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軍隊における階級が古くから存在したことは知っているのですが、それらが現在の様に整理(二等兵、軍曹、少尉、中将、元帥など)されたのはいつ頃のことなのでしょうか。そしてどこ(の国)がやり始めたのでしょうか。どなたか教えてください。よろしくお願いします。 隙間風 |
- 歐州で絶対王政が出現し始めた頃に、整備されたと云われています。それまでは独立自営の傭兵中隊が基本編成単位で、大尉(中隊長)や副官(中尉)、旗手(候補生)、從者(軍曹)、分隊長(伍長)、兵卒などの階級ができていて、戦争になると傭兵中隊が臨時に聯合して大隊・聯隊・軍を編成し、中隊長の中から各上級團隊長が選ばれ、戦争が終ると、またもとの中隊長に戻る仕組みでした。階級章や揃いの制服も無かったでしたが、クロムエルの模範軍やルイ王朝の常備軍あたりから、現在のような階級が出揃ってきて、肩章や制服も整備されてきました。あの三銃士のダルタニヤンは、近衛銃士隊員から累進して最後はフランス王国常備軍の元帥になりました。その頃にはあらかたの階級が揃っていたと思われます。各国ともお互いに他国軍の軍隊を真似しあっていたので、各国ともほぼ共通の制度が出来ていったようです。また各王朝の家産官僚制の発達に伴い、軍人と文官の対応(どの階級が文官のどの位階に該当するか)も整ってきて、特に後進国の露西亜では、有名な官等表ができて、軍人と文官の対応が人目で分るシステムが作られました。
あるめ
- 1と重複する部分もありますが、ある程度の原型は中世ヨーロッパで既に見ることができます。
兵卒の分類は新兵が二等、実戦経験のあるものが一等。
Sergeantは本来騎士の従者のこと。この従者が歩兵の指揮をとるようになったのが下士官の原型。
一部隊(規模は不定)のリーダーがCaptainで副リーダーがLieutenant(本来は旗持ちの意)。
戦時において一時的に複数の部隊が集まってより大きな部隊(連隊)を形成する場合にはCaptainの中から
リーダー(Colonel)と副リーダー(Lieutenant Colonel)が選ばれる。
こういった大部隊で経理や事務を専門に担当する役職がMajor。
その上に主に王侯貴族らからなる将軍が上級司令官として存在するというかたちです。
しかし以上で述べたのは基本的に「役職」であって、「階級」とはちょっと異なります。
これらが階級に変化したのは大規模な陸軍が登場する18世紀末〜19世紀前半あたりだと
思いますが、詳しいことはわかりません。
PT
- ↑ そうですね。階級と役職が一致していた幸福な時代があったのでした。
あるめ
- 皆様すばやいご回答ありがとうございます。
テーブルトークRPGのシナリオを考えていたときに調べたのですがやり方がよくなかったのかうまく調べられませんでした。
階級が各国共通認識になっていったのはやはり戦乱にあけくれたヨーロッパの歴史的環境と地理的環境とが大きく作用しているんですね。
隙間風
- 絶対王政確立以前は、傭兵聯隊が軍の主力で、高いお金を払ってくれる側についたので、同じ聯隊が今の戦争ではフランス軍、次の戦争では神聖ローマ皇帝軍となるありさまでした。それで、階級もおのずと前ヨーロッパ共通となっていました。
あるめ
- 前ヨーロッパ → 全
あるめ