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606  昭和18年? 阪急西宮駅口前に造られた『西宮航空園』とはどのような施設で何を目的としたのでしょうか? 皆目判りません。よろしくお願い致します。
roht

  1. 私も以前日記に書いた航空朝日の広告以外に資料がありません。
    BUN

  2. 私も航空朝日の広告(第4巻11号)だけが資料ですが、この資料からわかる範囲でBUNさんの
    真実日記(2000/11/20(Mon)を補足いたします。

    位置について 地図によると西宮北口駅の南西側駅前(阪急今津線を挟んで
    旧西宮球場の反対側)、現在の阪急西宮ハウジングパークあたりにあったように
    見えます。おおざっぱな図で広さも不明なので、現在の駅前広場の一部や中央公民館
    のあたりまでも敷地だったかも知れません。

    展示内容について
    BUNさんがお書きになったもののほか、

    --自由に乗れる-----
    九二式超重爆撃機
    九三式双発系爆撃機
    九五式戦闘機
    九七式戦闘機
    新鋭重爆撃機
    ------------
    ○○式単発軽爆撃機
    ○○式新鋭偵察機
    九四式水上偵察機
    ----鹵獲機------
    ロックヒード
    十四型旅客機
    ----------------
    米国最新鋭戦闘機
    カーチスP四〇

    と表示されております。かなりそそられます。
    特に海軍機と思われる新鋭偵察機の正体が気になります(九八だったりして…)。

    主催者につき広告記事には「主催者」とは表示されておりませんが、
    「大日本飛行協会
     関西国民航空錬成場」
    とあります。
    関西国民航空錬成場と「大日本飛行協会」の関係が不明確ですが、
    大日本飛行協会は、すでにご承知かとも思いますが
    「帝国飛行協会」が1940年に改組されたもので、戦後解散し、
    昭和27年に財団法人「日本航空協会」として再建されました。
    したがって日本航空協会関係の調査をすれば、かなりのことがわかるのではと思います。
    また「大日本飛行協会」は「飛行日本」を刊行しておりましたので、
    昭和18〜9年の「飛行日本」をチェックしてもより詳しいことが
    わかるのではと思います。
    なお「大日本飛行協会」はあやめ池科学広苑の近代兵器科学館も主管しておりました。
    kantanyakku

  3. ↑ ありゃ、ハンドルはカンタニャックです。

    なお、BUNさんの日記では入場料25銭だったそうですが、昭和18年11月号の広告では、入場料大人22銭、学生・子供10銭となっております。
    カンタニャック

  4. 九二式超重爆撃機って「翼の中を人が歩ける」ユンカースG38のライセンス版(6機生産)ですね…自由に乗れるのか…イイナァ(´Д`)
    ささき

  5. 「翼の中を人が歩ける」ユンカースG38・・・と聞いて
    余談で御座います。
    7年程前、土居武夫先生にお会いした時、先生が ドイツ留学中に本当に「翼の中を歩いた」というお話をうかがいました。先生はフォークと博士のコネでユンカース工場を訪ね、内緒で ユンカースG38の中を見物させてもらったそうです。
    お話をうかがった時、先生は90歳ながら川崎重工航空宇宙技術事業部の技術顧問として働く現役の技術者でした!その記憶力は素晴らしく富獄の翼面積を諳んじられたのに驚きました。先生曰く・・「僕がドイツに行った頃には、ヒットラーなんぞは洟垂れ小僧でしたよ。」この一言には私はシビれました。因みに私が一番好きな飛行機はキー61であります。 全編余談で御免なさいまし。
    キー67

  6.  手持ちの雑誌の風通しを兼ねて、「飛行日本」等の広告を調べてみました。広告スペースの関係で、内容としては先に紹介されたものと大同小異です。

    「飛行日本」S18.11掲載
    イラスト:模型飛行機を飛ばす子供
    コピー:大空へ 大空へ 僕等の行手は大空だ
    ツバサ日本にはじめて開いた総合航空施設 青少年の航空錬成に! 一億の航空知識の昂揚に!

    動く航空科学館、航空映画館、航空図書館、学童航空遊園、模型機飛行場、模型機講習所、航空訓練場、滑空訓練所、落下傘塔

    年中無休・恒久施設
    入場料・大人22銭
    子供学生10銭
    団体割引あり


    「飛行日本」S19.2
    イラスト:飛行服に身をつつんで空を睨む少年
    コピー:これが僕ですよ
    その日まで!
    動く航空科学館、航空映画館、航空図書館、学童航空遊園、落下傘塔、模型機飛行場、模型機講習所、航空体育場、滑空錬成場
    大阪郊外・京阪神急行・西宮北口駅前
    入場料22銭・学生子供10銭


    「科学朝日」S18.5(関西国民航空錬成場名義の広告)
    コピー:日本最初の総合航空園
    動く航空科学館
    実物の飛行機に乗って 操縦地上訓練(地上は小文字)
    実物の爆撃機上から 爆撃実験大装置
    未来の戦場成層圏 成層圏飛行実験装置
    君は航空士になれるか? 航空適性検査場
    自分で実験して学ぶ 空の教室
    動く航空科学館、航空会館、航空図書館、模型機講習所、学童航空遊園、模型機飛行場、航空体育場、落下傘塔、滑空訓練場


    「航空朝日」S19.1
    コピー:充実せる大空教室
    動く航空科学館
    実物の爆撃機に乗って動く敵都を照準爆撃
    実物戦闘機の分解説明
    適性検査室
    体験できる高空減圧室
    動く新鋭発動機など
    落下傘塔、航空映画館、学童航空遊園、滑空訓練場
    大日本飛行協会・関西国民航空錬成場

     科学朝日S18.10に掲載された広告に、園内施設の配置をイラスト化したものがありましたので、下記ページに掲載してみました。
     http://www.warbirds.nu/heiki/nishinomiya.htm
    広告に紹介されている施設がどこにあるのか探して見ましょう(笑)。広告には「案内書進呈」とありますから、日本のどこかに案内書が眠っている可能性があります。

     施設の目的は、航空思想の啓蒙と云うことになります。
    印度総督

  7. 6>
    イラスト見ました。うーん、いってみたいなあ。
    しかし、広告の内容が、毎号微妙に変わっているのには驚きました。
    航空朝日のヒロポンの宣伝も、月ごとの変化があるんでしょうか?
    カンタニャック

  8.  ヒロポンの広告も、着実に変化しています。元々は疲労恢復を効能の第一に謳っていたものが、やがては頭脳の明晰化を謳うようになっています。もしも空襲がひどくなる前に戦争が終わっていたら、「幻覚が見え、芸術家に異常な関心を持たれている」などという効能が謳われていたかもしれません(笑)。
    印度総督

  9.  みなさま有難うございました。
    西宮北口駅は、昔は宝塚からの帰りによく乗り換えに利用しました(現在は、梅田〜石橋〜宝塚の方が路線も列車自体もその運行も整備され便利になっていますが)。そう言えば、駅の北側は時々降りて歩きましたが南側はほとんど知りません。機会があれば一度観てまいります。
     それにしても、思ったよりもはるかに大きな施設だったのですね。しかし関西人の私も知らなかったとは、やっぱり 世の中儚い ものなのでしょうか。
     微妙なところですね、これに刺激されて航空兵になり実戦に参加した人が有ったかどうか?
     もし今この施設がそのまま残っていれば、USJ(私は行った事はありませんが)よりも面白そうですね。  有難うございました。
    roht


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