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国際共同開発のメリットって何でしょうか? 是非教えてください。 しんぺー |
アルファジェット(独仏)やトーネード(英独伊)、ジャギュア(英仏)、ユーロファイター(英独伊)、F−2(日米)あたりの開発経過と、その後の使用実績を見てみましょう。
わたしが知ってるいちばん壮烈な空中分解は、戦車のMBT−70計画(米独)かな。
いちばんうまくいったのは、地味ですがユーゴとルーマニアのオラオでしょうか。
まなかじ
デメリットは逆に、各国の事情の調整の結果、
パフォーマンスがどうしても配備するそれぞれの
国に最適化された物となりにくくなる、といった
ところでしょうか。
SADA
しかし、複数国でその兵器に求める要請(要求性能など)は決して同一ではなく、各国の要望と兵器標準化とをどう調和させるかが最も難しいところです。できれば、どこの国もやりたくないのだが、さりとて他国の兵器の導入では性能的に、あるいは兵器の安定供給や使用目的・用法に係る自由度から見て問題がある(輸出国が嫌がるような目的にその兵器を使用するならば、パーツの供給がストップするとか、結構、政治的問題が絡んでくる)、だからといって単独開発では開発コストやリスクが大きすぎて難しい、そうした場合の手法であると考えて良いでしょう。
エアバスなど大型旅客機で国際共同開発がよく行われているのは、軍用機に比べ各国間の要請がたいして変わらないことがあるからじゃないかと思う。兵器の場合、どうしても各国の軍事戦略に基づき要求性能・機能が決まるわけだから、その妥協・調整が難しい。
アリエフ
それは、提携する相手国に対してのみならず、周辺の脅威となる国に対しても同様といえるでしょう。
例えばなしとして、現在、弾道ミサイルに対する防衛構想(正称失念、略はTMDでしたっけ?)というようなものがありますが、
日米国間の関係がなかったとして、
TMDを、日本と全アセアン加盟国が共同開発をすることになったとしましょう。
とすると、ちょっと遠回しな言い方かつ極端な話しになりますが、
アセアンに属さない日本以外の国で、弾道ミサイルを発射しえ、アセアンと日本を弾道ミサイルの射程内に収めている、とある国に対する、共同での非難声明を発したとも取れるようになるわけです。
ただ、こうしたことは該当国を刺激しかねません。それが、共同開発の実現を困難にしていると思います。
国境を接しあっている3つの国のうち2国が共同で戦車を開発したりしたら、残る1国との国交に悪影響を与えかねませんから。
かすた