131 |
米海軍の階級の呼び方について、判らない点があります。 中尉は、”Lieutenant Junior Grade” というのは調べると判るのですが、はてこれを普段軍人さん達はいちいち”Lieutenant Junior Grade 誰それ”と、長ったらしく言うものなのでしょうか。それとも口語では、”Lieutenant 誰それ”と省略した言い方をするものなのでしょうか?(もっとも大尉が”Lieutenant”だから、こういう省略が可能なのかも判りませんが…)。 satoski |
- ちなみに大尉のことは、”LT(エルティ)”という省略した呼び方をしたりもするそうですが…。
質問者
- 省略形でLTJGと表現しますが、これで呼ぶのではないかと思います。
大塚好古
- 映画など見ていると、LTは、「Mr.だれそれ(姓)」と呼びかけられていたようです。上役も下役も、ルテナンには例えば「ミスタ・ロバーツ」と呼びかけていたふうに思います。和訳すると上役からは「ロバーツ君」、下役からは「ロバーツさん」となりますから、面白いですね。それは准士官待遇の士官候補生にも適用されていますが、この時には、上役は「ロバーツ!」と姓を呼捨てにすることもあるようです。艦長は、下役からは「キャプテン(艦長)!」と云うばかりで、姓を使うのを聞いた事がありません。
さて佐官の副長や砲術長なんかは、どう呼ぶのでしょうね。この辺、詳しい方いましたら教えてください。まさか副長は帆船時代の「ファースト・ルテナン」ではないとは、思いますが。
あるめ
- 別口で調べてみました。
”Lieutenant J.G.” と言うんだそうです。
satoski
- 関係あるかどうかは知りませんが、参考までに。
# そもそも私自身、日本海軍以外のことはかなり怪しいです。
市岡揚一郎「短現の研究」が引用するところの「リーダシップ-アメリカ海軍
士官候補生読本」(アメリカ海軍協会、武田文男・野中都次郎共訳)によると、
いつの時代の米海軍かは知りませんが、
「中佐以上の階級の海軍士官および大尉以上の海兵隊、空軍および陸軍士官は、
軍の官職命で話かけられる。それ以下の階級の士官は『ミスター』として話か
けられる。ただし、医務官はどの階級でも『ドクター』と呼ばれるのを好むか
もしれない。従軍牧師は、常に階級のいかんと関係なく、『チャプリン』と呼
ばれる。艦長は、階級に関係なく、『キャプテン』と呼ばれ、副長は、中佐の
階級であるときは、『ザ・コマンダー』と呼ばれ、その氏名は併用しない。艦
船には、ただ一人の『キャプテン』しかいないし、ただ一人の『コマンダー』
しかいない。その他の艦上の大佐または中佐の階級の士官は、ブラウン『大佐』
またはブラウン『中佐』と呼びかけるべきである」
などとあります。
さらに、海軍少佐(ルテナント・コマンダー)を「コマンダー」と呼ぶ習慣は、
海軍の習慣では根拠がないものだとか、陸軍中佐(ルテナント・カーネル)を
「カーネル」と呼ぶのはまったく正当である、などとしております。
これらは士官の中での話であると考えられますし、時代などによって変遷があ
るかどうか、またこれがそもそもいつの時代の話なのか小生には分かり兼ねま
すが、一応こんなものがあるということで。
今泉 淳