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「戦争を語り継ごう」というサイトがあります。その中に、垣見中尉が「戦争経験 者が語る死の恐さ」と題する一文があります。分隊長の立場で内火艇の艇長などするものでしょうか。また自分に向かって急降下してくる敵機の、翼の下のロケット弾が確認できるのでしょうか。http://www.biwa.ne.jp/~kakimipb/sensou/kyoufu.htm 海鳥 |
- 文章を読んでみますと、一般的な「内火艇」ではなく、「艦載水雷艇」乃至は「将官艇」のような大型艇を指しているように感じました。
さらに、結構平易な言い回しをされているので、おそらくは「艇長」ではなく、「艇指揮」配置であったものを、あえて「艇長」と言われているように思われます。
当然、艇指揮であれば双眼鏡は持っている筈ですし、翼下のロケットも確認可能だと思いますよ。
元むらくも乗員
- 海上自衛隊のことは知りませんが、海軍では「内火艇」の艇長は下士官でした。
チヤージとして乗り込む士官も、分隊士(ガンルーム士官)までです。分隊長が
乗るとは考えられません。
次に、自分を目標にして急降下に入った飛行機は、その時点では眼鏡を使って
も角度の関係で翼の下面は見えないと思います。翼の下面が見える角度なら、
目標は自分ではないと判断できると思います。
海鳥
- 確かに、現実問題としては海鳥様の仰る通りではありますが。
ちょっと言葉足らずでしたね。私が感じたのは、
1.この文章は、軍事知識等をもっていない方にも理解できるような記述をしようとしている(つまり、言い回し等が必ずしも用語と一致していない)、という事です。
たとえば、「艇指揮(チャージ)」と表現した場合、どの程度の割合で一般の人が理解できると思われますか?
そもそも、ある程度の知識を持っている人を対象とするのならば、「内火艇(大きなボート)」などと言う表現はしないでしょう。
2.米軍機の「急降下」は45度程度のものなので、翼下の装備品の視認は可能だと思われます。私自信も、襲撃訓練でA−7の翼下の増槽は確認できました。
ここから先の話、ということであれば、直接執筆者様に問い合わせるしかないと思われますし・・・。
ちなみに、海自では内火艇(含作業艇)の艇長は一般的には当然海曹です。ただし、例外的に将官送迎の場合は、2〜1尉が艇指揮兼艇長と言う配置になる場合があります。
元むらくも乗員
- 史実を後世に残すためには、正確な用語で真実を記述すべきだと思って提起しました。
当時米軍の編隊は、4機が基準でした。3機・3機の編隊は不自然です。
高翼ゼット機A−7翼下の大きな増槽が視認できたとしても、F4Uのロケット弾が
確認できる説明にはならないと思います。
海鳥
- >4
ならば、貴方が執筆者に「以上の点は納得行かない」と箇条書きにでもして指摘するべきですね、ただし、戦後何十年も経ってから思い出し思い出し書いているものであるという事も考慮に入れるべきでしょう。
ただ、実際私は指揮をしていたんだと言われればそれまでの話でしょう。
艇指揮をするべき分隊士がたまたま手が離せず分隊長がやったのかもしれません、ただ、この話のキモはロケット弾が見えるか否かなどと言った細かい事ではなくて、「その当時はこういうことを考えていた、死を覚悟するような体験をした」って事では無いでしょうか、それさえ伝わるのであれば細かい記憶違いはどうでも良いのではないかと、私などは思うんですが。
ooi
- >史実を後世に残すためには、正確な用語で真実を記述すべきだと思って
確かに、重要な事ではありますが。
しかし、文章の目的を考えた場合に「それがどの程度の比重で扱われるか」と言うことを考える必要があるのではないでしょうか。
あの文は、此処に集われる皆様のように関連知識が豊富な人を対象に書かれた文章では無いと思います。
結局、文章というものは、「誰に何を伝えたいか」という事が第一義ですので、「戦争を知らない若者に、戦争当時の軍人の気概・決意を伝えたい」と言う意味で書かれた文章であれば、一つの正解でしょう。
「後世の研究者に、正確に史実を残す」ことが目的であるならば、確かに海鳥様の仰る通りでしょう。
ただし、その場合は、「カナ混じり旧字体の文語」で記述する必要が出てくるかもしれませんね。現在の口語体に訳す作業で、意味が変わってくる可能性もありますから。
>当時米軍の編隊は、4機が基準でした。3機・3機の編隊は不自然です。
確かに「基準」はそうでしょう。しかし、何事にも例外はあったりします。
私事ですが、私は海上自衛隊在籍時は、二分隊船務科員(最終階級は3曹)でした。ただ、入隊前に小型船舶の免許を所持していましたので、内火艇の艇長を1度ならず経験しております。
当然ご存知だとは思いますが、搭載艇の所掌は一分隊砲雷科ですので、船務科員が艇長などという事は「基準外でありえない事」の範疇に入ります。
>高翼ゼット機A−7翼下の大きな増槽が視認できたとしても、F4Uのロケット弾が確認できる説明にはならない
45度の降下角で突っ込んでくる飛行機に対して45度で見上げれば、当然正対して真正面から見ることになります。
この場合、すくなくとも「翼下に何かぶら下げている」のを視認することは不可能ではありません。それを双眼鏡で確認すれば、正体もわかると思われます。
元むらくも乗員
- 海鳥さんへ
A-7とF4Uとの違いは、急降下の「浮き」について説明する以外にないと思います。
文章で説明するのは難儀と思いますが。でも、体験者や操縦経験のある方は理解
していると思います。頑張ってください。
老兵
- 老兵さんありがとう。
「浮き」の説明もさることながら、F4U 三機編隊で攻撃して、一発の命中弾もなく、
第二撃もやらずに引き上げるとは信じられません。
海鳥
- 2>
戦時のことではありませんが「戦艦大和最後の艦長」(生出寿著・光人社文庫)に、有賀幸作大佐が第4駆逐艦隊司令時代に駆逐艦「嵐」の水雷長田中一郎大尉を内火艇のチャージに指名して上陸した事が書かれています。
海兵出の著者が書いているのでそう言うこともあるということではないでしょうか?
