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ニュースで見たような記憶があるんですが、旧日本軍も原子爆弾を開発・研究していたと言ってましたがどうなんでしょうか?<中国で実験をしたかも・・と言うようなことを言ってたような。。 TVでは当時の中国人が爆音と轟音を聞いているとの事ですが・・・どうでしょうか? ziki |
便利少尉
ドイツ?からわざわざ礫ウラン鉱を入手してまで、当時の理研の仁科先生が
頑張っていましたが、米国で実用化されたガス拡散濃縮法が分からず、全く
モノにならなかったのは史実のとおりです。
余談ですが、この研究がきっかけで、敗戦後、ウラン濃縮とは全く関係ない
理研の加速器などがバーナーで切断され、東京湾に投棄されたのは有名な話
です。
TRON
追加させていただけば、理論的に検討されたものも、アメリカ式の爆縮型でなく、原子炉暴走型とでもいうべきタイプで、サイズは小さなビルなみに巨大・破壊力は小・爆発の準備時間は長いという、実用性ほぼゼロのもののようです。
カンタニャック
私はいわゆる「トンデモ」と判断しております。
しかし、日本の原爆開発は複数(5、6ヶ所?)の組織で行われております。
そして戦中は軍機とされ、
終戦間際には資料の隠滅が図られたことが想像できますから、
その全貌を知ることもまた不可能でしょう。
一応、私の信じているところでは、
日本で最も研究の進んでいたのは理研の仁科研究室(「二号研究})で、
・常温で気体状となるウラン化合物「6弗化ウラン」の生成に成功した。
・熱拡散分離筒が製作され、ウラン濃縮が試みられた。
・しかし、ウラン濃縮は認められなかった。
・実用に供するだけのウランを持っていなかった。
といったところです。
どんべ
のを思い出してみましたが、4.がある程度正解のようです。
TRON
当時日本では理論として元素番号92のウランよりも重い超ウラン元素の存在を予言できる程度であったと思われます。
(93のネプツニウムも発見は1940。Np239はウラン238に中性子が入って生成され、それがベータマイナス崩壊で
プルトニウム239が生成される。それを確認,実証するには当時日本の持つウラン量では難しい)
また、ウランのみを使用するとしても、その臨界量さえ確定できていなかったため、リトルボーイタイプの設計すら不可能で
あったと思います。
ビクトロラ
原子炉のようにゆっくりエネルギを解放していくものに限られており、その理
論では原爆の製造は不可能だと聞きました(出典不明です。スイマセン)
taka
ご質問の日本の核実験は「無い」と断言できます。
原子爆弾は核分裂可能な物質を臨界量集めればよいのですが、当時の日本では臨界量がわからなかったことと天然ウランの中からウラン235のみを100%濃縮する技術が無かったこと、及び、絶対的に天然ウランの量が足りなかったために、原子爆弾製造は不可でした。
それでも海軍の指導のもとで京都大学荒勝研究室では、現在主流である遠心式の濃縮方法がまた、理研仁科研究室では熱拡散法による濃縮が研究されております。
天然ウランもドイツ占領地のチェコからピッチブレント(キュリー夫人のラジウム発見でも使用された地質)の輸入とアメリカ以外では高度に核兵器開発を意識した国家であると言えます。
蛇足ですが、天然ウランからウラン235を取り出すと言うことは、例えは悪いですがさくら水彩絵の具で「午前中に作った赤」に「午後作った赤を混ぜて」その後、「午前製造分と午後製造分にセパレートする」(ぺんてる赤とさくら赤を混ぜることは化学的に違うものですから比較的易しいです)のようなものですから大変な作業(235と238は同じ元素で中性子3個分の重さで分ける)であると言えます。
ビクトロラ
液冷
「京都大学 物理 荒勝文策」の名で、以下のような記述があります。
爆発したる爆弾の推定量より推してU235:U238約10%迄濃縮せる約10Kgの「ウラニウム」及約50Kgの水を爆弾の主成分とし「ウラニウム」を水中に投ずる事により点火爆発せしめたものと思われる。その際爆発完了せる「ウラニウム」はその10%即ち1Kg程度にして此れが爆発継続時間は吾々の推定論より1/5〜1/2秒と思われる。
10%の低濃縮ウランを水中に投げ込むと、水による中性子の減速により、
連鎖反応が起こる、ということです。
原爆というより、制御できない軽水減速型原子炉という感じですね。
どんべ
便利少尉
ロシアは、各種鉱物の宝庫です。
(日本もそうですが、貯蔵量が全然ちがう)
わざわざ、日本産のモナザイトをアテにする必要は無いと思いますよ。
無頼庵
E=MC^2の魔法といったイメージを植え付ける本が氾濫していますが、核分裂
エネルギーの正体は実は電気エネルギーである事が「ファインマン物理学」第3巻
電磁気学(岩波)の2ページ目に記述されています。
図書館に良く置いてある本なので、読んだ事の無い人には御一読をお勧めします。
しゃるほ