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何年か前にNHKで放送されていて文庫本にもなっている「大日本帝国の敗因(だったっけ?)・エレクトロニクスが神風を征す」についてどう思いますか?マリアナ沖海鮮を扱った内容で米軍のエレクトロニクスを駆使した防御優先のノウハウや零戦対策に以前は感心してみていましたが、今見ると少数の条件を強調しすぎているようにおもわれます。F6F神話がいい例だし(F4Fに対しても零戦は勝っていたとは言えないし)、VT信管がなくても南太平洋海鮮や第二次ソロモン海鮮で日本軍機が大損害を被ったことに触れられていません。そして議論ボードの過去ログでグラマン戦闘機の大群で日本軍機がほとんど全滅したということは真実ではなく、逆に日本軍機の半分が攻撃目標に到達できなかったという話を聞いていっそうそう思うようになりました。 高木狭麻耶 |
ベルゼバブ
私はあの番組が言わんとするところは、「アメリカは戦争に勝利するために官民あげて全力を尽くしたが、日本はそれをしなかった」であったと思っています。特に「エレクトロニクスが〜」の力点はVT信管開発のためにどれだけ民間が努力したかにありましたから、過去の航空戦の損害に付いてはあえて触れなかったと思います。あの番組から学ぶことは(山本キャスターも本の中で書いていますが)「我々はあの戦争を本当に教訓として学んだのか」にあると思っています。
k-mine
高木狭麻
(たしかクリーブランド級だかの巡洋艦が初使用だったと思う−記憶モード)
勿論、大規模な使用はマリアナが初でしょうが。
勝井
バウアー中尉
因みに5in砲用のMk32信管は1942年11月から生産を開始しております。
ついでに言うとマリアナ海戦における米艦隊の対空砲火は大した数を落としていませんが、
戦闘機の警戒幕を突破した機数の約2/5を撃墜しています。充分な戦果だと思いますけどね。
(因みに6/20の米艦載機空襲の際の日本機動部隊の対空砲による戦果は6機、来襲機数の1/36ですな)。
大塚好古
レンネルでしたか。
それより、名古屋オフ会、仕事の都合でまた遅刻です。マリアナのTV信管の話
あとでちょっとエッセンスのみでいいですから教えてください!
バウアー中尉
攻撃隊が敵を発見できなかったのは、1航戦1次攻撃の一部、2次攻撃、2航戦1次攻撃の大半、2次攻撃の大半で機数でいうと約1/3になるでしょうか。そのほとんどが司令部側の指示のミスにより発見できなかったと思われます(索敵機が地点を間違えたと思われますが、司令部側が長波などを用いて確認しなかったのが問題)。一般に練度が低くて見つけられなかった、と簡単に述べられることが多いですが、指示された地点に攻撃隊は到着している点からそれは誤解と思われます。
海戦後の日本側の報告は、653空戦訓と大前(参謀)報告をいずれも写しですが見ましたが、いずれも敵の50浬手前にいる敵戦闘機を突破するのが困難で、これにより大被害を出した、という認識だった模様です。
川崎学
確かに正確性という点では?な点は多々あると思いますが、当時これ以上をNHKに求めるのは難しいんだろうなあ、と考えております。
川崎学
レンネル島沖海戦は昭和18年1月29日及び30日と承知しますが、秦郁彦先生
の調査によれば、昭和18年1月5日VT信管によって五八二空の九九艦爆が撃墜
され、これがVT信管による撃墜第一号とされています。
今泉 淳