え〜、不足物資（石油、燐鉱（肥料になります）など）の全てが中国大陸でまかなえるわけではありませんので、どうしても充足できない物資は出てきます。
　食料、鉄、石炭などは中国（と言うより満州と朝鮮）でかなりの量が期待できますが、大戦末期には潜水艦と機雷などとで海運が封鎖されていて、輸送ははなはだ困難で、事実上止まっていました。

　で、ドイツですが、まず、地図を見ていただければお解りになると思いますが、地理的に困難です。また、向こうでも物資は不足しています。
tomo

　そうそう、満州では自国用を削ってまでコーリャン（穀物）などを日本に送ろうとしていましたが、船が動けないので、積み出しができないうちに港で芽が出ていたりとかしていたという話もあります。
tomo

　昭和１６年夏、近代戦に関する総合的な研究、調査を目的として内閣直轄の機関
『総力戦研究所』が創設されました。
　そこで日米戦争をシミュレートしたところ、「南方物資の輸送に対する敵軍の攻
撃によって物資が不足するので敗北します」と言う結果が出ました。
　しかしその結果は握りつぶされて、軍令部の建てた甘々な被害予測をもとに日
本は戦争に突入・・・何がおきたかは歴史年表を見れば分かります。

おすすめ参考資料　猪瀬直樹：「日本人はなぜ戦争をしたか　昭和16年夏の敗戦」
　　　　　　　　　大井篤　：「海上護衛戦」
びってんふぇると