弾等の装備はあるので、空中給油機と組み合わせての小規模な空爆程度なら現在の装備でも一応可能でしょう。ただ、現代戦における他国領土への攻撃作戦には不可欠なSEAD(敵防空網制圧)能力が今の空自にあるのかというと甚だ疑問ですが・・・
今後自衛隊が越境攻撃に適した装備や戦術を整備するとしたら、まず政府による政治的・外交的解釈が明確に示されてからの話になるでしょう。
ブラック・タロン
- 『日本を攻撃しようとする他国の領土内にある
ミサイル基地等を自衛隊が攻撃することは(法的に)可能か?』
について日本政府の見解は一貫しています。決して分かれてなどいません。
昭和31年2月29日の内閣委員会で、
「我が国土に対し、誘導弾等による攻撃が行われた場合、
座して死を待つべしというのが憲法の趣旨だというふうには、
どうしても考えられないと思うのです。
そういう場合には、そのような攻撃を防ぐのに万やむを得ない
必要最小限度の措置を取ること、たとえば、
誘導弾等による攻撃を防御するのに、
ほかに手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくことは、
法理的には自衛の範囲に含まれ、可能であるというべきものと思います。」
との鳩山総理答弁(船田防衛庁長官代読)があります。
これについては、
最近では今年の4月1日の衆議院安全保障委員会でも確認されています。
(http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/001515620030401004.htm?OpenDocument)
ちなみに付け加えれば、現行の日米安保体制の枠組みの中では、
そのような攻撃作戦は米軍が担当することになっています。
「米軍は、自衛隊の行う作戦を支援するとともに、打撃力の使用を伴うような作戦を含め、自衛隊の能力を補完するような作戦を実施する。」(ガイドライン)
ポトマック
- やってできないことはないが、米軍頼みの可能性が高い ということですよね。
ありがとうございました。
tak