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679 大東亜戦争中、日本軍における「戦死」「殉職」「戦病死」「病死」「未帰還」「行方不明」の定義があったなら教えて下さい。例えば・・
1、陸軍兵が空母龍鳳に便乗したところ日本近海で魚雷を受け「戦死」。
2、トラック島の飛行場で飛燕同士が衝突して「殉職」。

多分上記の例は著者の方々が適当に使い分けた結果なのだと思うのですが、なぜ内地付近で「戦死」、戦地で「殉職」や「病死」などとなるのか不思議なのです。よろしくお願いいたします。

チャッピー

  1. ちなみに戦後、恩給を広く支給するため?厚生省援護局は「戦死」を後方地域にも適用したようですね。
    チャッピー

  2.  基本的に、戦闘中(戦闘行為)での死亡が確認された(とされる)場合を『戦死』と特に定め、それ以外の死傷を「殉職」etcに分類したのではないでしょうか。

     戦地での「殉職」の例ですと、交通整理作業中にトラックに撥ねられ死亡した件などが分類されたと思います。
    能登

  3. どういう条件で「戦死」となるのか、を定義したものが少なくとも海軍にはちゃんとあります。時々改定されたりしています。けど、私は中身を覚えていません。


    川崎まなぶ

  4. 幾つかの法令、そして軍内部の規定が関係しており、これらの用語を全て一つの法令又は規定で定義しているわけではありません。
    1 「戦死」と「殉職」の違い
    上の回答にもあるように、戦闘行為が原因でなく、訓練中の事故等によって死亡したケースを殉職とし戦死とは使い分けていました。しかし、戦死でなく殉職だと世間の評判が良くないので、殉職に該当するのに戦死とした例も多いそうです。

    2 「未帰還」と「行方不明」など
    未帰還とは本国に帰還してない者全てを指す概念であり、大戦時以来、何らかの事情で海外に生存中の邦人も含みます。元軍人ではないが中国残留孤児も未帰還者に入る。
    未帰還者の中で、死亡が確認されてないが生存しているかどうかもわからない者が「行方不明者」であり、未帰還者に関する特別措置法による戦時死亡宣告手続により戦死者と同様、死亡者として扱われます。
    アリエフ

  5. 必ずしも戦闘に拠らずとも「戦死」と認定されるケースには、例えば哨戒飛行中に墜落して帰還しなかった場合などが含まれるようです。(「鉄底海峡」高橋雄次 光人社NF文庫)

    また行方不明と認定されるケースは、乗艦が撃沈された後に乗組員が漂流しているところを一旦は確認された後に、帰還しなかった場合などがあるようです。(「先任将校」松永市郎 光人社NF文庫)
    TETSU29

  6. 皆様本当にありがとうございます。殉職を戦死とするなどの配慮が多々あったのでしょうね。私が質問で出した2例はちょっと分りずらかったですね、端的な例では試験飛行中の事故で「戦死」がありました。アリエフさん、もしよろしければ、ひとつで結構ですので法令の名称?など御教示下さい。自分で調べてみます、残りは孫引きで何とかなると思いますので。
    チャッピー

  7. 恩給法、戦傷病者戦没者遺族援護法のいずれかの対象となる者として、戦死傷者として一括りに扱われており、戦時中の公務災害による死傷者(失踪による死亡推定を受けた死者も含む)といったような概念です。ただし、戦死、戦病死、殉職といった言葉はこれらの法律の中にはありません。従って、これらの使い分けは当時の日本軍の内部規定、準則あるいは慣行によるものと思われます(ここまではよくわからない)。それと戦後の厚生省による認定、分類の仕方にもよるのでしょう。
    それから、軍人以外も含めて行方不明者の場合、何年たっても生死不明という場合は、民法第30条、31条でも失踪宣告による死亡推定を行うことができるし。上の「未帰還者に関する特別措置法」は民法の規定に対する特例をも定めている法律だと思います。
    従って、当時の軍の部隊の記録では行方不明とされていても、戦後になって恩給法等の対象となる「戦死者」として死亡推定されているケースも多いのだろう。

    アリエフ

  8. 規則は別として、私のHPhttp://www.warbirds.jp/senri/jasdf/をご一読ください。
    第7部 第12飛行教育団 「殉職事故の裏話」

    蒼空

  9. アリエフさん、詳しい解説本当にありがとうございました。参考にさせていただきます。
    蒼空さん、興味深く拝見いたしました。公務外での事故死を公務での事故死としたなどの逸話などから今も昔も「殉職」「戦死」いづれかにすべきや?等の問題で隊のリーダーは苦慮して来たのでしょうね。このHPがあること気がつきませんでした、ありがとうございました。
    チャッピー

  10. 体験談で申し訳ないですが。
    私の母方の祖父の話ですが、戦死したと聞かされていました。ですが最近、親戚から「実は病死だったが戦死扱いにしてもらった」とうかがいました。
    祖母も亡くなって詳しいことは分からないのですが、やはりある種の世間体ではないか、と親戚は語ってくれました。
    西部

  11. なるほど、身近な例で迫力がありますよね、西部さんありがとうございました。レス遅れてスミマセン。
    チャッピー


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