キ--67
- 海鳥様。
私としては、錯誤や記憶の誇張に関して一旦棚上げにして「真実である可能性は0%ではない」ということを申し上げたつもりでした。
もしも、「現在の資料と照合した場合に、辻褄が合わない」という事が問題だと言うことであれば、著者御本人に確認する以外疑問を解く方法は無いと思われます。
私は太平洋戦争当時は生まれてもいませんし、おそらく海鳥様もそうなのでは、と推察いたします。
ですから当然、当時の状況を体験するのは不可能なことですよね。
「第二撃もやらずに引き上げるとは信じられません」ということですが、他所を攻撃した後の残弾を以って航行中の小型艇を攻撃した可能性もある筈です。
ここから先の、本当に突っ込んだ内容に対して白黒つけなければ気が済まないということであれば、趣旨からして此処で論議するべき内容ではないと思われますが如何でしょうか。
むしろ、「このような戦争の体験談を語り継ごうとしてい人がいる」という事、それ自体が重要なことであると私は考えます。
また、極端な例ではありますが例えば、海鳥様は小学校・中学校当時の思い出を、事実との差異ゼロの状況で回想談として話す事ができるのでしょうか?
(私の小・中の頃といえば15〜20年前程の事なのですが、私には不可能です。)
決して私は喧嘩・口論を行いたいと考えている訳ではありませんので、その点は御諒承戴きたいと思います。
元むらくも乗員
- 海鳥さん。
各レスの内容を見ると、貴方の質問が何のための質問なのか意図が理解しずらいですね。
単純な興味から来ているものなのか、それとも当該HPの筆者にクレームをつけるための予備資料集めですか?
前者であれば、概ね元むらくも乗員氏のレスで説明はなされているように思えるし、後者であれば目的が不純です。
当該文書は学術論文ではなく、一種の私小説・回想録と位置付けられるものですから。
つまり、著者の主観・感想が入って当然だし、半世紀以上前の出来事なので細部に記憶違いがあって当然です。
今現在、出版されている太平洋戦争参加者著の「戦記本」も著者の主観・感想が一切排除されているものは極少数です。
貴方は、その全てを読破し、現存資料と照合した上で出版社および著者に対してクレームを付けるお考えですか?
研究者向けの学術論文的な記録であれば細部の錯誤に対する指摘も必要ですが、小・中学生向けの回想録に対して大人が錯誤に対する指摘を行う必要はありません。
なぜなら、後者は興味を抱かせることが第一の命題であるからであり、当然、両者では文章の構成や記述内容も変わってきます。
いずれにしても、話の発端であるHPの記述内容の性格からして、そもそも貴方の質問の内容自体が的外れなのではないですか?
ブライト・のあ
- >F4Uのロケット弾が確認できる説明にはならないと思います。
>A-7とF4Uとの違いは、急降下の「浮き」について説明する以外にないと思います。
>F4U 三機編隊で攻撃して、一発の命中弾もなく、
ところで、F4Uという機種名が、なにやら頻繁に登場するようなのですが、原文では機種に触れられていないのに、何を根拠にF4Uという機種名を特定されたのでしょうか?
原文に触れられていない以上なんらかの「推測」としか考えられませんが、根拠に関してはなにも触れられていないようですが?
その他にも
もし、F4Uだとしたら艦爆でもない戦闘機がロケット弾攻撃するにあたって、艦爆のような「深い角度」の急降下を行っていたのか?
(「浮き」の問題と関連してくるのでは?)
ロケット弾は命中精度の悪さを補うために多弾数を一斉射撃するのが基本ではないか?(したがって2撃目は不可能なことが多いのではないか?)
弾はあっても燃料切れで引き返すことはないのか?
とか原文以上に「疑問」が沸き起こってしまいました。(笑)
SAW
- 海鳥さんの質問はまず、予備学生出身の分隊長が内火艇の「艇長」を勤める
のかとの疑問と、自分に向かって急降下に入った敵機の翼の下面が見えたの
かとの疑問で、質問されたと思います。「艇指揮」でなく「艇長」に拘った
のかも知れません。次に、急降下に入る場合、目標の正面からは入りません。
普通左前方に目標を捕らえ、45度から90度の範囲で、大きく降下旋回し
ながら急降下を開始します。この時点での軸線は目標には正対せず、目標の
はるか手前にあります。だから、目標側から見れば敵機の背中は見えても、
翼の下面は見えないと思います。最初目標の手前を狙うのは、急降下の際に
生ずる揚力(浮き)を加減するためです。引き起こし気味に照準ながら降下し、
発射の時点で目標に正対します。F4Uの記述は、当時のロケット弾は主に
F4Uが装備していたとの意味だろうと思います。これに対して、皆様の回
答を要約すると、分隊長でも「艇長」を勤めることがあり得るし、急降下に
入った時点でも翼の下面のロケット弾は確認できるとのことでした。これで、
海鳥さんが納得できれば、一件落着ですね。
老兵